ゲームや海外ドラマの感想を中心に色んな話題雑談を書いてます、ネタバレ有りです。

DEVILMAN crybaby



DEVILMAN crybaby

監督:湯浅 政明
声優:内山昂輝
話数:全10話
全米配信日:2018.01.05
日本配信日:2018.01.05
NetFlixにて視聴、原作もアニメも未読未視聴で、有名なもののデビルマンがどういう内容か一切知らずに視聴。
デビルマンと言えばタイトルだけなら誰でも知ってるレベルの作品だと思うんですが、個人的には内容を
全く知らず、それこそアニメ版の歌詞にもなっている「悪魔の力を得て戦う孤独なヒーロー」という、
ホントただそれだけのイメージでしか無かったんですが、今回NetFlixでアニメ化されるとの事だったので、
信頼と実績のではないですけど、地上波ならまだしもNetFlixなら、という事で視聴してみたところ、
凄い作品だと言われるだけの事はあるというか、マジで強烈な内容で驚かされました、もう永井豪凄すぎる。

▼とんでもないエログロ描写
前述のように原作未読なのでどういう作品なのか全く知らなかったんですが、そもそも主人公の明が初めて
デビルマンとして目覚める場所が乱交パーティそのもののサバト、しかも結構そういう直接的な描写を連発。
その場で了が人間を切りつけていく展開と映像も結構モロな映像だったりで、この時点でかなり驚かされて、
良い意味でNetFlixだからこそ出来た地上波では不可能な描写で凄いなと思ったんですが、その後も過激な
描写は続いて、恐らく単なる妄想でのシーンなんでしょうけどミーコが記者と性行為をする妄想をしたり、
ソレを妄想しながら女子高生のミーコが自慰行為にふけるシーン、溜まりに溜まった欲望を発散させる形で
笑わせようとしてるとしか思えない勢いで明が壮大な夢精をぶちかますシーンだったり、人間の欲望を現す
描写としての演出なんでしょうけど、エロ部分だけでも相当な凄さがあったというか。
しかもまた性行為のシーンに関しては腰の動きが無駄に生々しいので妙なリアル感まで描写しているという。
一方のグロ方面も平気で人間の生首を吹き飛ばすわ四肢切断描写があるわ、いわゆる普通の作品ならまず
やらないであろうメインキャラやメインキャラの親族友人までもが平気で犠牲になるという強烈な展開。
こういった描写に耐性の無い方が見ると嫌悪感以前の問題で色々厳しいと思うんですが、こういった容赦無い
展開もふんだんに盛り込まれていて、個人的にはむしろ良いなと思いました、勢いもあるというか。

▼明がイイ人すぎて了がとんでもなさすぎる
劇中の描写だけで判断すると、明がスマートフォンを所持してなかった事も含め、ひょっとしたら連絡自体
子供時代以降は取り合っていなかったのかもしれませんが、そもそもの明が他人の為に涙を流すという
優しい性格で、変に突っ込んだりしない性格とはいえ、久々に再会した了にサバトと呼ばれる悪魔崇拝…と
思いきや、少なくともこの作品での描写だとただの乱交パーティのような場所にいきなり連れて行かれ、
そこで了がいきなり人を刺し始めて、その後も美樹を最初に助けた際に証拠隠滅で記者の男を射殺したり、
記者の母親を恐らくは家ごと消滅させたであろう事も感じたようなのに、それでも了を信じて了がTV中継で
裏切るその瞬間まで了を信じて行動を共に続けるとか、了も大概アレですが、明がイイ人すぎるだろうと。
根本的に明は了を信じているでしょうし、サタンの自覚の有無を別にしても、了は了でどこまでやろうと
明は必ず自分についてきてくれるはず、と信じていたでしょうから、その辺りもあってお互い最後まで
一緒に行動したんでしょうけど、流石に初回エピソードの了があまりにやりすぎで、どう見ても悪魔状態。
恐らくは数年ぶりに再会したであろう知り合いに「悪魔が存在している」とか言われても明は信じるでしょうが。

▼王道ながらもエグイ展開の連続
この場合、王道とは銘打ちながらも原作の連載開始が1972年らしいので、時期を考えればむしろその時期に
こういった展開を描く、というのは斬新を通り越してとんでもない展開だったでしょうけど、明は再会した
母親が既に死んでいて顔だけで、母親を殺したのは悪魔化した父親、救う為に二人共自分の手で殺害。
その後も、美樹の父親が家族を探す為に単身行動していて、ようやく発見したかと思うと息子が悪魔化、
挙句に悪魔化した息子が母親を食べている現場に遭遇してしまい、涙を流しながらも息子を殺そうとするも、
ここは家族への愛やキリスト教徒である事の葛藤からか殺せず躊躇っていると警官隊が容赦なく発砲射殺。
この際更にエグイのが、明が悪魔化した太郎を連れ去ったので、最悪流石に太郎だけはなんとか助かったか、
と思わせておいて、恐らくは警官隊の発砲で既に死んでいたであろう状態だったというのがまた。
前述のように、様々な作品が溢れている今と違い当時の時点でこういった展開を用意したというのは、
それもぅ凄まじい事ですが、このデビルマンの凄いところで言うと、これらの展開の後に全く救いや希望を
見いだせる展開が一切用意されていない、というのが凄いというか。
美樹の最期にしても、むしろ直前にこのデビルマンという作品らしからぬ、明の絶叫で子供達が人間や
明への投石をやめて、お約束の「分かり合える」的な演出を「先に入れて」から「美樹が殺される」という、
本来なら逆にするであろう展開を、むしろ更に逆にして絶望感を与えるというエゲつない流れが。
展開自体はそれこそゾンビ映画の王道なものの、そもそものロメロのゾンビも1978年なので、むしろこの
デビルマンのほうが先、というのも改めて凄いというか、ホント今更ながら凄いとしか言いようのない展開。

