ゲームや海外ドラマの感想を中心に色んな話題雑談を書いてます、ネタバレ有りです。

サイレンス



サイレンス

監督:マイク・フラナガン
出演:ケイト・シーゲル
上映時間:81分
全米配信日:2016.04.08
日本配信日:2016.04.08
NetFlixで視聴、というより現状日本ではDVD等の発売予定が無いようなのでNetFlixでしか視聴不可の作品。
主人公が聴覚障害、基本的に犯人とサシの勝負、というなんとも珍しい設定のホラーですが、特に序盤の
尋常ならざる緊張感だったり、設定を活かした展開が多く用意されていて単純に面白い作品でした。
内容も勿論良かったんですが、内容以上に「ちゃんと設定を活かしている」という脚本的な面白さというか。
主人公は主人公で「気ままだから」という猫にビッチという名前を付けて、しかもそのビッチという名前を
つけるのが女性だというのがまた面白いところだったり、本筋と関係ない部分でも小ネタが光る感じ。

▼聴覚障害者という珍しい設定
何らかの障害を持った人物が主人公、という設定自体は別にそこまで珍しくはないものの、ホラー映画で、
しかも基本的に主人公と殺人鬼の一対一で描かれるタイプのホラー映画で主人公が耳が聞こえない、
という設定は流石に珍しすぎるので、まずこの設定だけで面白いなと思わされました、と同時に不利すぎる。
そしてこれは当然の事ではあるものの、その「耳が聞こえない」を活かした展開が多かったのが何よりも良く。
例えば序盤で友人が助けを求めてやってくるも、耳が聞こえない事で全くその状況に気付かず無残に友人惨殺。
何度か屋外へ逃げようと試みるも、自分が足音を立てているかが分からず、殺人鬼が足音を出してるか、
どちらも分からないので屋外で逃げようにも微妙に身動きの取りづらいもどかしさがあったり、かと思えば
最後の最後は聴覚ではなく「たまたま犯人が迂闊に笑った事で耳にかかる息」で気付くという展開の妙も。

▼普通の犯人だったらどうなのか
偶然その場に居合わせた人物を発見、となった場合犯人からすれば目撃者は極力消したいでしょうけど、
当然マディーが聴覚障害者という事は最初予想もしてなかったでしょうが、どうも反応がおかしいと感じ、
家の中に侵入して、ビデオチャットの際に手話で会話してるのを目の当たりにして「マジで聞こえないのか」
と分かるわけですけど、となると犯行は確実に目撃されてないわけなので、普通の犯人ならどうなんでしょうか。
この犯人に関しては性格的にも楽しんで殺す、というタイプだったので自分からマスクを取ったように、
むしろ「面白そうなターゲットを発見した」程度の気持ちだったんでしょうけど、普通の犯人だったら、
顔を見られていないし犯行も目撃されてないので殺さず放置するのか、それとも監視カメラ等の可能性を
考慮して気付かれないうちに簡単に後ろから殺すのか…まぁどちらにせよ、今回のような犯人だからこそ
最後は自分が死ぬハメになったわけなので、他の犯人なら犯人側としては問題なく終わっていた案件。

▼耳が聞こえないと当然不利
劇中でも何度か描かれていたものの、当然ながらやっぱり耳からの情報を仕入れれない、というのは不利。
例えばマディーは車のサイレンを鳴らして男の注意をひきつけたものの、マディー自身は耳が聞こえないので、
サイレンがまだ鳴っているのか、果たして今男がどの辺りを歩いているのか、逃げようとしている自分は
足音を全く立てずに逃げれているだろうか、といった予測が全くつかないわけなので、精神的ストレスが。
同様に、外に出て逃げようとしてた時も男がどこに居るのか、また密かに歩いているつもりでも自分は
果たして足音を立てていないか、足音は立てていないが一瞬出してしまったような音を聞かれていないか、
といった耳から得られる情報が一切無いのがキツイので、この「耳が聞こえない」もちゃんと物語に展開として
有効活用されているのが非常に良かったです、良い意味で設定がちゃんと活きている。

▼作家という設定が活かされた展開
残念ながら最初の友人とは違い、マディーが気付いてピンチを知らせてしまったが為に殺されてしまうジョンが
流石に不憫でなりませんでしたが、文字通りジョンが命がけでマディーを逃がそうとした際にまさかのマディーが
殺される展開で「ええぇ!!?」と思ったら、作家の主人公らしい展開で、頭の中で逃げた場合の結末の
一つとして思い描いた予想展開で、他にもどういう選択を選べばこういう結果になる、というシュミレーションを
普段自分が書いている小説のように無数に想像していき、逃げも隠れもしなければ殺すしかない、となる熱さ。
実際可能かどうかはさておき、正直状況的にはもうコレしか無いですよね。
逃げるのは不可能で隠れるのにも限界があるので、となると不安の種である男の存在を消すしかないという。

▼特に序盤の緊張感が尋常ではない
友人がすぐ側で命の危機に晒されて助けを求めているのに全く聞こえない、という見ている視聴者のほうが
「おいおいおい!」と思わされるこの緊迫した展開に始まり、徐々に犯人がマディーに対してアクションを
起こしていき、遂には誰かが近くから写真を撮影してメールを送りつけてきているという不穏な展開。
添付ファイルを不審に思い室内を見渡すとドアが開いていて、身構えつつ移動してドアの外を見るとそこには
覆面を付けた男が立っている、というこの時の不気味さと緊張感は非常に素晴らしかったなーと。
挙句にマディーが「誰にも言わない、顔も見てない」とメッセージを書くとわざわざ覆面を取る異常事態。
展開の緊張感もさる事ながら、特にこの辺りの視聴者側の予想を良い意味で裏切る予想外の展開が多く、
その辺りも非常に良かったです、まさか犯人がいきなり覆面を取るなんて流石に想像出来ず。

▼感想まとめ
意外というと失礼ですが、ホント意外と面白かったです。
同じくNetFlixで見たトライアングルという映画の感想を色々見ていて、トライアングルが好きならコレも、
と勧めている方が多かったので試しに見てみるか、という程度で見始めたですが、変わった設定だったり、
この手のホラーには珍しく基本的に終始主人公と犯人の一対一、という構図も面白かったりで、良い意味で
結構変わった設定や展開で、単純にそれだけでも結構面白かったなーと。
勿論良いばかりではなく、一対一という状況のせいで当然死人も出なければそこまでテンポ良く物語がポンポン
進むわけではないので、やや中だるみしている傾向もあったものの、設定の妙で色々楽しませて頂けた感じ。
最後は紙一重でナイフを回避する、という運もあったものの、いきなりボウガンを直撃させたり、最後の
怒涛の追い込みで犯人を殺したりと、反撃関連の展開が非常に熱かったのも印象的でした。
ホラーが好きな者としては王道のスラッシャー系統も良いものの、たまにはこういう変わった設定や展開が
メインで物語を描く作品も勿論嬉しい限りなので、この作品のように変わったホラーが増えてほしいなと。

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2016-10-28 : 映画 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ウォーキング・デッド S7 第01話 「惨き鉄槌 -The Day Will Come When You Won't Be-」

新シーズン開幕から何かと衝撃的な映像連発で、別の意味で大丈夫か心配になるような幕開けでしたが、
一つのエピソードとして見れば恐ろしく完成度の高い内容で、ニーガンの持つ怖さが丸々一話使ってまで
描かれて、またリック役アンディの尋常ならざる演技力の高さで恐怖がこちらにも伝わるという凄まじいエピ。
単純にゾンビ物として見た場合も首吊りウォーカーに飛びつくリックだったり、徐々に首がもげていく
強烈な映像だったりも良くて、色んな意味で強烈なエピソードでした。
個人的にはグレンが一番好きなキャラだったので今回ばかりは原作再現しなくても、と思っていましたが、
流石にそうもいかず…ただ覚悟していたからか意外と衝撃は少なく、むしろS6の3話のほうが衝撃度は上。

