ゲームや海外ドラマの感想を中心に色んな話題雑談を書いてます、ネタバレ有りです。

魔装機神F COFFIN OF THE END



スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END

メーカー:バンダイナムコゲームス
機種:PlayStation 3
参考価格:¥7,690
価格:¥5,436 (2015.01.27時点)
発売日:2014.08.28


約26時間でクリア、トロフィーコンプは約40時間、シリーズはOGを含めて全てプレイ済み、以下ネタバレ多数。
上記画像は初回クリア時のクリアデータ、初回は死亡ルートのほうでクリア、トロフィーコンプは二周半。
魔装機神と言えば、恐らくファンの大多数が思ったであろう「まさかこんなに年月を経て2が発売されるとは」
という驚きの続編で、そこからは鬼のような速度でシリーズ完結編まで発売される、というこのスケジュール。
3のあの流れから急に4作目で完結と言われても、どう考えても色々伏線が放置されるんだろうな、
と覚悟はしていたものの、個人的には放置された伏線がそれ程気にならずという感じ、良くはないものの。
前述のように以下は魔装機神やOGのネタバレを含む感想になります、キャラの生死に関する記述も有り。

▼良い点
・色んな意味でレスポンスが前作の3よりも遥かに良くなってテンポ自体が良くなっている。
・特にRボタンを押す事での高速化が良い、敵ターンや簡易戦闘アニメだけでなく精神コマンドの演出も加速。
・人によってはマイナスと捉える人も居るとは思うものの、マップ攻略中も総ターン数が確認出来る。
・ニュアンス的な事なので表現しにくいものの、2や3に比べると、新キャラのアルメラ組が非常に良い。
・序盤はマサキ達が出ないのに、テンポが良く、単純に物語自体が面白いので先の気になる展開。
・マサキ達の加入が遅く後半加入な事もあり、従来作よりも魔装機神の圧倒的な力が表現されている。
・相変わらず非常に豊富な戦闘中の特殊会話、ラスボス専用の最強武器用会話も用意されていて良い感じ。
・「君がいるから」や「ラングランの風」が効果的な場面で流れる。
・アルメラ組を中心に新曲が非常に良い感じ、OGと魔装機神の中間的でOGっぽさがあるのはアレですが。
・まさかの島田敏氏による汎用兵士の新録、更に顔キャラの収録まで。

▼悪い点
・ゲーム本編には関係無いものの、恒例のタイトル画面放置で流れる自動戦闘デモのキャラ数が少ない。
・もはやシリーズ恒例なものの、命中率の表示が敵味方共あまりにもあてにならなさすぎる、今回はひどすぎ。
・シナリオ的には面白かったものの、魔装機神のゲームなのにマサキ達の加入が遅すぎる。
・と同時に、キャラや物語としては非常に良かったもののサキト達アルメラ組が魔装機神である必要が無い。
・戦力やゲームバランスとしては上手く出来ていたものの、逆にマサキ達が加入すると同時にバランス崩壊。
・サキト達以外の「魔装機神のキャラ」の加入が遅すぎてSRPGとしては魔装機神勢を育てる楽しみが無い。
・本家のシリーズだとエースボーナスが色々凝っているので、どうしてもコッチが物足りなく感じる。
・前作に引き続き決してBGMの出来が良いとは言えないので、第3次Zのようにカスサンを搭載してほしかった。
・幸か不幸かOGとも連動しているので、ロボット図鑑は無理でもせめてキャラ辞典は欲しかった。
・話数的なボリュームは確かにあるものの、あまりにも分岐が少なすぎる、というかほぼ一本道。
・話の内容的に部隊をわけにくい物語ではあったものの、魔装機神として出すなら恒例の3ルートは欲しい。
・EDは生存ルートと死亡ルートで二通りの展開があるものの、共にエピローグが短すぎる。
・キャラが多いので長くなるきらいはあるものの、完結編なのにエピローグで一言も喋らないキャラが多すぎる。