▼美樹の結末がヤバイ
前述のように、デビルマンに関しては全く内容や顛末を知らなかったので誰がどうなるか、どういう結末を
迎えるのか、を全く知らなかったので、9話で描かれた暴徒による美樹やラッパー集団の殺害は予想外の展開。
中盤まではそれこそ王道で、現代リメイクもありツイッター上で明への共感や自身の気持ちを美樹が
投稿していく過程で、当然反発も多い反面、美樹への共感のリツイートや「私もデビルマンです」と
告白してくれる人もあらわれ、同時進行で描かれていた明の人々への絶叫も含め少なからず希望を見出だせる
流れにしておいて、その後に美樹の家を特定した暴徒…というよりも盲目的な魔女狩りレベルに狂った人々が
「悪魔の明を探す」ではなく「美樹は魔女だ」として美樹を殺す為に集まり、美樹を守るラッパーやミーコも
また悪魔だと言わんばかりに殺しにかかるという異常な流れ。
前述のように、これまた普通ならラッパーやミーコが残念ながら犠牲になるも、美樹だけはギリギリのところで
なんとか明が間に合って美樹だけは救出、という展開になるところを、当然三者三様に色んな考えや思惑が
あるわけで、ミーコがククンのサングラスを持っていた事がキッカケになったのかラッパー仲間が裏切り、
ミーコも美樹に謝罪と和解こそ出来て良かったものの殺害され、美樹も名も無き暴徒の一人に刺されて死亡。
だけに飽き足らず、四肢切断で生首まで突き刺され、燃え盛る美樹の家の前で狂ったように踊る民衆、
というとんでもない絶望が明を襲うとかいう、リアルタイムでこの展開を読んだ小学生死ぬぞという光景。
この回は「人間が人間を殺すのか!」「地獄へ堕ちろ!人間どもめ!」という印象的なセリフも多く、
むしろここで人間に絶望して人間を皆殺しにする側に回らなかった明も凄いというか。

▼ラストの了が素晴らしい
了の場合、劇中での明に対する言動や描写から、当然本人が気付いていなかっただけで明の事を好きで、
明だけは心底頼りにしていて、本当に明だけが唯一の、という状態だったとは思うんですが、最終話で
再三明が了にバトンを渡そうとするも了は受け取ろうともしない、の映像を挟んで、最後の最後で明が一切
言葉を返してくれず、そこでバトンを受け取ってしまったというか、もう明が何も発してくれなくなった、
と気付いて涙を流しながら明を想い泣く、というこの流れが最高でした。
展開自体は、確かに王道の展開ではない作品だったので明がサタンに勝てるとは思えなかったですし、
決着がついた後も明は一言も喋らず、意図的にカメラも明をまともに映していなかったので明が負けて
死亡している、というのは十分予測出来る流れでしたし、となるとその先は了が全てを理解して涙を流すか、
そのまま明の遺体…この作品の流れだと生首だけ取って神への戦いの準備をするとか、そういう流れに
なるだろうとは思っていましたが、王道だとしても、ここで了が明の死に直面して涙を流す、というこの
流れと展開、その後の神の怒りとも言える粛清の光が降り注ぐ演出も深めて完璧なラストだったなーと。

▼全10話を見終えての感想
全くどんな物語なのか知らないまま、特にドラマ部門でオリジナルの完成度の高さを何度も披露してくれた
NetFlixだったので楽しみに再生させて頂いたところ、流石に傑作と名高いだけの事はある面白さでした。
このレベルの作品が1972年に生み出されたというのも凄いですし、絶望感溢れる展開の連続も凄いなと。
作画的にも、例えばデビルマン化した明達が走っている獣のようなシーンなんかは最初こそ異様な雰囲気を
醸し出しているものの、同じ永井豪作品で言えばゲッターロボの隼人っぽさが表現されていたり、むしろ
この絵柄と画風のほうが永井豪っぽさが出ているよな、と思える独特の、味のある画作りで良かったです。
強いて残念だった点をあげれば、シレーヌ戦を中心に映像の暗さもあってどういう戦いをしているのかが
よく分からない、という戦闘シーンが何度かあったので、ソコがちょっと残念だったかなーと。
あまりに明るい場所で分かりやすい構図だとエグさが増すだけのような気もしますが、少し分かりにくくて。
なんにせよ、想像以上に凄い内容で最後まで楽しませて頂きました、特に終盤は展開の凄さで怒涛の勢い。
ホント今更ながら、このレベルの作品を1972年という時代に生み出していた永井豪はマジで凄まじいなと。

2018-01-27 : アニメ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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人狼ゲーム ロストエデン 第01話

人狼ゲーム7作目にして初のTVシリーズ、原作小説は未読、シリーズは全て視聴済み。
レイジングループという人狼ゲームをモチーフにしたゲームで初めて人狼ゲームを知って、それで去年映画版を
一気に拝見させて頂いて、個人的にはリアルタイムで追いかけれる初の人狼ゲームで、しかもTVシリーズなので
非常に楽しみにしていた作品、勢いだったりテンポの良し悪しという点ではどうしても映画版に劣る部分や、
どうしても尺の水増しが必要なのでダラける部分があるかもしれないものの、それでも超楽しみでした。

▼役職は非常にシンプル
前作では狂人村というとんでもない設定で展開されましたが、今回は初のTVシリーズという事もあってか
変わり種は用意せず役職も王道の役職で、主人公も普通に村人、という非常にシンプルな構成。
コレに関してはむしろ良い部分でもあるでしょうか、基本的にはという枕詞さえつくものの、基本的には
主人公は生き延びるわけで、今回は初のTVシリーズ、このドラマ版で初めて人狼ゲームを見たり知ったり、
という人も居るでしょうから、そういった人に向けて複雑にしすぎるのもアレですし、村人以外の役職だったり、
前作の狂人村のような変わった設定以外だと、何気にシリーズ1作目以来の何も知らない初参加の主人公で、
ホント久々の通常設定通常役職での村人なので、色んな意味で分かりやすくてイイんじゃないかなーと。
他の役職持ちになる設定でも面白いと思いますけど、主人公が基本的には死なないという事を考えると、
途中で役職持ちが殺される、或いはいつの間にか殺されていた、の意外性も展開に盛り込めなくなりますし。

▼投票割れの場合は処刑無し
この人狼ゲームのシリーズの場合、曖昧なルールや、意外と明確に定められた設定になっているものの劇中で
そのルールが適用された事は一度も無い、というケースも多いので、今回明確に提示された「決選投票でも
票数が同票になったらその日は処刑無し」という今回のこのルール、これは果たして活かされるのかどうか。
実際には食糧問題があるので永遠に処刑しないというわけにもいきませんし、処刑しなければ人狼側が
極めて有利になってしまうので、村人が処刑されるリスクはあろうとやっぱり処刑は行わないといけないものの、
確率の問題で言えば投票での人狼的中率はメタ的な事を抜きにしても序盤戦は当然情報が少なすぎて運任せ、
というのはラヴァーズでも提示されていたようにほぼ当てれないので、となると村人側を無作為に減らしてしまう、
のリスクも回避出来る事を考えれば何気にこの処刑無しのルールは有利に使う事も出来るかなーという印象。
今回なんかだと1/3がネットの噂でリアル人狼ゲームを知っていて、むしろやる気になっているメンバーも
数名見受けられるので事前に話し合って処刑は回避、という展開に持っていくのは難しいでしょうけど、
役職持ちからすれば極力役職持ちである事を明かしたくないでしょうから、その辺りも含めると、少なくとも
序盤戦での処刑回避は村人側にとってのメリットもあるので、意外とこのルール使えるような気も。