▼ドライブ終了までのリックの根性は凄まじい
目の前で仲間が二人撲殺されて、状況的にどう足掻いても絶望の状態で、それでもニーガンに「お前を殺す」
と呟いて、車内ではニーガンの挑発に乗ってマジで斧を手に取る根性がとにかく凄まじかったなーと。
この場合リック本人も、仮に自分が斧に手を伸ばしたところでニーガンが対抗策を講じていないわけが
ないのでどうせニーガンを殺す事は出来ないだろう、というのは分かってたと思うんですが、それ以前に、
今回ばかりはリックに限らず全員腰が砕けた状態で動こうにも動けなかったでしょうに、それでも咄嗟に
普段と変わらないレベルで斧を手に取れた、というのが凄いよなーと。
逆に言えば、このケースだとニーガンのほうもリックが斧を手にとってもそこまでで止まるしかない、
というのは分かっていたと思うので、心底マジでリックがキレてて何も考えずそのまま斧で殺しにかかれば、
なんかそのままニーガン殺せそうな気もしたので、そういう意味ではお互い予定調和に終わった気もしますが。

▼カールの根性もまた異常
こういうのは意外とある程度の年齢になった子供のほうが、むしろその子供が大人を気遣った行動をしたり、
大人に気を使わせない為に行動したりする事も多いですけど、誰がどう考えてもリックがカールに対して
不利益になるような事は出来るわけがないと分かっていて、でもカールの腕を切り落とさなければ、
少なくともこのエピソードで描かれた範囲内だけでもニーガンならマジで他の仲間を全員皆殺しにする、
と確信出来る状況で、それでも当然リックは発狂寸前レベルで迷うもカールの腕だけは切り落とせない状況。
そこをカールが大した事ではないとでも言わんばかりの冷静さでリックに自分の腕を斬るよう促すという、
この異常としか言いようのない落ち着き払った態度がもう凄いよなーと。
前述のようにニーガンは予め「最初は許す」と言っていたように、マギーを守る為に動いたグレンには何も
しなかったものの、その忠告を無視してダリルが動いた時には制裁としてグレンを殴打ではなく殺害したので、
ソレを考えれば「カールの腕をリックが斬らない」はイコールで、マジで仲間全員の死を意味する状況。
それでも行動出来ないリックに腕を斬れと言えるカールの根性がもう凄すぎるだろうと。
正直視聴者視点で言えば、リックの事なのでカールを救う為に仲間全員見殺しにする、もあるのかなとばかり。

▼犠牲者の選出としては驚きが少ない
個人的な好き嫌いで言えばグレンが一番好きなキャラだったので、そのグレンが犠牲になってしまった、
というのは非常にショックなものの、わざわざS6の最後に誰が殺されたか分からない終わり方をしてまで
半年間も引っ張った、という事を考えれば、殺されたキャラの選別としては正直驚きが無かったかなーと。
殺される経緯や順番が違っていたとはいえ、言葉は悪いですが結局殺された二人は原作通りの死者。
確率の問題で考えても主人公のリックと息子のカールは普通ならまず無いはず。
バットで複数回殴りつけられての撲殺、という事を考えれば、過去にもローリやアンドレアのように
死亡した女性キャラは居るものの、前述のようにバットで撲殺なので流石に今回は対象外のはず。
わざわざシーズンをまたいでまで犠牲者を明かさなかった、で考えればアーロンのようなサブキャラも
流石に無いはず、ユージーンも扱い的にはギリギリメインキャラではないでしょうからやっぱり除外。
となると、正直もうターゲットとしては、グレン、ダリル、エイブラハム、の三人から一人が選ばれる、
という可能性しか無く、これまた嫌な意見ですがドラマ版における視聴者の人気度を考えるとダリルも無し。
なら、もうグレンとエイブラハムの二択で、これも言葉は悪いですがまだ殺しやすいエイブラハム、
となってしまうのは自然の流れだと思うので、特にエイブラハムの犠牲は驚きが少なかったかなーと。
その直後、予め忠告されてたにも関わらずダリルが動いた事でグレンが巻き添えの犠牲、はエグかったですが。

▼ダリルに行動させた脚本が凄すぎる
残念ながら展開だけを見れば、前述のようにニーガンは予め忠告していたのに、エイブラハムの死を
ニーガンが愚弄した事で我慢の限界だったんでしょうけど、そこでダリルがニーガンに殴りかかった事で、
ホントに言葉は悪いですがダリルが余計な行動をした、それが原因で本来なら死ななくても良かったグレンが、
冗談抜きで「ついでに」殺されるというシャレにならない最悪の結果になってしまったわけですが、
本筋とは関係の無いメタ的な意見で言えば、原作には居ないオリジナルキャラでドラマ版だと一番人気のある
ダリルのせいで、原作でもここで殺されたとはいえ、ドラマ版だとダリルのせいでグレンが死んだ、という
展開を実際に用いたというこの脚本が凄いなと思いました、色んな意味で普通は出来ないというか。
特に、この場合結果的にグレンが殺されてはしまったものの、ニーガンはエイブラハムを殺す前に、何か
余計な事をしたらカールの残った目を潰すと宣告していて、それを覚えていたリックはダリルが動くと同時に
恐怖に引きつった顔でカールのほうを見てしまったぐらいなので、場合によってはダリルが動いた事で、
殺されこそしなくてもカールが両目を失うという結果になっていたかもしれないのに、当然報復対象は
ダリルではなく、動いたダリルを苦しめる為に別の人物…この場合ニーガンからすれば最初に動いて一度は
見逃したグレンがまずは制裁対象、となったんでしょうけど、なんにせよダリルのせいでグレンが死ぬ展開。
これまた前述のように、エイブラハムの死を愚弄された事でキレたのは分かるものの、それでも一番人気の
あるダリルが動いた事でグレンが巻き添えで殺される、という展開をやったのが脚本的に凄すぎるなと。

▼リックの精神状態に与える影響やいかに
グレンが殺された際に、少なくとも映像的にはそこまでの衝撃を受けた雰囲気は無かったものの、当然
リックにしてみればアトランタから共に生き抜いてきた最初の仲間で、特にグレンに関しては一度戦車の中で
諦めかけていた時に、文字通り最初にリックの命を救って導いてくれて、しかもローリやカールと再会する
道を示してくれたという、命の恩人だけでなく家族の恩人でもあり、特にS5なんかで顕著だったアーロンが
初めて登場した際の冗談抜きで簡単に人を殺しそうな状況だったリックに誰も声をかけれなかったのに、
唯一グレンだけが普通に声をかけたり、そういうリックにとっての精神安定剤的な役割も果たしていて、
しかもメンバーの中で唯一S6終盤まで人間を殺さず優しさを失わなかったグレンがよりによって殺されるという
信じられない出来事が目の前で起こったわけなので、果たしてリックの精神状態は大丈夫なのかなと。
リック的には正直ローリとカールの家族が当然一番で、今はその次がミショーン、その後にアトランタ組、
ほぼ同率でマギー、その後仲間になったメンバー、という優先順位でしょうけど、それでもグレンだけは
色んな意味で別の位置付けで大切な仲間だったと思うので、これはもうマジでヤバイんじゃないかなーと。
マギーの場合は逆にグレンの仇討ちという目的があるので、それこそニーガンを殺すまでは意外と激情だけで
乗り切れそうな気がしないでもないですが、グレンの死はメンバー全員にとっても大きな痛手。
個人的にはグレンが一番好きなキャラクターだったので、当然今回のニーガン関連の展開が終わった時にでも
何かしら生存メンバーからグレンに対する追悼展開的な事が行われるとは思うんですが、グレンの遺体を
一人で運ぼうとするマギーにリックが「俺たちにとっても彼は家族なんだ」で涙腺決壊。
2016-10-26 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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スクリーム S2 第13話 「とこしえの闇 -Halloween Special-」

サブタイトルの原題にもあるようにハロウィンSPとして制作されたエピソード。
内容的には本編と然程関係の無い番外編的な内容でしたけど、尺が2話分に相当する長さだったり、
S2の本編から8ヶ月が経過したエマ達の姿が見れたりと、個人的にはS2本編よりも面白い内容だったなーと。
劇中でアレックスが語っていた仏教の寓話も中々面白い内容でしたし、今回の肝であるアナ・ホブスの事件も
意外と面白い仕上がりになっていたので、期待値が低かった事も功を奏してか、ホント面白いエピでした。
どうでもいいマニアックな感想としては、丁度49分頃に、嵐で雨が降る中、ブルックが部屋の中から外を
見つめて、雷鳴に照らされたブルックを窓の外からのアングルで映していた場面、あの時の映像が非常に
綺麗で印象的でした、このドラマ版スクリームは時折こういった印象的な映像や構図が使われるのが良い感じ。