▼トロフィー
初回プレイで取得したトロフィーは41%で17/36、トロフィーは気にせずプレイ、取得したものは以下の通り。
「パーツコレクター」「スキル道免許皆伝」「ラ・ギアス7大超兵器」「それぞれの行方」
「クアドラプル・ポゼッション」「一撃入魂!」「おつかれさまでした。」「テクニシャン」「剣と翼」
「殲滅の光」「トランスドライブ、発動!」「真伝の域」「黒焔の狩人、襲来」「悪運強き男」
「薔薇の調教師」「大国を背負う者達」「マグゥーキなんて怖くない!」

基本的に前作と同じようなトロフィー配置で、シリーズ恒例の3ルートが無くなり、戦闘前の会話で発生する
用語が極端に減った、という事でトロフィーのコンプに関しては非常に簡単な部類に入るレベルでした。
簡単とは言っても戦闘前会話でツレインやメフィルを戦わせる必要のあるモノが存在するので、
この辺りはネットで攻略情報等を事前に確認しておかないと面倒な事になりますけど、用語録さえ注意すれば
基本的に二周目で全てのトロフィーを回収出来る作り、今回は分岐も無いので二周でコンプは丁度良いかも。

▼総ターン数表示の良し悪し
マップメニューで総ターン数が表示されるようになったのは、やり込むタイプのプレイヤーからすれば、
これのおかげでいかに短時間でクリア出来るようになるか、とかも考えやすくなるのでいいものの、逆に、
常に総ターン数を確認出来るせいで「あぁ、今回は総ターン数で何かしら分岐かイベントがあるんだな」
最初のマップでメニューを開いただけでそうバレてしまうわけなので、その辺りは難しいところかなーと。
魔装機神のみならず、本家のスーパーロボット大戦のほうの、いわゆる古参プレイヤーならウィンキーの
制作していた第3次や第4次で総ターン数による最終分岐を経験しているので、その頃からプレイしていれば
表示の有無に関わらず、なんとなく毎回ターン数は極力かからないようにクリアしよう、というプレイに
なっていると思うので問題無いんですが、PSでα以降から入った、比較的ライトな層のプレイヤーは
こういうのは嫌がると思うので、その辺りを考えると良し悪しが難しいなーと。
比較的ゲーマーと称される部類になっているプレイヤーからすれば、むしろ総ターン数による最終分岐は
あったほうが嬉しいですし、短時間でクリア出来たプレイヤーに対するご褒美として昔のように
ネオ・グランゾンと勝負が出来る、といった具合の隠しボス登場、とかの要素があれば嬉しいのは嬉しい。

▼シリーズ完結編にも関わらず珍しい要素が多い
魔装機神のシリーズ完結編なのに、タイトルにもなっている魔装機神が早くても34話まで使えない、
というのもまず斬新ですが、個人的にはむしろサキト達のような使用状況が珍しいなと思いました。
今回の場合サキトが主役のような形でゲームがスタートするので、余程サキト達アルメラ組が気に入らない、
そういう理由でもない限りはサキト達に当然愛着がわくでしょうし、アンティラス隊のメンバーがようやく
加入してきても心情的にサキト達をなんとか戦闘に出したい、という気持ちが強くなると思うんですが、
そんなプレイヤーにもサキト達へ感情移入しやすい構成になっているのに、フィリスやティールの離脱、
改造費こそ返してもらえるもののディーグリッドが強制退場と、序盤はマサキ達が使えないのに、
後半に入ると逆にアルメラ組に使用制限が入るというこの構成が珍しいなと思いました。
正直シリーズ完結編でやるような事ではないですけど、サキトの目線で物語が語られるおかげで、
仮に新規プレイヤーがいきなりこのゲームを購入しても、良い意味でサキトが体験する事を通して
プレイヤーも色々知る事が出来るので、シリーズ4作目なのに新規プレイヤーへの配慮も出来ている、
というのは単純に良い事だなと思いました、前述のように完結編ではあるものの、こういう配慮は大事。