▼意外と新鮮な新要素
新要素という程大きな違いではないですが、今回の主人公の紘美の場合、学級委員長で、今までのシリーズと
違って、この場合良し悪しを抜きに積極的に発言していくタイプのキャラクターで、クラスメイト同士なので
予めどういう人柄かは皆分かっているでしょうけど、放送としては初回にも関わらず既に若干疎ましく
思われている描写も多かったので、主人公がこういう扱いでこういうキャラなのは結構新鮮だなーと。
同様に、八重樫のようにすぐに怒鳴り立てるテンプレ系キャラが居てまたか、と思わされるも建物の外に
出ようとして首輪が締まって以降は流石に大人しくなったので、これも今までに無い流れで面白いなーと。
シリーズを見ていると新鮮に思える要素がありつつも、同時にこのTVシリーズで初めて人狼ゲームを見る人が
見ても分かりやすかったり入りやすい設定だったり展開にしているのは結構上手いというか、見やすい感じ。

▼警察パート必要性の有無
公式サイトによると、今回は4月公開予定の劇場版インフェルノも含めゲームマスターである運営側にも迫る、
との事なので、となると確かに過去の映画6作も含め、これだけの高校生が拉致監禁で数日間消えて、しかも
大多数が当然死亡しているわけで、今回の警察が高校生連続失踪に関して「前にこんな事件が~」といった
感じで過去に類似した事件を思い起こさなかった、という時点で残念ながら4作目プリズン・ブレイクの
ラスト以降も逃げ切れなかった、という事なんでしょうけど、視聴者視点で言うと微妙なところでも。
TVシリーズなので映画版のように本編だけを追えばどうしても1時間半、多少水増ししても2時間の尺で
終わってしまうので、1クール放送する必要があるTVシリーズな以上は物語を膨らませる展開、嫌な言い方を
してしまうとそれこそ水増しと取られても仕方ない要素が必要になってくるので、まぁこういう展開を
入れるのも仕方無いのかなーという気が、インフェルノも含めて人狼ゲームのシリーズがもし完結する、
というのであれば運営側に関する描写も必要なので、こういった展開が必要なのも仕方ないですが。

▼「死んでつぐなえ」の意味
普通に考えれば今回拉致監禁された10名とは別にもう1人欠席がちだったという生徒、ラストで紘美達の
映像をスマートフォンのライブ中継で見ている男子生徒が居たので、この生徒が主犯というか、今回の
首謀者に近い立場の人物、或いは王道でその生徒が自殺したので友人が復讐の為に行動した、という展開で
いいとは思うんですが、次回予告で紘美達が「そういえば」といった感じで思い出していた描写があったのを
考えれば、言わば13の理由の復讐版とでもいった感じなんでしょうか。
紘美達にそんなつもりはなかった、或いは全くそんな意識は今でもなかった、というレベルの事を過去に
その欠席しがちの人物にしてしまっていて、その人物は当然相当な精神的打撃を受けて、13の理由と違って
復讐しようと考えて、といった辺りの背景が妥当な感じなのかなーと、それなら今回の主人公紘美が過去の
主人公達と違って無条件で好意的に受け止められやすいキャラ設定ではない説明も付くというか。

▼初回放送での印象
当然まだまだ導入部分であって、同時に今回は運営側を追う警察パートの描写がある事もあり、中盤辺りまでは
決して早いとはいえ言えないテンポで物語が進むと思うんですが、映画版とは違った要素が多く取り入れられ、
些細な事かもしれませんが映画版とは違いTVシリーズなので冒頭にOP映像があったり、多少なりとも気分を
盛り上げる為か、やはり映画版と違って背景音楽が多く用意されていたり、面白さの感想は別にして、
映画版との違いがそこかしこに見受けられて単純に新鮮で、まずソコが良かったです。
どうしてもTVシリーズ、しかも深夜枠とはいえ地上波での放送である事を考えると描写演出展開、全てにおいて
映画版よりもマイルドな表現になってしまうとは思うんですが、単純に人狼ゲームの新作が見れて、しかも
TVシリーズなので一週間待つ必要があるとはいえ、毎週新エピソードが見れるのは本当にありがたいので、
最後まで楽しく見させて頂こうと思います、流石に現時点で人狼が誰なのかは全く予測不可能。
いかにもな怪しいカットを考えると亜利沙や、今までのシリーズとは裏腹に主人公の一番の友人という点で
ルナが人狼というのもありそうですけど、2人なので、恐らくは男女1名ずつが妥当なんだろうなーと。
2018-01-21 : 人狼ゲーム : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ブラック・ミラー Season4



ブラック・ミラー Season4

プロデューサー:チャーリー・ブルッカー
出演:ジェシー・プレモンス
話数:全6話
全米配信日:2017.12.29
日本配信日:2017.12.29
NetFlixで視聴、S3以降はNetFlixオリジナルで今回もNetFlixオリジナル。
今回は2話目の「アークエンジェル」をジョディ・フォスターが監督するという事でも配信前から何かと
話題にはなっていましたけど、S3でNetFlix完全オリジナルになった事で、過去シーズンに比べるとS3は
多少なりとも毒気の和らいだ仕上がりになっていて、でもサン・ジュニペロのような傑作も誕生したり、
良くも悪くも何かと楽しみにしていたS4なんですが、見てみての印象はというと平均点の高いシーズン。
笑える要素やオマージュ、シリーズファンへのサービスという側面もあったり、少なからずこの作品とは
思えない要素も多かったものの、安定感やエンターテイメント性が格段に増したシーズンだった印象。

▼宇宙船カリスター号
映像、音楽、演出、全てのセンスがいきなり昔風のチープなスター・トレック的ドラマから始まる、
というなんとも面白い幕開けを見せてくれた初回エピソードですけど、まず構成が上手かったです。
このドラマ終了後、急に船長の男性が冴えない雰囲気でエレベーターを降りるので、てっきりドラマから
数年後は鳴かず飛ばずの冴えない俳優…かと思いきや、実はインフィニティというオンラインゲームで、
更に主人公はMOD版で日々の鬱憤を晴らしていた、という構成だったのは上手いなーと。
内容的には、最後にウォルトンが謝罪していたようにロバート・デイリーは素晴らしいゲームを開発した
偉大な人物なのに共同経営者のCEOや社員から不当に扱われていたのは事実で、でもだからといって
ゲームの中に本人達の意識を無理矢理招待してまでやっていい事ではないので、最後にはアップデートに
間に合わず意識消滅で終了、というなんともブラック・ミラーらしいオチに終わっていましたけど、
初回から思わぬ構成と、また思わぬ完成度の高さ、ブラック・ミラーらしく実は主人公がクズなのが
途中で判明する構成といい、初回から中々高水準の仕上がりで面白いエピソードでした。
セリフ的にも「あー、うんちしたい」「アソコを奪うなんて超えちゃいけない一線だわ」という極めて
ハイセンスなものが用意されていたり、日本人的には主人公のオフィスにゼットンが飾っていたりで中々。