▼ラストサマーっぽい印象
本編でもそう感じる時はありましたけど、今回のHalloween Specialはよりそう感じたというか、基本的に
番外編の扱いだと思いますし、ノアも言っていたように意図的にホラーの王道展開や演出を使っている部分も
あると思うので、ホント意図的な事なんでしょうけど、今回はスクリームというよりラストサマー的な感じ。
アナ・ホブスの事件に関する凶器も、今回の犯人の偽アレックスもシザーマンのようなハサミを使ってましたが、
なんとなくこの武器もスクリームっぽくはなく…まぁこれに関しては別にラストサマーっぽくもないですが、
それでも「あぁ、なんかラストサマーっぽい」と感じさせるというか、少なくともスクリーム的ではなく。
とある島で起きた事件というのはラストサマー2っぽくて、ボートだったりが出てくるのは逆に1らしい感じ。
とはいえ、こういうのは細かく言い始めたら既に何らかの作品に多少なりとも似てしまうのでアレですが。

▼全体的に新鮮な仕上がり
本編と違い、まず単純に全編通して多くの時間をメインキャラが共に過ごしているので、これが特に新鮮でした。
どうしても本編中は別行動だったり必ず決まったペアで行動していたのに対して、今回は比較的色んなキャラが
一緒に行動していたので、映像的にも新鮮でしたし、ブルックも言っていたように普通は一緒に行動するよなと。
他にも、これはS2の事件を経て、既に怪しまれているわけでもなくブルックとも恋人同士の関係になったから、
だからこその変化だと思うんですが、S2本編と違ってスターボが普通に一人の男子高生として笑ったり怒ったり、
そういう普通の描写が目立っていたので、これもやっぱり新鮮でした、本編では怪しさ炸裂なだけだっただけに。
違いという点で言えば、これは精神的な成長なので良い事ですけど、エマが精神的に成長しまくっていたのが。
逆にノアとオードリーの絡みが終盤以外ほとんど無かったのでソコは残念でしたけど、内容的に今回はエマ達が
遭遇したある事件、といった感じの番外編的内容で面白かったです。
この場合、前述のようにラストサマーっぽかったので、スクリームとしては良い事ではないかもしれませんが、
それでも一つの物語として見た場合は結構新鮮な印象も強かったので良かったのではないかなーと。

▼S2本編同様の良し悪し
個人的に今回のエピソードは結構良かったと思うんですが、S2の本編同様、結局エマが巻き込まれるまでには
結構時間がかかってしまったので、その辺りが少し勿体無かったかなとも思いました。
ビリーが殺されてエマが不審な電話を受けるまで38分もかかり、ここでようやく本編と同じ曲が流れるので、
番外編的な内容ではあったものの、ホントようやくここからが続き、という印象で何とも長い幕開け。
ただ逆に、本編開始のここからは一気に物語が動くので展開も非常に早く、ここからは最後まで終始良く。
とは言いつつも、今回のエピソードに関しては難しい部分もありますよね。
リアルタイムで番組を追いかけている場合は本来の最終話である12話が終わって、この13話の放送が翌週、
というわけではなく結構間が空いてしまっただけに、当然ファンからすれば楽しみだったので、エマが
巻き込まれるその38分までに、劇中時間で8ヶ月が経過したメインキャラ達のその後が見れたり、皆が事件と
無関係に日常を過ごしているシーンを見れるのは嬉しかったですし、今回のメインであるアナ・ホブス事件を
軽くでも紹介する必要があるので、どうしても序盤は全体的に日常の一コマ的な展開を延々描く必要があり、
でもその関係で多少序盤が間延びした風に感じてしまう、という状況だったので、これは良くもあり悪くも。

▼ジェレミーを中に入れるかどうか
もはや毎シーズンの恒例になりつつある展開ですが、S1のブランソン先生、S2のスターボ、二人に続いて
今回はノアとスターボの編集担当である新キャラのジェレミーが中に入れるくれるよう懇願する展開。
過去の二人と違うのは、二人は共にブルックに関連したキャラで、ブルックは二人を拒否したものの、
今回はエマが判断する立場で、エマとしては「もし犯人じゃなかったら?」という可能性を考慮して、
状況的に人数でエマ達の方が勝っていて、尚且つアレックスが猟銃を所持していた事もあってか
ジェレミーを招き入れてましたが、これがまた過去の二人と違う可哀想なところで、過去の二人は共に
ブルックに拒否されたものの生存、一方の屋敷へ入る事が出来たジェレミーはそのせいで死亡という。
勿論、ブランソン先生もS2で犠牲者になってしまったり、ジェレミーも素直に監禁されたまま過ごしていれば
殺される事は無かったかもしれないものの、ようやく「中に入れてくれ」で成功したキャラが死ぬというのが。

▼感想まとめ
ハロウィンSPという事しか知らなかったので、なんとなくプリティ・リトル・ライアーズで毎年描かれている
ああいう感じの内容になっているんだろうな、と思っていたんですが、面白い仕上がりで良かったです。
ある意味恒例になっている「中に入れてくれ」の展開だったり、流石にこれは不憫でなりませんが、
相変わらずエマが惚れる相手や頼りになると感じた相手は殺人鬼だった、という異常な運の悪さを見せたり、
これも同様にある意味安心出来る「番外編なので死ぬのも犯人も新キャラだけ」という分かりやすさも良く。
前述のように、内容的には別にこのドラマ版スクリームでやる必要のある内容ではなかったですし、実際は
単純に別のホラーみたいな印象でしたけど、良い意味で、思わぬTVムービーという感じで良かったです。

スクリームの本編的には、冒頭でいきなりキーランが殺された時は「うぉぉ!!?」と思いました。
海外ドラマ恒例の新シーズン序盤で必要のないキャラが殺される、と同じケースではあるものの、なんとなく、
仮に今回のエピソードにキーランが出てきてもS3への布石といった感じで新しい事実や謎を少し提示する、
という扱いでの登場だろうと思っていたので、まさかいきなり真犯人に殺される展開になるとは思わず。
最後はケビンが誰かの墓を見ていて、ケビンか別の人物かは分からないもののブランドン・ジェームズの
ジェームズを名乗ってモーテルに宿泊、というS3への流れで終わりましたけど、流石に真犯人が新キャラ、
という事は無いと思うので、となると確かにS1から出ているケビンぐらいしか怪しい人物は居ないでしょうか。
何にせよ、S3更新は非常にめでたいですし、全6話のようなのでS2と違い物語もテンポ良く展開すると思うので、
個人的に今回のハロウィンSPが非常に楽しめた事もあり、S3にも期待したいです。
2016-10-20 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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エージェント・カーター S1 第08話 「ミッドナイト・オイル -Valediction-」

最終話、S1のラストなので何かしらスティーブ関連の熱い展開が用意されているんだろうな、とは確かに
思っていましたが、よもやこんな熱いラストが待っているとは思わなかったので胸にグっときました。
内容の方としては王道ながらもスーザが実は耳栓をしていた、というにくい展開があったり、ペギーが
ドッティと戦う際にタオルをアドリブで使い、咄嗟にドッティの腕に回してナイフを落としたり首に回して
絞め落とそうとしたり、ジェイソン・ボーンばりの熱い立ち回りを見せてくれたのが凄かったなーと。
ハワードだけが結局コレといった見せ場が無かったものの、まぁS1に関しては役回り的に仕方ないでしょうか。

▼ハワードの発明が引き起こした惨劇
これはハワード本人もイフチェンコに言っていたように、別にそういう目的で作ったわけではなかったものの、
それでもハワードの作った発明品のせいで多くの人々が死ぬ事になってしまったというのは紛れもない事実。
イフチェンコの兄弟もそのせいで死んでいるので、完全なハワードの自業自得で今回の復讐劇が起きている、
というのがキツイですよね、しかもその事で当然イフチェンコはハワードを憎んでいて、極端に言えば
ハワードへの復讐心でここまできていると思うので、前回ラストの劇場で起きた惨劇、アレも発明品の効果を
確認する為の実験だったと思うので、ホント結果的にハワードのせいで多くの死者が出てしまったという流れ。
このドラマは物語の比較的序盤でクルゼミンスキーが殺されてしまった時もそうですけど、作品の醸し出す
雰囲気とは裏腹に結構エグイ展開が多いので、その辺りが何とも印象的で、と同時に非常に重い過去が。
ハワードに関して言えば、不幸にも息子のトニーのほうも後の時代で、本人は良かれと思ってした事が
結果的にはマイナスの事態を引き起こしているので、そういう運命を背負った家系なのかもしれませんが。