▼アルメラ組のキャラが非常に立っている
ゲーム開始と同時にマサキではなく、完全新キャラのサキトがほぼ主役として描かれる、というなんとも
不安な幕開けではあったものの、いざプレイしてみるとこのアルメラ組が非常に良いキャラ達だったなーと。
残念ながら今回で魔装機神のシリーズは完結という事ではあるものの、むしろ魔装機神外伝のような感じで、
基本的にサキト達中心で、時々マサキやシュウ達が出てきて話に絡んでくる、といった物語が見たい、
そう思えるぐらい魅力的な面々でした、それぞれキャラも立っていて、機体性能も個別化されていて良い感じ。
序盤を全く何も知らないサキトの視点で描いたおかげで、シリーズ完結編ではあるものの新規プレイヤーも
サキト同様色んな情報を得ながらゲームを楽しむ事が出来る構成になっていましたし、既存プレイヤーも、
中々魔装機神や知っているキャラが仲間にならないというもやもやこそあれど、最初からサキト達の旅を
見ているおかげで愛着も湧くので、キャラが立っている事も含めて上手い構成だったなと思いました。
ただ、残念ながらマサキ達が加入すると、魔装機神の圧倒的な火力との差を思い知らされて泣けるんですが。

▼上手いなと思ったマグゥーキの侵略設定
ゲーム開始と同時に各国がマグゥーキによって壊滅状態で、既にラ・ギアス全土が結構マジでヤバイ、
という設定でスタートしたわけですけど、個人的にこれはかなり上手い設定ではないかなと思いました。
物語的に面白いという以上に、例えば2や3で新規に登場した国やキャラ、各国が魔装機神を超えるべく
開発していた超魔装機の類等、伏線だったりは色々あったものの、極端に言ってしまえば、今回のFの劇中で
触れられなかったキャラや国に関しては、言葉は悪いですがFの本編開始前に滅亡した、という扱いで、
力押しで伏線を無かった事にするのも正直可能だと思うので「あの伏線はどうなったんだ?」を、
ファンからすれば「それはないだろう」と思える形であったとしても、無理矢理にでも伏線を終わらせた、
という風に取る事も可能な滅亡寸前設定なわけなので、これはこれで上手いなと思いました。

▼個人的に残念だった魔装機神救出展開
これはもう個々様々な好みだったり思い入れが影響していると思うので個人的な不満なんですが、
ヤンロンを助けるのがレミア、マサキを助けるのがリューネかウェンディか選べない、というのが残念でした。
残念というと表現がアレかもしれませんけど、2や3からの流れがあるのでヤンロン救出の最重要キャラが
レミアなのは分かるものの、変なフラグこそ立っていなくてもEXリューネの章や、魔装機神1の第一章を中心に、
初期から魔装機神をプレイしているファンからすれば、やっぱりヤンロンと言えばエルシーネやレミアでなく
サフィーネという印象が強いと思うので、ここはサフィーネがヤンロンを助けてほしかったかなーと。
何故かテュッティ救出の際、戦闘要員ではないとはいえ誰もヅボルバの名前すら出さずにフィリアが魔術の
素養があるという事で選ばれたぐらいなので、別に恋愛要素を軸に選んだわけではないでしょうから、
それならやっぱりヤンロンとサフィーネのペアで見たかったかなーと。
或いはヤンロンの、以前は一方的だった感情なもののせめて救出メンバーにモニカが居たので何か一言。
マサキに関しても、リューネのほうが第3次からの古株であって、出番で言えばウェンディのほうが後発の
登場ではあるものの、魔装機神という物語で見ればやっぱりマサキにとってはウェンディがヒロインなので、
出来ればリューネかウェンディか、どちらがマサキを救出するかは選びたかったなーと。

▼今まで触れられていなかった部分の描写
特に気にしているファンは居なかったとは思いますが、何故ラ・ギアスで言葉が通じているのか、
何故機体名の一部に地上の言葉が使われていたりするのか、といった謎が明かされていたのは好印象でした。
前述のように、正直誰もそんな細かい事は気にしていなかったと思うんですが、きちんと描く辺りが好印象。
一方で、サキトがアルメラによってかなり非道な事をされていた、という際に槍玉に上がった地上人召喚事件。
セニアは正当化する為に「納得してもらえない人はすぐ地上に戻した」「脅威に対抗する為に呼んだ」
などと必死になって言い訳をしてましたけど、アルメラがサキトにした事とやっている事は同じで、
シュウが言うように、すぐに元の世界へ戻すからといっていきなり人間を別世界へ連れて行っていいのか、
完全に拉致じゃないかと、今まで気にもとめていなかったんですが、改めて考えれば確かにそうとうな酷さ。
セニアの場合は性格的にこういう言い分になるでしょうけど、完全にセニアの株が落ちる展開だったのに、
きちんとこういう部分にも踏み込んでいるのはちょっと偉いなと感心しました、確かにラングランひどい。