▼アークエンジェル
極端に言えば究極のGPS機能といった感じのシステムで親が子供の現在位置を視界聴覚まで含めて完璧に
把握出来る、というデバイスでしたけど、シナリオ的には一切ひねりがなかったのが勿体無いかなーと。
このデバイス自体は、それこそ視界制限のフィルターをかけてた事で祖父が倒れてもサラは見えずに
ボーっとモザイク状の物体を見ていただけで、でもコルチゾール増加で母親が気になって視界を確認したら
父親が倒れていたので事なきを得た、という上手い使い方も出来ていたものの、結局その後はサラの所在が
分からなかったので確認したら男とヤっていたり、ドラッグをしていたり、男に二度と近付くなと言い、
最終的にソレを知ったサラは激昂してタブレットを破壊して家出、という展開自体が普通だったのが残念。
このデバイス自体は「親が心配するのは当然なもののここまでするべきかどうか?」の問題提起として
非常に分かりやすく、同時に様々なシナリオ展開の派生も考えやすい良いシステムだったのに、肝心の
展開が普通だったのが個人的には勿体なかったなという印象でした。
それこそこの作品はブラック・ミラーなので、てっきり最後は視界制限のせいで母親が瀕死なのにサラは
気付かず放置して母親死亡、偶然視界制限のフィルターが解除されて殺さずにはすんだものの気付かずに
サラは母親を殴り殺してしまい、でもその事にすら気付かない、というオチが来るかとばかり。
このエピソード最高のポイントは、母親が慌ててサラの視界を確認すると自分の背中が映る、のホラー描写。

▼クロコダイル
サスペンス調に仕上げられた作品で、アークエンジェル同様にデバイスの案が非常に秀逸だったエピソード。
見た記憶を映像として掘り起こせるリコーラー、これは保険会社にしてみれば証言だけでなく、少なからず
思い込みによる補正がかかりやすいとはいえ映像として証拠が使えるので非常に便利なデバイスですし、
偶然別の事故を調べていた保険会社の職員が事故の目撃者を探していく過程で主人公に辿り着き、偶然にも
殺人事件と過去のひき逃げ事件のことを知ってしまう、という展開は非常に面白かったものの、こちらも
アークエンジェル同様、デバイスや展開の流れは良かったものの、肝心のシナリオ自体は王道なのが勿体なく。
ミアの当時の相手だったロブは流石に擁護しようのない人物だったので、極端に言えば、手紙を出す前に
ミアには一応断りを入れに来たものの、それでもそのミアに殺されてしまうのは自業自得とはいえ、
最終的に学校へ警察が来たもののミアが逮捕される瞬間は映さなかった、という辺りがブラック・ミラーっぽく
無かったかなーという印象も、人間だけでなくハムスターのような動物からも記憶回収可能、は良かったですが。

▼HANG THE DJ
個人的にはなんとなく合わなかった…というよりも、文化や国民性の問題で日本人には合いにくい印象のエピ。
最後の描写を考えると、ブラック・ミラーに多い仮想現実のオンラインの中でひたすら相性の合う相手を探し、
相性のマッチしたプレイヤーと現実で出会える、という類の出会い系アプリ最新版、みたいな感じでしたが、
劇中でフランクやエイミーが感じていたように、最初に期限が設けられている事で、つまりその相手とは
最終相手ではないので親しくなっても結局別れなければいけないという現実があったり、何度も繰り返すと
結局はエイミー達がそうだったように「あの時会ったあの人が気になる」とは思いつつも結局新しい相手と
会ったその日にすぐヤる、という流れ作業的な感じになってしまったり、性質上日本人には合わないというか。
仮にこれがオンライン上の仮想現実アプリではなく、現実世界での展開だったと過程したら、お互いの相性や
何かしらを考慮した上で相手を自動的に検出してくれるので、コミュニケーションが苦手な人にとっては何かと
助かるでしょうし、何度も色んな相手と会う事で多少なりともそういった会話や行為への慣れも出てくると
思うので価値があるかもしれませんが、個人的にはなんとなく合わなかったエピソード。

▼メタルヘッド
恐らく大半の方が感じるであろう、ブラック・ミラー恒例の毎シーズンにおけるハズレ回。
尺は41分と短いので見やすさという意味では見やすいですし、全編白黒、ゾイド的な謎の機械イヌに追われる、
という毛色の変わったエピソードではあるものの、内容的にはコレといって変わった部分が無く、肝心の
イヌの設定が当然視聴者側には細かい部分が分からないので、例えば主人公が1000から逆に数えてイヌに
アメをぶつけていたのは自身が寝ない為の措置なのか何かを調べていたのか、何故朝になったら一定時間
イヌは活動を停止したのか、などが分からない為、視聴者にしてみれば主人公がイヌに対して行う行動に
駆け引きが感じられなかったので、その辺りの楽しみが少なかったのもマイナス要素だったかなーと。

▼ブラック・ミュージアム
S2のホワイト・クリスマスと似た構成のエピソードだったシーズンファイナル、過去のブラック・ミラーで
登場したデバイスだったり登場人物やらの単語が色々登場するという、本編以外でのサービスも多いエピ。
個人的にはS4で最も楽しめたエピソードでしたけど、同時に、最もブラック・ミラーらしいエピソード、
という印象でもありました、三者三様にハッピーエンドではない終わり方をして、物語を主導した館長も
最後はバッドエンドで終わり、でも主人公は実は母親の脳をインストールしていたというひねりもきいて。
まぁ、ハッピーエンドではないと言いつつも、最初のドーソンなんかは逮捕時に絶頂を迎えたまま昏睡状態。
昏睡状態でも尚表情は満足そうに恍惚としていたそうなので、本人的には最高に満足なオチかもしれませんが。
このドーソンに関しては最後館長の脚色だったとはいえ「アソコは今も高くそびえ立っている」という、
まさかのユーモアまで盛り込まれていて笑わされましたが。
内容自体はそこまで突出したモノではなかったと思うんですが、個人的にこの三つのエピソードがどれも
興味深く考えさせられた事と、このドラマの性質上やらないとは思いますけど、犯罪の証拠になった品が
展示されているという設定も含めて、やろうと思えばこのミュージアムを舞台に毎回一つ一つ犯罪の証拠に
まつわるエピソードを展開、とかも出来るよなー、といった具合にオムニバス形式の良さを引き出せる
仕上がりになっていたので、その辺りも含めて面白いなと思いました。