▼ハワードが一番恥じている過去とは?
劇中では最後まで明かされず終わっていましたが、イフチェンコの催眠でハワードは一番恥じている過去、
を思い出していましたけど、その過去とはスティーブの反応を受信して、ペギーからもスティーブ捜索を
任されて今正に出発する、というその瞬間を思い出していた、というのが一番恥じている過去。
この瞬間を思い出していたという事は、ファースト・アベンジャーの最後のシーンと照らし合わせると、
ハワード自身は実際友人であるスティーブの遺体を発見する為に出発したものの、最終的には発見出来ず、
それどころか四次元キューブを回収してしまった、という事を恥じている、と考えるべきでしょうか。
アベンジャーズ1作目だと四次元キューブはシールドの元にあったので、ハワードが回収した際にSSRへ
譲渡したのか、或いは何らかの理由でハワード自身がまだ隠し持っているのかまでは分かりませんが、
この出発時点を思い出したという事は、スティーブ捜索より四次元キューブを回収してしまった、
コレがハワードにとって一番恥ずべき過去なのかなーと、そうなるとスティーブの血で特効薬に相当する
何かを作ろうとしていた、という話もペギーが言うように少なからず金銭的な目的があったのかもしれない、
ともなってしまうので、なんとも複雑な感じではありますが…。

▼スティーブに別れを告げるペギーが泣ける
「スティーブはもういない…私達前に進まなきゃ…難しい事だけど、彼を忘れましょう」と、これは
ハワードを説得する為の言葉ではあったものの、ペギー自身も涙を流しながら無線でハワードに訴えかける
この流れがもぅなんとも胸が詰まるというか、ハワードへの説得は正直どうでもいいレベルで泣けました。
単純にペギーが無線機で呼びかける、という展開自体がスティーブとの最後を連想させて泣けてしまうのに、
ハワードをイフチェンコの催眠から解き放つ為に、ペギー自身恐らく口にはしたくなかったであろう
スティーブの死を受け入れて前に進む必要がある、という旨の言葉を口にしたのがもう…。
ソレだけでは終わらず、最後はジャーヴィスから受け取ったスティーブの血を大切に保管するのかと思えば、
涙を流しながら「さよなら愛しい人…」と言い海へと返す行為がまた泣けてしまうという。
ハワードへの説得も含めて、ペギーとしてはこれで完全にスティーブを吹っ切るというか、過去の出来事と
捉えて前に進み始めた、という事だと思うんですが、当然の事ながら、そうは言ってもスティーブの事を
完全に忘れるわけではなく、ペギーもハワードもスティーブは死んだと勿論思っているわけなので、
居なくなってしまった大切な人の事は心の奥底にしまって、これからは新しい人生を歩まなければいけない、
と決めたものの、数十年の時を経てまさかの再会を果たし、、ウィンター・ソルジャーでは涙を流しながら
動揺していたので、これがまた何とも辛い出来事ですよね、会えて嬉しい気持ちはあるものの何故今更と。
勝手なファン視点で言うと、出来ればハワードには「スティーブを忘れないと」と言つつも、自分は
ジャーヴィスから受け取ったスティーブの血を大切に保管し続ける、といった結末を期待したかったものの、
そうはせずに前に進む事を選択したペギーの強さには感服させられました。

▼S1 全8話を見終えての感想
ペギーが好き、という理由だけで楽しみにしていた本作なんですが、正直非常に面白かったです。
これも正直に言ってしまうと、正直なところ初回エピソードの時点では「まぁ普通かな」という程度の印象で
あまり面白いという感想は抱かなかったんですが、徐々に面白くなってきて、キャプテン・アメリカの
スピンオフ、という枠組みを超えて、支局長やトンプソン達SSRのキャラクターも良かったですし、
単純に物語展開自体が非常に面白かったので、最後まで楽しく見させて頂けました。
勿論、キャプテン・アメリカのスピンオフだからこその良さもあり、定期的に挟まれるペギーによる
スティーブへの気持ちや想いが良い意味で物語に組み込まれていて、特にペギーが今でもどれだけスティーブを
大切に想い大事な存在だったのか、が描かれていたのが印象的でした、とにかく胸が締め付けられる描写。

ただ逆に言えば、このドラマを見る人の大半はキャプテン・アメリカを見ているファンだとは思いつつも、
中にはたまたまチャンネルを回したらやっていたから見た、なんとなく見始めてみた、というマーベルはおろか
キャプテン・アメリカ自体全く知らない視聴者の方も居ると思うので、そういう人達の事を考えると、
物語自体は面白くても、要所要所の非常に重要な部分でキャプテン・アメリカを見ていなければ分かりにくい、
またはペギーのスティーブに対する想いの強さが今イチ分かりにくい作りになっていたと思うので、これは
スピンオフの宿命でもあるものの、やっぱり、どうしてもキャプテン・アメリカを見ている事が当然の前提、
という作りになっていたのが勿体無い部分でもあったかなーと、知っていればニヤリ、ではなくこのドラマは
見ているのが大前提の作りになっていただけに、その辺りの構成は勿体無い気がしました。
どうしても全8話の短い作品なので、スティーブとの関係を濃縮に詰め込むのも何かと難しいとは思うんですが。

スピンオフとしては完璧、全くの初見で見た場合は分からない部分がありながらも物語自体はコンパクトに
まとめられているおかげで面白い、という感じの仕上がりだったのではないかなと思います。
こういうのはどうしても見ていて、面白いと思った作品はそれこそ22~24話のフルシーズンで見たいな、
と思いがちなものですけど、このドラマの場合はコンパクトな話数なのが功を奏している部分もあると思うので、
全8話という短い話数なのもかえって良かったのではないかなーと、その話数でもキャラは魅力的でしたし。
残念ながらS2での打ち切りが決定済みなのでS2までしかペギー個人の物語は描かれないものの、S1の印象で
言えばS2も非常に期待出来る内容になっているだろうと思うので、S2にも期待したいです。
特に最後の最後でいきなりゾラが出て来る、というなんともニヤリとさせられる終わり方は余韻の良さも抜群。
2016-10-18 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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トライアングル



トライアングル [DVD]

監督:クリストファー・スミス
出演:メリッサ・ジョージ
価格:¥3,175 (2016.10.15時点)
時間:99分

発売日:2011.12.22
NetFlixで視聴、レンタル開始当時から気にはなっていたものの、やっぱり時代が便利になったのが良くなく、
どうしてもBDが無いならもういいや、となってしまう事って多いと思うんですが、個人的にもこの映画は
まさしくソレでレンタルも販売もDVDしか無いからもういいか、と思って忘れていた頃にNetFlixで配信。
しかもNetFlixだとHD画質で見れるわけなので、少なくとも日本国内においては非常に貴重。
作りとしてはホラー映画なんかによくある低予算アイデア勝負、というタイプの作品で、失礼ながら出ている
俳優もコレといった有名人がおらずCGも微妙な出来、でもループ物という何かと脚本上難しい題材を扱って、
しかも面白い仕上がりになっているので、これはもう見て良かったなと思えました、非常に良い出来。

▼展開の流れが良い意味で盛り上がる
友人達とヨットでクルーズに出ると嵐に遭遇、ヨットが転覆し絶望的な状況で遭難していたら偶然大型船が
通りがかったので助かった、と思いきやどこを探しても船内には人が見当たらないという不思議な状況。
そんな中、何故か主人公のジェスは船内の光景に見覚えがあり不思議そうにしていると、友人達がジェスに
襲われたらしい、という全く身に覚えのない状況に遭遇、極めつけに麻布をかぶった人物が銃撃してくる、
というこの「悲惨な状況を脱したと思ったら避難先はまた別の地獄だった」という良い意味で典型的な地獄。
ジェス達にしてみれば文字通り悪夢としか言いようのない展開なのでたまらないでしょうけど、この序盤の
流れは非常に盛り上がる展開で良かったです、王道なものの盛り上がるという上手さ。
ただ、勿論全てが良いわけではなく、嵐に遭遇するまで16分、船に乗船するまで22分、少なくともこの
序盤の22分程に関してはホラーにありがちな「コレ無くてもいいよな」の展開なので、最初の最初で脱落する
人も居るかもしれないのが勿体無いかなーと、2度目の視聴の場合はジェスの言動に注目出来るので何かと
伏線だったりを探す為に楽しめるものの、初回の視聴だと序盤は正直無くてもいいレベルで微妙に。

▼いわゆる一周目のジェスを巡る謎
ループが始まる前の状態をゲームでお馴染みの一周目という表現を使わせてもらうと、麻布の殺人鬼が自ら
海へと落下してグレッグ達の声が聞こえてくる、ここから二周目なわけですけど、視聴者視点で言えば
一周目の様々な謎に対する吸引力は非常に素晴らしいものがあったなと思いました。
前述のようにジェスは船内に見覚えがあるわけですが、何故か船内に自分が持っている鍵や息子の写真、
メインホールの時計はジェスが今現在付けている腕時計と同じ時刻、血だらけで再会したヴィクターは
ジェスのせいでこうなったと言い、射殺体のグレッグを撃ったのもジェス、サリー達に劇場へ行けと言ったのも、
とにかくジェス自身が知らないうちに全てジェスが行動した事になっている謎で、視聴者としても別にジェスの
行動に空白の部分があったわけではないので、映像的なトリックを使われた事によるジェス二重人格説、
というのも恐らくは無いであろう状況、これはどういう…と色々考えながら見ていると、一般人のジェスが
ショットガンを機敏な動きで回避して瞬時に下の階へ逃げ延びるという異常な運動神経と判断力を発揮。
殺人鬼を追い詰めると、ジェス自身はこの時当然焦っていて余裕が無いので気付いてなかったようですが、
明らかに麻布の下から聞こえてくるのはジェス自身の声、その人物が「皆を殺さないと家に帰れない」
という妙なアドバイスをして明らかに自分から海へ身を投げ出すという謎の行動。
ここまできて視聴者側にも「この麻布の人物ってマジでジェスかよ」と確信が持てるわけですが、という事は
未来のジェスか何かか、と不思議に思っているとグレッグ達の声が聞こえてきて「ループか!」と。
またここで普通と違うのは、グレッグ達のヨットには当然ジェスも乗っているので、オリジナルのジェスが
何人も同時に存在しているという、中々ループ物でもお目にかかれない展開に突入するこの面白さ。

▼衝撃的な映像とインパクト
まず一発目の衝撃として、ジェスが瀕死のサリーを追いかけると、なんとそこには大量のサリーの死体、
というあまりにも異様な光景が広がっていましたが、これはもうインパクトが凄かったです。
単純に映像的な脅威もそうですし、ジェスも視聴者も、当然このサリーの死体の数だけ何度も同じような
展開を繰り返しては無駄に終わりまた最初から、という果てしないループを繰り返してると分かるので、
色んな意味でコレはインパクトが凄かったなーと、単純なインパクトとしては個人的にも映画史上屈指。
そしてトドメのインパクトが、物語開始直後のひどい母親である自分をジェスが殺して…勿論この時点で
おかしいのはおかしいんですが、それでも息子を連れてヨットに乗らず街を出ようとしていたので、
多少の矛盾に目を瞑る形で意外とハッピーエンドか?と思わせておいて、車にぶつかってきた鳥を
捨てる為に波打ち際までいくと、先程のサリー同様、そこにはおびただしい数の大量の鳥の死体が、
という流石に予想出来なかった光景、サリーの件同様、既にジェス自身がこの行動まで何度も繰り返し、
それでも意味が無いと悟らざるを得ない展開でジェスの絶望的な表情も見事なものでした。

▼勿論矛盾や不自然さも無くはない
この手のループ物や歴史改変展開はどうしても矛盾が出てきてしまうものの、そこまで細かいツッコミを
するわけではなく、単純に劇中で明らかにならなかった「アレはなんだったのか?」が気になりました。
例えばジェスとグレッグが見た「劇場へ行け」の血文字は、実はダイイングメッセージでジェスと
書かれていたものをジェスが書き足して「劇場へ行け」に変更したという事実が判明しましたが、
わざわざ「あの血文字はこういう理由だった」と明かしたのに、似たようなケースでジェスが目にした
「彼らが乗ってきたら殺せ」は、どのタイミングでジェスが書き残したのか、が明らかにならず、
何故「皆を殺せばいける」という謎の結論に直結してしまったのかも謎というか。
究極的に言えば、ジェスは助ける事が出来ないと分かっているトミーを、物語冒頭でやっていたように、
助けられないと分かっていてももう一度会いたい、もう一度抱きしめたい、という願いを満たす為に
このループを繰り返しているわけですけど、いわゆる最初の「殺人を初めたジェス」は当然本来なら
存在しないはずなので、ということは極端に言うとこの映画で描かれているのは、最後にタクシーの
運転手が待つと言っていたように、同じ展開を繰り返す為にジェスが用意した空想とも言える展開なので、
そういう風に考えれば不自然な部分があったとしてもそれはジェスが詰めきれなかった部分、でしょうか。

▼感想まとめ
前述のようにDVDしかレンタルが無いしまぁいいか、と思って見過ごしていたのが勿体無いぐらいの
面白さで、今回配信してくれたNetFlixには非常に感謝といったところなんですが、ジャンル的には
ホラーというよりサスペンス系の作品という事でいいと思うんですけども、中々この手のループ物を
真正面から取り扱った作品というのがこのジャンルではない中、上手く面白い仕上がりになっていて
良かったというか、やっぱりこの手の作品は見ている側もどんどん仕組みや「次はこうすれば」
と色々考えながら見れるので、別に展開予測ではないですけど、面白さの度合いがまた違いますよね。
特にこの映画の場合は、別にどんでん返しというわけではないものの終盤でも大量の鳥の死骸だったり、
実はジェスはトミーを道連れにする形で交通事故を起こしてしまっていたり、しかもソコから実は
物語が始まるヨットハーバーへ向かう流れになっていたりと、久しぶりに「そうきたか!」と見ていて
唸らされる作りになっていたので、ホント久々にこの手のジャンルでシナリオを楽しめた気がします。
むしろこの手の作品は低予算で制作するからこそこういう内容に挑戦出来る、という側面も少なからず
あると思うので、やっぱり世間的にはB級扱いされるマイナーな作品にも光るものはあるよなーと。

2016-10-15 : 映画 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ルーク・ケイジ Season1



ルーク・ケイジ

プロデューサー:チェオ・ホダリ・コーカー
出演:マイク・コルター
話数:全13話
全米配信日:2016.09.30
日本配信日:2016.09.30
NetFlixで視聴、デアデビル、ジェシカ・ジョーンズに続くマーベル作品第3弾でNetFlix限定ドラマ。
デアデビルやジェシカ・ジョーンズと違ってどういう感じの物語が描かれるのか?が全く想像のつかない
作品だったんですが、個人的には少し意外というか、あーこういう感じなのかー、という印象でした。
てっきりジェシカ・ジョーンズでルークが何度か登場していたように、この作品でも時折ジェシカが
手助けしてくれたり遭遇したり、という展開になるのかと思いきや一切出さないのはむしろ良かったです。
序盤でチコを探す時なんかはジェシカに電話をして人探しの方法を仰ぐ、という展開があっても良かった気は
しますけど、ルークのキャラクター的に、他作品のキャラクターを自ら引っ張ってこない、は良かったなーと。

▼前半の敵コットンマウスが非常に個性的
まさかの中盤での死亡降板という驚きの展開で唖然としましたが、前半のボスキャラであるコットンマウス、
これがまた非常に良いキャラをしていて印象的であると同時に、中盤での死亡降板が勿体無さすぎたなーと。
心底嬉しそうにやたらと笑顔を見せて笑うシーンは見ていてこちらもニヤリとさせられましたし、
何よりもこのドラマの本編開始の火種になったポップの死、そのポップとコットンマウスが実は友人で、
街の人の支持を得る為の作戦という側面があったとはいえ追悼式に参加して弔事を述べたり、ルークによって
拒否されはしたもののポップの理髪店を建て直す為の資金を全面提供しようとしたり、悪人ではあるものの
友情には厚く、実は家庭環境のせいでああなってしまったものの本当は音楽家になりたかった、という
キャラクターとしての掘り下げも丁寧に行われていたので、ホント非常に良いキャラだったよなーと。
マライアやダイアモンドバックが別に悪いわけではないものの、コットンマウスが非常に良いキャラで、
後半の敵として描かれるこの二名が、これは悪い意味で結局典型的なただの悪役だった、という事もあり、
余計にコットンマウスの良さが浮き彫りになっていったというか。
また、ルークもコットンマウスも、お互いポップが大切な友人で、その友人が殺された事で険悪になり
最終的に戦争状態に、という構図も面白い流れだったので、個人的にはコットンマウスだけで見たかった気が。
とりあえず誰もが納得するであろう彼のハイライトは、ロケットランチャーを撃ち込んだ時の超笑顔。