▼S4 全6話を見終えての感想
流石にサン・ジュニペロのような完成度の高いエピソードは無かったものの、個人的にはこれまでのシーズンで
最も平均点の高い安定した高水準のシーズンだったのではないかなと思いました、全体的に安定していた感じ。
メタルヘッドのように微妙なエピソードや、個人的に合わなかったHANG THE DJのようなエピソードも確かに
あったものの、過去の1500万メリット、ウォルドー、虫けら掃討作戦、どのシーズンも俗に言うハズレ回は
極端に微妙だったものの、そこまでの微妙なエピソードが無かった事で、平気点として高いシーズンの印象。
逆に言えば、個人的にはどのシーズンも「これは良かった」と思えるエピソードがあったものの、今回は
そこまで良いと思えたエピソードは無かったので、S4は優等生なものの優等生とまり、的な感じだったというか。
ブラック・ミラーとは思えない程にバッドエンドが少なく、いわゆる後味の悪いエピソードが実質ほぼ無い、
というのもらしさに欠けていたのかなーと、過去のシーズン程は毒がきいていなかったというか。
とはいえ面白かったのは面白かったですし、安定して面白さだったのでS5にも期待したいです。

2018-01-17 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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サイコブレイク



サイコブレイク

メーカー:ベセスダ・ソフトワークス
機種:PlayStation 4
参考価格:¥7,884
価格:¥4,120 (2018.01.14時点)
発売日:2014.10.23


16時間32分42秒でクリア、初回はSURVIVALで累計死亡回数198、プラチナ取得に47時間50分33秒。
死亡時のリトライはカットされているので、恐らく実際には約55~60時間でプラチナ取得、という感じ。
パッチ1.8でのプレイなので発売当初色々言われていたレターボックスは解除してのプレイ、通常PS4。
クリアまでに3回エラー強制終了、プラチナ取得までに合計9回強制終了、という異常なエラーの嵐。
発売当初、実はこのゲームがやりたくてPS4を本体毎購入しようか迷っていた程に当時悩んでいた
ソフトだったんですが、結局買わず、2017年末のPSstoreのセールとクーポンで450円での購入が可能、
という投げ売り状態だったので購入したところ、むしろ結構楽しめたので非常に満足なゲームでした。

▼良い点
・精神世界が舞台、というただそれだけで既に妙な不気味さや気持ち悪さを演出している。
・セーブの方法や能力強化が上手く世界観とマッチしている。
・ライトに照らされた影の表現が非常に秀逸、見せかたも上手くて恐怖を煽るのに一役買ってる。
・精神世界が舞台のおかげで色んなロケーションを関係無く出せるので不自然さが無い。
・グリーンジェルで主人公の能力や各武器の性能を強化出来るのが面白いしこの手のゲームでは珍しい。
・敵キャラ、特にボスクリーチャーのデザインが非常に秀逸。
・クリア後に開放されるMODEL VIEWERで色々キャラ設定やクリーチャーの設定が見れて面白い。
・流石に即死攻撃が多すぎるものの、ソコを除けば全体的にゲームバランスが非常に秀逸。
・未入手のアーカイブは目録で歯抜け状態になっているので非常に分かりやすく収集時に助かる。

▼悪い点
・PS4初期のゲームなので開発の慣れ等を考えると仕方ないものの、全体的にカクつく事が多い。
・銃のエイム速度が変更不可能なうえに、照準では当たっているはずが何故か直撃しないケースがある。
・R3の反応が良すぎるようで戦闘中誤動作による暴発で装備メニューが開きやすい。
・一部のデストラップや一撃死が流石にやりすぎなレベルで集中しすぎている時がある。
・2周目以降限定の感想になるものの、スキップ出来ないイベントが意外と多い。

▼トロフィー
初回プレイで取得したのは全体15%、本編24%、16/42。
「Weapon of Choice」「Old Flame」「Two on Two」「What's In The Box?!」「The First,Not the Last」
「Arachnophobia」「Slither into Oblivion」「One of the Many」「さらなる恐怖への誘い」
「君なら悪夢も乗り越えられる」「積み重りし骸」「怒りにまかせて」「血まみれカクテルラウンジ」
「炎の雫」「のうがかゆいぃいぃっ!!」「初心者電気工事士」

クリア時にトロフィーを確認するも「え、これだけしか取ってないのか」と驚く少なさでしたけど、
トロフィー自体は各ボスや難易度別クリア、収集要素、各チャプターの少し変わったりレアな攻略条件、
そしてこの手のゲームではむしろ珍しいとも言える短時間クリア、無強化クリア、即死の最高難易度クリア、
というトロフィーがむしろ縛りプレイというゲーマーが喜ぶレベルの困難なトロフィーの数々。
実際プレイしてみると難易度悪夢でのクリア以外は特にどうという事も無かったですが、個人的にはこういう
高難易度トロフィーのほうが嬉しいタイプなので、このゲームに関しては大満足なトロコンでした。



▼特に序盤の雰囲気が極めて秀逸
教会辺りまでが特にという印象ですが、序盤の雰囲気がとにかくイイ味を出していて非常に良かったです。
チェーンソーに関してはバイオ4以降流石に出し過ぎな感が強すぎるのでマンネリを通り越して「またか」
の感想になってしまう部分はありますけど、まず最初にセバスチャン達が訪れるのが精神病院、という時点で
いかにも不穏な感じがあって、そこで照明の明かりや影の描写が秀逸な中、いかにもスプラッター系ホラーに
ありがちな構図でサディストが台の上で何かを捌く光景を見せられたり、暗い村の中を徘徊するホーンテッド、
それらホーンテッドに気付かれないようステルスしながら散策するチャプター3、その直後のチャプター4では
変異したヒメネスの弟や、ラウラのような化物と相対したり、とにかく教会まではサイコブレイクという
タイトルが示す通り気持ち悪い精神世界がひたすら描かれていて、ホント雰囲気が抜群に良かったです。
中盤以降はどうしてもドンパチゲーになっていくもののソコは色んな意味で仕方ないと思うんですが、
それでも序盤のこの辺りの雰囲気がスプラッター系ホラーそのもので、その手が好きな者としては大満足。