▼街の人の傲慢な態度が強烈
ルークがアタックスビルを襲った事でコットンマウスは700万ドルを失い、その報復として町中から金を
巻き上げ、それはルーク・ケイジがビルを襲ったせいだ、と言いふらすというなんともセコイ作戦。
ただ、無関係な一般市民からすればルークのした事が正義の行いだとしてもそのせいで自分が迷惑を受けた、
となると、やっている事が正しくても余計な事をするな、となるのは分かりますし、これは残念ながら現実の
世界でも、それこそ路地裏で誰かが集団に暴行されているのを見ても、正直普通は怖くて見て見ぬふりをする、
という人が大多数でしょうから仕方ないとは思うんですが、それでも、金を巻き上げられた人々がわざわざ
ルーク本人に文句を言いに行ったうえに「なんとかしろ」と罵る辺りがヤバイというか、マジかお前らと。
当然、誰しも自分に不利益が無いなら悪も見過ごすのは仕方ないものの、それでルークに文句を言うのが
あまりにもヤバイというか、これもはっきり言ってしまえば、取られた本人のところへ取り返しに行くには
怖いし殺される可能性があるから…ようは怖いからいけない、じゃあイイ人で文句を言わないルークにほぼ
八つ当たりになるけど文句を言ってやろう、という流れで正直ルークに文句を言いに行ってる側面は少なからず
あると思うので、リアルと言えば非常にリアルな展開ではあるものの、なんともエグイ展開だというか。

▼レヴァの隠された横顔は衝撃的
ジェシカ・ジョーンズにも出ていた重要人物であるレヴァ、あちらではとにかく可哀想な犠牲者、
という印象が強かったものの、このドラマではシーゲート刑務所でルークの味方をして、ルークが心を開いた
大切な人物…という王道展開かと思いきや、実はレヴァはルークへの実験を知っていたし反対もしてなかった、
と後半で判明するのは流石に衝撃的でした、、味方側の重要人物で死後に判明する何かは大抵イイ事なのに、
実はレヴァに関しては悪党側の人間だった、と分かるのはエグイというか、ルークもたまらないだろうなと。
好意的に考えれば、ルークが何度か思い返していたように、最後にはルークへ自身に関する前向きな発言を
していたので、真実を知る事は不可能なものの、ルークと接したおかげで悪党側から、少なからず善の側へ
考えを変えて、少なくとも今後はもうこういう仕事には関わらない、という風に改心したのかもしれませんが、
それでもルークと出会った時点で、ルークが対象者として選ばれても気にもとめてなかった、と判明するのは、
こればかりはとにかくエグイ展開で凄いなと思わされました、というか耐えられないレベルの衝撃。

▼一貫して警察側が無能な存在
このドラマに限らず、警察やFBIが有能な存在として描かれる事はあまり無いですし、CIAに至っては悪役として
描かれるケースが多いものの、それでもこのドラマの警察はとにかく無能な扱いで、最終的には警視正も
言っていたように、警察に所属しているミスティまで警察を信じずに独断で行動した、というのがなんとも。
序盤で言えば、スカーフはコットンマウスの手先だったものの、それでも警察を序盤は信じていたミスティに、
「フード姿の何者かが、町中の違法な銃の拠点を潰して回ってる、素晴らしい事だろう?」と、自分達が面倒な
法律に縛られて逮捕しなくてもルークがやってくれるならいいじゃないか、という職務放棄レベルの発言。
ミスティは「勝手な正義を振りかざしてる!」と激昂してましたが、実際はスカーフが言うように、勝手に
誰かが悪人をなんとかしてくれれば街の人も何かと助かるのでいいのに、それでもスカーフのような考えがあり、
中盤では「街を混乱状態に陥れるだけならもうやめたら?罪の無い人が傷つくわ。解決出来ないんなら街を出て」
とミスティが、確かにこれも解決出来ないなら街が混乱に陥るだけなものの、正義の行いをしているルークに
警察が自ら文句を言って、挙句にルークも返す言葉で語っていたように、まともな警察なら明らかに加害者の
コットンマウスに聞くはずなのに何故か被害者側のルークを尋問するとかいうその状況もありえず。
最後もマライアが悪人と分かっていながら警視正も釈放するしかなかったように、実際法律の問題があるので
証拠も無く逮捕も勾留も出来ないのは分かるものの、このドラマでは終始無能な集団として描かれていた印象。

▼MCU関連の描写が多め
NetFlixに限定して言えば、デアデビルのS1とS2、ジェシカ・ジョーンズのS1、現時点でこのドラマ以外だと
マーベル作品はデアデビルの2作を含めて3個あるわけですが、デアデビルもジェシカ・ジョーンズも、
別にアベンジャーズ関連の展開はそう語られていたわけではないですし、むしろ場合によってはあまりにも
自然な流れでのセリフすぎてそうとは気付かなかった、というケースもありましたけど、今回は何故か
序盤からいきなりアベンジャーズ1作目のニューヨークでの戦いが露骨に語られるわ、恐らくアイアンマン2が
終了して以降は悪党側に流れてしまったんでしょうけど再三ハマー社の製品が出てくるわと、NetFlixの
作品ではなく、映画のほうのMCU関連の描写が妙に多いのが印象的でした。
別に見ていなくても問題無いような絡みだったので構わないものの、妙に多かったなーと。
警察側が同じく政治家の悪人という事でフィスクの逮捕に触れたり、マライアが能力者の危険な実態を
明かす為にキルグレイブの事に触れたり、そういうのはむしろ同じNetFlixの作品なので良かったと思いますし、
一応アベンジャーズ1作目に関しても今回はその際にチタウリ関連か何かで入手したであろう金属の弾丸、
コレがルークを苦しめるユダになったわけなので、他2作品に比べて絡みが増えるのも分かりはしますが。
トリシュ・トークのように本人は登場せずバックで流れているラジオ番組として出演、なんかは面白い試み。

▼S1 全13話を見終えての感想
やはり正統派に見えるデアデビル、女性探偵が主役のジェシカ・ジョーンズ、この2作品に比べると、既に
ジェシカ・ジョーンズで登場していて、ある意味キャプテン・アメリカと同じようなタイプの超人。
申し訳ないもののコレといって特徴のないルーク・ケイジなので、正直見る前はそこまで期待はしておらず、
丁度見るドラマが無かったのでタイミング的にはイイな、という程度の気持ちで見始めたんですが、
変な意味ではなく、無茶苦茶面白い!というわけではないものの、高水準で安定した作品だったな、という印象。
前述のように中盤まではコットンマウスが非常に良いキャラをしていたので、ただ単にキャラクター的な
面白さもあり、終盤にかけてはむしろシェイズが徐々に台頭してきて最後の出番も良い意味で悪役に相応しい
見せ場で暗躍していたりと、とにかく敵のこの二人が非常に魅力的だったのが印象的でした。
ただ一方でダイアモンドバックとマライアが、こちらは悪い意味で王道の悪役だったのが何とも惜しい感じ。

物語的にはデアデビルやジェシカ・ジョーンズとはまた違ったタッチというか、NetFlix特有の重い雰囲気を
漂わせつつも、やはりここは黒人の良さを活かすというか、勝手な印象やイメージにはなるものの、
敵味方共に黒人キャラがメインという事もあってか歌のシーンが多いのも非常に印象的でした。
よくある歌を流しっぱなしというわけではなく、ステージ上で歌ってるシーンを流す、というのが目新しく。
ここはコットンマウスが音楽家を志望していたというキャラクター的な側面も物語に導入しての良さですし、
肝心の物語自体も中盤までのコットンマウスとの戦いは共通の友人を失った事でのぶつかり合い。
中盤以降はルークの過去に焦点を当てつつ義兄との戦いという、これはこれでまた違うテーマが描かれたり、
構成としても分かりやすい流れになっていたのは良かったなと思いました。
と同時に、特に物語開始直後に見受けられた事なんですが、例えば吹き替え版だと「今なんと仰いましたあ!?」
「ポップ、綺麗なタオルがある。汚れたやつは外へ持ってくぜ、手間はかからない」というなんとも味のある
翻訳を用いて、更に後者に至っては店内でのルークとコットンマウスの尋常ならざる緊張感も描かれていたり、
この辺りの軽妙さも良かったなーと、デアデビルとジェシカ・ジョーンズはその辺りも重たかっただけに。