▼意外と練られたゲームバランス
難易度に関係無く敵のダメージ量がそれなりに大きく、恐らくは意図的であろう操作性の悪さも含めて
接近されるとやや厳しい状況には追い込まれるものの、慢性的な弾不足…に見えて実はそれなりに各弾丸は
補充されるのでそこまで厳しいわけではなく、能力の強化も可能なので成長が分かりやすく感じられ、
上手くマッチを使えば複数の敵を一気に倒す事が出来たり、難易度悪夢の攻略のように高難度でのプレイを
始めてからようやくその価値に気付くもののアガニクロスボウによるフラッシュ等の便利な攻撃手段と、
何気に攻略方法が多岐に渡っているうえに、ステルスによるスニークキル、敢えて罠を解除せず敵を誘導して
起爆したりと、ホント色々とやれる事が多いうえに、1ステージのザコ戦が長引きやすい場合はチェックが
入ってセーブ可能だったり、実際このゲームは難易度がそれなりに高いものの、よく使われる表現にもある
「考えれば攻略出来るバランス」に仕上がっているのが何よりも良いなーと。
全体的に即死攻撃が流石に多すぎるのと、リトライ時の読み込みが決して短くはないので、その辺りの
ストレスはあっても、ゲームとしては絶妙のバランスで難しさを保っているので、何気に凄い完成度というか。

▼トロフィー「地獄を見た男」
難易度悪夢をクリアする事で入手可能なトロフィーで、全てが即死というまさかのゲーム内公式オワタ式、
というとんでもないトロフィーですが、実際にクリアしてみての感想はというと、意外と何とかなるなーと。
単純に全てのダメージがイコールで即死になるというだけでなく、トラバサミの設置箇所が増えていたり、
偽ルヴィクのアンノウンが最速でチャプター3から登場するようになったり、要所要所のザコが変更になったり、
即死以外にもこの手の変更があるので難易度は当然上がっているものの、一応一度はクリアしている事と、
どこかで詰まって、アガニクロスボウがいかに便利で重要な武器か、に気付いてからはむしろ意外とすんなり。
そうは言っても当然一撃死なので死にまくりますし、凡ミスによるトラバサミや罠発動で死亡、ザコを全て
処理しそこねて背後から一撃を喰らい死亡、などのリトライは数え切れない程あったものの、個人的なプレイの
状況で言えば、むしろチャプター2が弾を節約しないと、とか考えすぎて苦労したものの、ソコ以外では
詰まるという程の苦労は無かったので、エゲつないトロフィーに思えても、意外となんとかなるもんだなと。
350回近く死んでおいてアレですが、むしろ難易度悪夢でのプレイは色々と考え抜かれたバランスだったので、
単純に攻略していくうえでの楽しさは非常に大きく、クリアした際の満足感も極めて強かったです。



▼ただ全体的にどうしてもバイオ4の劣化コピー感が強い
プロデューサーが同じ三上氏なのでコピーという表現は適切ではないものの、バイオ4をプレイした事がある
ユーザーなら恐らく誰もが感じるであろう既視感や「バイオ4を真似て作ったけど上手くは作れなかった」
の印象が非常に強いというか、どうしてもそういう印象になってしまうな、と思いました。
バイオ4の村人が狂った狂人ホーンテッドになっているだけだったり、違いこそあれど、斧やダイナマイト、
チェーンソーや一部銃撃攻撃や、要所要所で似たようなステージ構成になっていたり、単発タイトルとして
考えればそれなりに良く出来たTPSという感想にはなると思いますし、全体的に敵の配置だったりのバランスは
極めて秀逸なゲームデザインになっていると思うんですが、それでも、どうしてもバイオ4の劣化コピー、
という印象になってしまいやすい仕上がりだったなかなーと、特に初回クリアまでの印象だとどうしても。
2周目以降は何かと面白さやアガニクロスボウの利便性に気付かされたり、面白さが増してくるものの、
肝心の初回クリアまでの印象だと、正直決してプラス要素に感じる部分が多くは無かったというか。

▼クリア後の感想まとめ
誰しも初回クリアまでの印象が一番強く残ると思いますし、実際同じゲームを何度もクリアする、クリア後に
縛りプレイをして楽しむ、という人のほうが当然少ないと思うんですが、このゲームは初回クリア時点と、
2周目以降で感想がガラっと変わるタイプの珍しいゲーム、というのがトロコンしての印象でした。
正直に言うと、個人的にもやっぱり三上氏の作品という事で、当時はどうしてもバイオ4路線、或いは
原点回帰したホラーとしての新作、という楽しみでしたが、いざプレイしてみると前述のように申し訳無いと
思いつつも、どうしてもバイオ4の劣化版という印象が拭えなかったものの、それは初回クリアまでの印象で、
2周目以降にトロフィーを回収しつつプレイして、難易度悪夢でのプレイ時点では非常にやりごたえのある
難度の高い練られたゲームバランスのゲーム、という印象に変化したので、点数で言えば初回クリアは70点、
ただ2周目以降は80点、最終的に85点、ぐらいまで印象が良くなったゲームでした。

ゲームとしてはこの手のジャンルのイイとこ取りな感じで、悪く言えばどこかで見たようなシステムや案、
というものが多く採用されていたり、このゲームならではという部分もそう多くはないので新鮮さは無く、
またバランス的には難易度の高いゲームなので、一般受けしない事も含めて、確かに芳しくない評価に
なってしまうのも正直仕方がないと思える部分はあるんですが、ゲーマーにはオススメな印象。
特にトロフィー的には満足感や達成感が非常に強く、ホント一般受けはしにくいでしょうけど面白かったです。
TPSだと、どうしてもバイオ4、Dead Space、というあまりにも完成度の高い傑作が既に存在していて、
敵を殲滅する楽しさだったらギアーズ・オブ・ウォーの完成度がまた傑出していたりと、同系統のゲームに
各方面での完成度が高すぎるゲームが多い事で、余計に評価も低くなりがちなものの、個人的には結構満足。

2018-01-14 : PS4 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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僕だけがいない街



僕だけがいない街

監督:下山天
出演:古川雄輝
話数:全12話
全米配信日:2017.12.15
日本配信日:2017.12.15
NetFlixで視聴、原作未読、実写劇場版やアニメも未見、原作完結後に制作されたNetFlixオリジナル作品。
原作は未読ながらも三部けい作品と言えば鬼灯の島に代表されるサスペンス系の完成度が秀逸、という
イメージでこの漫画も気にはなっていたんですが、今回NetFlixでオリジナルドラマとして配信される、
という事で興味を持ち拝見したところ、1話30分という見やすさも手伝って一気に視聴させて頂きました。
内容の面白さもさる事ながらも、印象に残るのはとにかく風景の撮りかたや街の遠景カットの綺麗さ。
失礼ながらあんまり日本の作品っぽく見えないカット割りと綺麗さで、それこそ海外ドラマで、田舎を
舞台にしている作品と遜色がない雰囲気が出ていて映像的にも非常に良かったです、郷愁感をひたすら煽る。
日本のドラマ自体数年ぶりに見た、というレベルなんですが正直面白かったです、良いものを見させて頂けて。

▼序盤の吸引力が凄い
普通にピザの宅配をしていたら急に異空間に吸い込まれるような演出が入って時間が巻き戻った事が判明。
その後、勝手な先入観で恐縮ですがバイクに乗った悟がトラックと並走したり、そのトラックに軽く押され、
前の車にぶつかって悟が思いっきり吹っ飛ばされるという日本の作品とは思えないぐらい気合いと勢いのある
展開と演出で驚かされ、前述の時間巻き戻りのリバイバル能力があるのに、不幸にも悟が母親佐知子の側に
居なかったので能力が発動せず母親が死体となって発見される、という悲劇。
特に序盤のこの流れは非常に良かったです、展開的にテンポも良くて続きが気になりますし、1話30分前後の
短い尺も手伝って非常に見やすく、ホント失礼な話ながら日本のドラマでも地上波放送のものではなく、
NetFlixの作品だとここまで面白い見せ方というか、上手い仕上がりになるという驚きも含めて抜群の幕開け。

▼リバイバル設定の面白さ
この手のタイムリープ作品は微妙に時間を遡る設定が違っていて面白いですけど、この作品の場合、特に
これといって能力の細かい設定紹介が提示されない状況でいきなり悟がリバリバルして過去に遡る展開。
ただ、そのリバイバルも悟が自由に発動出来るわけではなく、発動して初めて「この短時間で誰かに悲劇が」
を悟本人も初めて理解して、しかもそこから悲劇を探さないといけないという微妙に使い勝手の悪い能力。
この場合、その悲劇を必ずしも発見出来るわけではないので、もし見過ごしたらアウトという緊張感があって、
実際劇中二度目のリバリバルだと悟は発見出来ず母親の佐知子が偶然誘拐っぽい現場を目撃して何とか回避、
という展開になってましたけど、このケースのように「悟はリバイバルしたけど悟本人は発見出来ず終了」という、
言葉は悪いですけどリバリバルした意味が全く無いまま終わる可能性もあるのがまた面白いよなーと。
で、更に条件がややこしくて、特に悲劇があったわけではないのに自分が警察に追い詰められて、そこで悟が
「来いよリバイバル!」と望んだら発動して、しかも今回は数分前ではなく一気に18年前に逆戻り、記憶は所持。
最終的にリバイバル現象はなんだったのか、何故この警察に追い詰められた際に発動したのか、などの詳細は
明かされないまま終わりましたけど、この手の他作品とは違う設定と見せ方だったのが面白かったなーと。

▼悟は大人なのに意外とツメが甘い
それこそ体は子供でも頭脳は大人、の状態で小学生時代に戻ったわけですが、意外とツメが甘いよなーと。
例えば加代の為にアイスホッケー部の元部室だったらしいバスの中をある程度快適な空間に仕上げる、
という辺りはその後登場するアジトにも通じる子供らしさも含めた発想でむしろ良いですし、中に誰かが
居ると分からないように窓の部分は中から完全に覆ったり、こういう辺りは非常にイイんですが、
実際犯人が物置代わりにこのバスを使っていたように、パっと見は元部室で放置されたバスの状態とはいえ、
ひょっとしたら誰かが使っている可能性もありますし、或いは悟がバスへ向かう過程で偶然犯人に目撃されて
尾行されたり、加代をバスに避難させている事を知る友達が増えれば増えるほどそういった危険も増したり、
この辺りのツメの甘さが意外と迂闊だなと思いました、加代と犯人のニアミスはマジで危なかったわけですし。
加代の為に、クラスメイトの前で本人に誕生日を聞いたり給食費の件では全力で守ったり、ミニスキーの計画、
クリスマスツリーを見せたり、この辺りは大人状態の陰キャ全開を見せていた悟から脱却というか、
中々の行動力で凄かったんですが、相殺するレベルでミスが結構致命的なレベルだった印象も。

▼児童相談所の使えないっぷりがヤバイ
当たり前の事ながら、警察と同じで現場を目撃、或いは何か起こってからでないと事前には動けない、
というのは分かるものの、小学生の女の子が痣を作っていて、必ず月曜日は遅刻、犯人だったのでそこを
有効活用する為に動かなかったであろうとはいえ担任教師ですら「恐らく虐待では」と感じる状況なのに、
児童相談所としては家に伺ったんですがお母様が居らっしゃらなかったので対処出来ませんでした、
とかそれはないだろうと、実際証拠が無ければ100%虐待とは限らないですし、当初の加代なら仮に質問しても
「虐待されている」とは言わないと思うので、となると現場を抑えない限り動けないのは分かるものの、
加代がまだ学校に来ていた段階で先んじて保護する事が可能なように何かしら対処ぐらいしてほしいというか。
こういうのは色々難しいとは思うんですが、少なからずこの虐待が原因で加代は極力家に帰りたくないとか、
そういう風にはなってしまうと思うので、それで悟は一人で公園に居る加代を目撃したという展開もあって、
更にその結果犯人に狙われた、という風にも繋がると思うので、虐待していた母親がそもそも悪いとはいえ、
それでも相談を受けて何とかしようと思えば動けた児童相談所が動かなかった結果最初の時間軸では加代が
犠牲になった、と考えるととんでもない事というか、誰か一人ぐらい悟のように動いてくれよと。

▼意外と悟が大人
少なからず愛梨に色々助けてもらった事で、最終的にも愛梨に対しては恋愛ではなく親愛の情や感謝は
今尚持ち続けていたようですし、愛梨が自分に対して好意を持っている、というのは流石に理解しているはず。
で、過去で加代を助ける過程で、精神が大人だとはいえ加代に対して「この子だけは守ってあげたい」的な
感情が芽生えるでしょうから、29才の大人なので小学生の女の子に対して恋愛感情は抱かなくても、仮に現在に
戻ったら現状どうなっているのかは気になるところでしょうし、もしその後普通にお互い過ごしていて、悟が
昏睡状態に陥らなければ、加代に関しては広美との仲を深めるよりも悟への好意が強くなっていったでしょうし、
悟も「心配なので見守りたい」の気持ちが強くて一緒には居たいでしょうけど、昏睡状態から目覚めて、加代が
子供を抱いて登場した時に寂しいとか「あ、結婚したんだ」とかではなく、あの時の表情や言動は純粋に
「加代が生きてて良かった」のソレだったので、となると悟としては加代への恋愛感情はやっぱり無し。
と同時に「他の男と結婚したんかよ」的な寂しさも一切見せていなかったので、意外と大人だよなーと。
独り占めしたいではないですけど、一番最初の目的としては殺されてしまった母親佐知子を救う為に事件を
なんとか未然に防ぐ、というモノだったとしても、その過程で感情が動かされるはずなのに、そうはならずに
加代の事をマジで見守る目線のままだったという事だと思うので、この辺りは大人だなーと。