全体的にはプロローグという感じで、シーゲート刑務所へと再び収監される事になってしまったルーク、
ここからがむしろ物語が本格的に動き出す感じなのでS2以降が楽しみなわけですけど、とにかく過去2作と
比較した場合、最初から最後までとにかく高水準を保っていたな、という印象でした。
単純な面白さで言えば好みの問題もあると思いますし、個人的にもデアデビルのS2には劣ると思いますが、
それでも中だるみしたりテンションが落ちるといった事がなく、とにかく脚本も丁寧で安定していた印象。
展開の関係で、いわゆる悪者を退治、或いはマライアのような悪徳政治家を絶望させる、といった展開が
このS1ではなかったのでスカっとする部分が無かったのが微妙なフラストレーションを溜めてしまうものの、
ルークには申し訳ないと思いつつも、こういう展開だからこそむしろルーク・ケイジらしいという気も。
S2の前にまずはディフェンダーズで全員集合ですが、この後の展開も含めて超期待。

2016-10-12 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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エージェント・カーター S1 第07話 「催眠博士 -Snafu-」

何気にイフチェンコが接近して会話さえ出来ればほぼ無敵、というような状況になってるわけですが、
MCU関連の作品だと超人が目立つ中、イフチェンコのように、指輪を撫でているのであの指輪にも何か効力が
あるんでしょうけど、話術がメインで暗躍する、ある意味新手の能力者とも言えるキャラは珍しいなーと。
キャプテン・アメリカ関連だけで見ても、バッキーだったりクロスボーンズのような超人、或いはサムが
ウィングスーツを着けているように何らかの装備、といったとにかく超人が多い中を身体能力並で話術メイン。

▼尋問時の対応
ペギーの尋問に際して、トンプソンだけがペギーを慮った態度で接してたのが何よりも印象的でした。
まずスーザは本人も言っていたように、SSRの中で唯一ペギーを今まで庇い続けてきた人物なだけに、
「裏切られた」という気持ちが強いでしょうから仕方ないですが完全に裏切り者と決めつけ、でもペギーが
言ったように誰もドアを開けたりお茶くみしている時以外のペギーを見ていなかったのでペギーの考えを
結局は聞こうともせず、それは当然支局長も同じで、ただ支局長はスーザよりはまだ柔らかい態度。
一方のトンプソンが、むしろ今までは一番ペギーを馬鹿にした態度を取っていたのにベラルーシでの一件で
ペギーを認め、SSR内でトンプソンだけがいわゆる本当のペギーと接した事もあるからか、腑に落ちないとして
ペギーの行動には理由があるはずと考え、取引まで自分から持ち出し、手荒な尋問をしたくないとまで発言。
展開の関係上、トンプソンがペギー裏切り者か?の直前にペギーを認めただけに、ペギーへの信頼や友情が
厚い状況になっていたので信用もするでしょうけど、三者三様にペギーに対する態度が違うのが面白かったなと。

▼見事な演出連発
本編とは関係無いながらも、今回は映像的に中々見事な演出が多くて何かと見応えがありました。
特にドッティの階段降りはスーザも感嘆してましたけど、アレはマジで凄い降り方というか、確かにいきなり
あんな強烈な降り方をされたら撃つのも忘れて見入ってしまうというか、正に「え、マジで!?」という感じ。
単純に階段だけで言えば後発のシビル・ウォーでもバッキーが無駄に力強い降り方をしていましたし、古くは
ボーン・アイデンティティーでボーンがとんでもない垂直落下を披露しましたが、ドッティのは映像的に見事。
と思いきや今回はそれだけに留まらず、やっている事はほぼ自爆ベストだったものの、残念ながら時間もなく
良い解除方法も発見出来そうになかったので、意を決して支局長が死を選ぶという熱い最後。
これがまた飛び降り爆死とかいう、確かにソレ以外犠牲者を少しでも抑える方法は無かったですが、
まさかそんな勢い良く強烈な死に方を選ぶとは思わなかったのでインパクト抜群だったというか。
なんとなくの勝手なイメージとして、このドラマはそんなに死人が出るとは思わなかったので何かと意外。
2016-10-11 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ザ・ボーイ ~人形少年の館~



ザ・ボーイ ~人形少年の館~ [Blu-ray]

監督:ウィリアム・ブレント・ベル
出演:ローレン・コーハン
価格:¥5,076 (2016.10.08時点)
時間:98分

発売日:2016.10.19
レンタルBDで視聴、ザ・ボーイだけだとありがちなうえに内容も正直伝わりにくいとは思いつつも、
日本での劇場公開がかなり絞られていた事を考えると、人形少年の館なんてサブ邦題は必要なかった気が。
というか突っ込み始めたら語感の響きはアレかもしれないもののせめて屋敷だろう、とか。
個人的にこの映画は非常に楽しみにしていたんですが、まず物語の始まり方が良い意味でホラー映画の
王道っぽい感じで好印象で、そこから物悲しい感じのピアノの曲が流れ始め、どこか不気味な感じの人形を
映したり車の移動風景を映したり、というホラーの王道中の王道の始まりで最初から好印象でした。

▼最初に扉を開く演出が非常に巧み
グレタが屋敷の扉を開けて、カメラの映像としては屋敷の内部からの映像になっていたわけですが、屋敷の中は
非常に暗い映像になっているのに、当然扉を開けた事で扉の向こうからは陽の光が屋敷の中へと射し込む。
この光と闇の対比が王道ながらも非常に良い感じでした、外は光の射す世界で非常に明るいものの、屋敷内は
全くの闇と言ってもいい程に光が無く暗い世界という、これはホント王道の対比表現での演出なものの、
冒頭の曲や雰囲気といい、全体的に良い意味でホラー映画の王道としての見せ方を心得ているなーと。

▼展開が良い意味で意外
特典映像のほうで監督も触れてましたが、ホント意外と読めない展開が多かったですし、特に間延びせずに
色々と展開していくので、テンポが良く、それでいて展開に意外性があったのが何よりも良かったです。
例えば、それこそ死霊館の1作目のように今の時代に見ればあまりにも超王道なだけの展開を延々と、
でも非常にホラー映画らしい丁寧な演出で作り上げた作品もそれはそれでいいですが、この映画のように、
敢えて王道展開をせずに「そうきたか」の展開で描きつつ、でもブラームスが移動していたりコッチを見てたり、
のあまりにも王道な演出を使っていたりと、この辺りのバランスが良かったなと思いました。
内容の面白い面白くない、は好みもあるのであれですけど、見ながら「この場合ならこういう展開か?」
といった具合に色んなパターンを想像出来て、でも結構違う展開が来たり、という構成なのが面白かったです。
実際ブラームス本体の登場は色んな意味で賛否両論あるかとは思うんですが、後半は色々勢いが凄かった。

▼何故グレタはこの仕事をしようと思ったのか
実際にブラームスと対面した際に、当然ではあるものの人間の男の子ではなく人形だった、という事で
つい吹き出してしまうも、夫婦やマルコムがブラームスに対して人間にするソレと同じように接しているのを
目の当たりにして驚いた表情を見せつつも、失礼な態度を取るわけにもいかず冷静に対応はしてましたが、
はっきり言ってしまうと、やっぱりまぁ気持ち悪さとか不気味さ、この夫婦大丈夫か?という色んな意味での
不安のほうが勝ってしまうと思うんですが、それでもグレタが仕事をしようと思った理由はなんなのか。
まだ旦那さんのほうは仕事の説明中に人形を息子として扱ってる事に関する補足があったのでグレタとしても
「旦那はまだ話せる」と感じたでしょうけど、メインで接する事になる奥さんがかなりヤバイだけに、
何故そこまでしてこの仕事をしようと思ったのか、が描かれなかったのは少し残念だったかなーと。
接近禁止命令を出した男が追いかけてきている、という事でしたがグレタ自身も妹?に電話で言ったように、
不気味に感じて「二週間ならまだしも二ヶ月」と言っていたので極力やりたくないんでしょうし、なにより
特定の人間から逃げているのであれば数ヶ月隠れたところで意味は無いので、なら何故この仕事を選んだのか。
本筋には全く関係無いですし、実際最初の週給が妹?の月給を超えていたようなので、給料が良くて、尚且つ
金銭的にも困っている旨のセリフはあったものの、なんとなく違和感を感じてしまったので何故選んだのかなと。

▼コールの登場が意外
普通の映画ならまだしも、ホラー映画でコールのように主人公が逃げてきた相手、がマジで登場して、
ちゃんと物語にも絡んでくるという展開は結構珍しいので、これは良い意味で意外でした。
言い方は悪いですけど、初期設定としてDVの彼氏から逃げたという、主人公であるグレタが「物語の舞台に
なるこの館にわざわざ仕事で来たのはこういう理由です」という初期設定の理由付けの為だけに存在していて、
結局物語には大して影響しない、というのがホラー映画の王道なのに、マジで出てきたのは意外だったなーと。
と同時に、コールが現れた時点でのグレタはブラームスをちゃんと持ち歩いて行動しているので、ここは
典型的なコールに対してブラームスが謎の力を発揮して殺害なり消すなりしてグレタは感激、ブラームスへの
異常な執着がどんどん目に見えて出てきて、という展開になるかと思いきやそうではない、という流れも良好。

▼ブラームス本体の不気味さが異常
ホラー映画である以上、実は人形がチャッキーのような感じで生きてる、人形に悪霊が取り憑いている、
老夫婦が裏で糸を引いている、生きていたらブラームスと同じぐらいの年齢という露骨に怪しいマルコムが黒幕。
基本的にはこのどれかなんだろうな、と誰もが思っていたのではないかと思うんですが、いきなり壁を破壊して
奥から無駄にガタイのイイ仮面のブラームス本体が出てきた時は不気味さを通り越して笑うしかなかったですが、
そのブラームス本体が中々不気味な感じを見せていて非常に良かったなーと。
残り物の食事を食べているだけにしてはガタイ良すぎるし身体能力がおかしいだろう、というツッコミは
ひとまず置いておくとして、いきなり出てきてそこそこの長身、恐ろしくガタイの良い体つき、そして何より
レザーフェイスや蝋人形の館を彷彿とさせるデザインの若干ただれた感じの仮面。
それでいて精神は子供のままという設定なのか妙に子供っぽい言動はあるわ、いきなり出てきてコールを殺害。
色んな意味でとにかく不気味な感じが出ていたので、展開の良し悪しは別にして非常に良いデザインだったなと。

▼感想まとめ
公開の暁には見に行こう、と思っていた程楽しみにしていたホラー映画なのに、近場での上映が二日間だけで、
しかも時間帯的にも仕事の関係で見に行く事が出来ず、という悔しい思いをしていたんですが、楽しみにして、
それでようやく見ての感想としては最初から最後まで楽しく見させて頂けて、面白い仕上がりだったなーと。
個人的にホラー映画が好きなのでどうしても評価は甘めになるんですけど、良い意味で非常に丁寧な作りで、
演出だったり見せ方も含めて「これぞホラー映画の王道」という描写が多くて、でも結構意外な展開もあったり、
という構成になっていたので、飽きずに最後まで楽しめたのも良かったです。
同様に、これはホラーに限った事ではないですが例えば人形ブラームスが食べない食事は捨てずに置いておく、
のルールがちゃんとブラームス本人がソレを食事として食べてたんだろうな、と分かる伏線になっていたり、
全体的に「あー、序盤のアレはこういう事かー」と後半で自然と分かる脚本なのも良かったです。

勿論、かといって全てが良いわけではなく、結局うやむやのまま終わっていたり、どうにも不明瞭な説明のまま
最後まできてしまったな、と思える箇所も当然ありましたし、流石にブラームス本体の登場や、いくらなんでも
そのガタイの良さはおかしいだろう、とつい我に返ってしまう部分もあったりで、一つの作品として見た場合は
どうしても評価が下がってしまうと思うんですけど、それでも個人的には最後まで楽しめたので良かったです。
ブラームスの人形が不気味なのも良かったです、直近で有名な人形と言えばあのアナベル人形がありますが、
流石にアナベル人形と比べるとあの強烈な、明らかに呪われているとしか思えない邪悪な面構えと違って、
ブラームスのほうはいかにも綺麗な顔をした人形で、別に劇中で動いたり目がギョロっとしたり、という
演出が無いのに、グレタが不気味に感じたように、ソコに座っているだけで十分不気味な感じが出ていたので、
これも非常に良かったなーと、よくある表現ですけどブラームス人形も十分キャラが立っていたというか。

ホラー映画のお約束で、どうしても屋内のシーンだったり暗い場面での展開が多いので、一部何をしているのか
分かりにくい映像が多く、ラストのほうなんかは非常に暗くて分かりにくかったのは難点ですが、ホラー映画を
好きな者として言えば、意外と少ない人形を用いた作品で久しぶりに面白いホラーに出会えたなーと。
内容以外の点で言えば、日本語字幕の翻訳、吹き替え用の翻訳、これらが似たような翻訳なのも良かったです。
ブラームス人形を何者かが修復している映像で終わったので、やろうと思えば続編も作れる終わり方でしたが、
個人的には、なんとなくこのままこの作品は終わってほしいような感じもするので、続編は特に希望せず。

2016-10-08 : 映画 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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エージェント・カーター S1 第06話 「取り返せない過ち -A Sin to Err-」

「誰と喋ってたの?」「将来のマフィアです」のやりとりで何よりも笑わせてもらった今回ですが、
今までただの友人兼隣人でそれ程スポットの当たらなかったアンジーが獅子奮迅の活躍で印象的でした。
事情も聞かずにペギーを全面的に信用して逃亡手段まで用意してくれる、とかイイ人すぎてヤバイですが、
わざわざリンジー・フォンセカを起用しているぐらいなので、このまま仲の良いお隣さんでフェードアウト、
という事も流石に無いでしょうから今後の出番にも期待したいです。

▼ドッティと精神科医のやりとりがカッコ良かった
てっきり何らかの情報が漏れる事を懸念して用心の為に精神科医暗殺、という王道展開かと思いきや、
ドッティ側は光の反射を用いたモールス信号、精神科医側は指のトントンで文字を送りスコープで確認。
別に支局長には見られていないやりとりなものの、この状況この場面でそんな暗号のやりとりが行われるとは
思わなかったので、中々渋い展開でした、良い意味で昔風のスパイアクションらしさが発揮されていたというか。
いわゆる古き良き時代を描く作品の場合、単純に分かりやすいファッションだったりで「こんな感じだったよな」
を見せてくれるのもありがたいですが、それ以上にこういった細かい演出で「そうそうそう!」と思わせる
ソレっぽいやりとりが何よりも良いよなーと、逆に今だともっと違うやり方で唸らせてくれるものの、昔だと
こういうニヤリとさせられるというか、便利な機器も無いので苦心のアイデアで乗り切る感じというか。

▼トンプソンとスーザがそれぞれイイ味を出していた
前回の件でペギーを認めたトンプソンは予め裏口で待っていて、仲間には油断するなという警告も徹底。
結果的にはトンプソン自身もやっぱり甘くて、単独でペギーに近付いたが為に返り討ちにあっていたものの、
ペギーとの会話中は普段の軽口と違って油断しているそぶりもなく、抑えつける事をせず捕縛がメイン。
スーザはスーザでペギーが金髪の女と特定したのに、ペギーに言われたように撃つ事が出来ず見逃した形。
トンプソンはペギーを待ち構えていて、スーザも更に裏を突く形で待ち構えていて、にも関わらず二人共
ペギーに簡単に逃げられてしまったので、結果だけで言えばダメなんですが、それでもイイ味を出していたなと。

▼スティーブの血を取りに行くペギーが熱い
今回のエピソード終了時点ではまだ「何故ペギーは危険を犯してまでスティーブの血を回収に戻ったのか?」
が描かれていないので一概にどうとは言えませんが、個人的な印象だと、特効薬になるかもしれないからとか、
悪の手に渡るとマズイからとか、そういうのではなく恐らく「スティーブの血だから」という理由だけで
どうしても回収したかったのではないかと思うので、あの状況下で単身自室に戻るペギーが何よりも熱く。
当然誰しも大切な人からのプレゼントだったり、遺品だったり、そういう思い出の品を手放す事はどうしても
出来ませんし、何を置いても重要なファクターではあるものの、例えば似たようなケースで…思い入れの度合いは
当然違うでしょうけど、ヴァイタレイの反応が出たのでおばあちゃんの時計を処分したペギーなだけに、
スティーブの血を回収する為に自室までわざわざ戻った、というのがグっときました。
2016-10-03 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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