▼王道ながらも熱い犯人発覚展開
実は頼りにしていた八代先生が犯人だった、という展開は王道ながらも非常に熱くて良かったです。
特に最初、一度は車のボックスを開けた悟が目を見開くシーンが用意されていた事で「え、ひょっとして」
と思わせておいて実は大量のアメが入っていたというフェイント、ただあまりにもバリバリ食べるので、
流石にわざとらしすぎる芝居では、とも思うものの、その後特に何もなく物語が進むのでマジでただのアメ。
それどころか犯人発覚後、現在に戻ってもマジでアメを食べていたのでどうやら本気のアメだったようですが、
再度悟が美里を追跡する際にボックスを空けるとそこにはアメではなく睡眠剤などの怪しげな品が。
しかも、よく見たら八代先生は黒い手袋をつけていて指紋を残さないようにしている、とかいうこの恐怖。
ここで作品を問わず犯人発覚後に犯人が語る恒例の自分語りが突如として始まるわけですが、またここで
八代先生が悟に言った「僕がここまで追い込まれるなんて、正直痺れたよ」とかセリフが素晴らしい。
確かに八代先生の立場に立ってみれば、まさか小学生相手に先回りされるとは想像しないでしょうけど、
このセリフの選び方が素晴らしいというか、聞いてるこっちが痺れるレベル。

▼展開の流れが練られていて面白い
まず最初に母親佐知子が殺されてしまい、それを止める為に大元の連続小学生誘拐殺害事件を未然に防ぐ、
を目標に行動するわけですが、なんとか最初の事件の日に加代が誘拐されずにクリア、となったのに結局
後日加代が犠牲者になる展開になり、加代を今度こそ救えたところ、今度はその救った加代がクラスで美里が
一人ぼっちになっているのに気付いて、加代は美里に不当な濡れ衣を着せられたのに美里を救う為に行動。
自分から美里に「友達になれないかな?帰る方向も一緒だし」と声をかけるとんでもない勇気と根性。
ただ、今度はその結果悟が犯人のターゲットになってしまい昏睡状態に陥るという最悪の展開。
幸運にも死ぬ事はなく意識を取り戻したものの、犯人が誰か分かっているのに記憶が無いという、この展開の
流れが非常に面白かったです、Aが終わったからB、Bが終わったからC、というぶつ切りの展開ではなく、
Aの展開があったからBが起きて、というきちんと繋がった一連の流れになっているのが良いなーと。

▼加代が結婚してるショックと絶望
よくあるケースで、ケンカ売ってるわけではないですが、男の場合相手のことをいつまでも想い続ける、
或いは想い続けてしまうのでこの作品のようなケースでも女性が昏睡だと男は待ち続けるでしょうけど、
悪い意味ではなく、女性の場合、この作品の加代のように相手を待つわけではなく別の男性と結ばれる、
という事が多いので、加代が赤ちゃんを抱いて登場した時の「えぇ!?マジかよ…」のショックと絶望感。
むしろ加代の場合、小学生時代に悟と出会って「悟は私のヒーローだよ」なわけなので、どちらかというと
まだ恋愛感情というよりも尊敬とか多大なる感謝、という気持ちのほうが強かったとは思いますけど、
それこそ自分を地獄から救ってくれた悟だからこそ…まぁ、別に付き合ってたわけでも一方的に好きだと
好意を宣言していたわけでもないので当然の流れかもしれませんが、視聴者視点だと「えぇ…」と。
ただ、その加代の結婚相手が悟の友達であり、加代自身も悟に救われて以降仲良くなった広美で、共に
最初のリバイバル前だと犠牲者同士だった広美と加代、というのは王道ながらもまだ良かったというか。
物語的な不満で言うと、当然広美と加代は今結婚して子供も産まれて幸せなわけなので事件には関係せず、
のほうがイイとは思いますし余計な事は言うべきではないかもしれませんけど、物語を悟目線で最初から
見ている視聴者の立場で言うと、悟が再び目覚めて賢也と共に事件を追う一方で、加代達は終盤全く物語に
関与せずそのまま終わってしまうので、その辺りは残念だったかなーという気も。
加代達の事を考えるなら余計な心配はさせたくないものの、何かエピローグ的な絡みが欲しかったというか。
個人的には「ありがとう、あの場所から連れ出してくれて。悟は私のヒーローだよ」という加代の悟への
感謝の言葉と、その直後の「なんか言え」で恥ずかしさを隠すように雪を投げつける加代が尋常ならざる
可愛さでこれはこの二人が結婚してハッピーエンドじゃのう!とか思ってたので微妙にショックでしたが。

▼全12話を見終えての感想
正直非常に面白かったです、というか想像以上に完成度が高くて驚かされました、ホント面白かった。
三部けい作品というと鬼燈の島と魍魎のゆりかごは単行本を全巻買い揃えるぐらい好きな漫画家さんでは
あるものの、何故か僕だけがいない街は単行本発売当初も読まず、実写映画やアニメも未見で、でも
当然気にはなっていて、そこでありがたい事にNetFlixでドラマ化、というニュースを聞いたので、ここは
正直NetFlixに対する信頼の厚さも含めて是非見てみよう、とは思っていたものの、ホント面白かったです。
原作のほうを一切読んだ事がないので再現度や構成面でどの程度今回のドラマ化が優れているのかは
分かりませんが、とにかく1話30分前後という尺や、展開のテンポの良さ、時折挟まれる煙突から煙の出る
風景や町並みの綺麗さなど、映像的な面も含めてとにかく見やすく、同時に先の気になる作品でした。
申し訳無い事に日本の俳優には全く詳しくないのでよく分からないんですが、特に悟と加代の子供時代、
犯人判明後の八代先生、このお三方に関しては役柄にもハマっていて良かったです。
海外ドラマと違って、中々日本の作品でNetFlixオリジナル、というのは今後もそこまで出てこないとは
思うんですが、個人的には今回のこの僕だけがいない街で、原作が勿論出来の良い作品だと思うんですが、
ドラマに関しては、仮にこれが地上波での放送ドラマだとここまで面白い仕上がりにはならず、嫌な言い方で
恐縮ですがキャスティングに関してももっと芸能界的な起用でのキャスティングだったでしょうから、
作品の完成度や良さだけでなく、NetFlixオリジナルドラマとして日本の作品がこれだけの質で配信された、
というのは日本人としても良かったなーと思いました、見て良かったー。

2018-01-07 : 国内ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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