▼ただ「魔装機神」という作品として考えたらどうなのか
これは恐らく大半どころか、ほぼ全てのプレイヤーが感じた事だと思うんですが、確かに今回のF、
サキト達新キャラのアルメラ組は良かったですし物語も良く、荒廃した世界観も悪くはなかったんですが、
純粋に魔装機神のシリーズ完結編という事を考えると、何故サキト達を出したのか、というのはありますよね。
どういう経緯で今回のFが作られたのかは分かりませんけど、序盤からシュウ達が絡んでくれるとはいえ、
サキト達の物語は別に魔装機神以外の、それこそ完全新規のロボットが登場するオリジナルタイトル、
という扱いで新作ゲームとして発売しても問題無いぐらいしっかり作られていましたし、別に魔装機神に
出すような必要もなかったので、ラングランへ到着する33話ぐらいまでは必要だったのか?という気も。
なんというか、非常に良いキャラや物語ではあったものの、魔装機神っぽくないんですよね。
何がどうと言われると説明が難しいんですが、ファンが楽しみにしていたのは当然魔装機神としての新作、
完結編を楽しみにしていたわけで、なのに実際は新キャラの物語が話数の半分以上をしめていて、
マサキ達は加入が遅い事もあり、仲間になった際には既に機体は仕様で若干改造済み、PPも大量に所持。
単純にゲームとして見た場合もマサキ達を育てる楽しみが少ない状況になってますし、サフィーネや
モニカのように従来はあまり使えなかったキャラを最初から使えるのは嬉しいものの、アンティラス隊で
仲間になるのは、ファンの方には申し訳ないんですが、2以降から出てきてあまり思い入れもないような
レミアやガエン、魔装機神1から登場しているベッキー達ですら加入は遅いという状況。
なんというか、一つの作品としては面白かったけど、魔装機神の新作、という点で考えると微妙だったなと。
極端に言えば、サキト達ではなく、それこそ序盤でサフィーネやチカが言っていたように、これはこれで
魔装機神というよりOGになってしまうものの、アルバーダやセレーナを出せば良かったのにという気が。

▼クリア後の感想まとめ
前作の3は敵の能力バランスがあまりにエグイ事もあり、決して評判は良くなかったものの、個人的には
かなり楽しませて頂いて好きだったので、そういう意味では今回も非常に期待していたんですが、
誤解のないように言えば物語自体はホント面白かったです、睡眠時間を削ってまで最後までプレイした程。
ただ、やっぱり魔装機神のファンとして考えた場合は、求めていたのはこういう内容ではなかった、と。
序盤からシュウ手動で進むので新鮮だったり、確かにこれまでにもティアン達のように死亡したキャラや
強制離脱キャラが居たものの、初期メンバーのアルメラ組から、サキトは主人公なので除くと4人のうち
まさかの2人が強制永久離脱という、この展開にも驚かされたので、物語の展開自体はホント良かったです。
にも関わらず、どうしてもサキト達新キャラに時間を割いた事と、今回はラ・ギアス自体がマジでヤバイ、
という緊迫した設定の関係上、従来のような日常会話が減ったり、全体的に魔装機神っぽくない仕上がりに。

非常に失礼な言い方をすれば、魔装機神自体が、恐らくEXや魔装機神1からプレイしているファンの方の
大多数が感じている事だと思うんですが、急に2が発売される事になり、それこそマジで喜んだものの、
よく見るとタイトルに「スーパーロボット大戦OGサーガ」という、アレな言い方ですが勝手にOGの物語に
組み込まれてしまった時点で諦めないといけなかったのかもしれませんが、今回も魔装機神というよりは、
明らかにOGありきで制作されているとしか思えない節が目立ったので、この辺りが嫌だったかなーと。
OGはOGで面白いですし個人的にも新作が楽しみなんですが、折角魔装機神は他のオリジナルキャラと違い
魔装機神として独立した作品なのに、何故よりによってシリーズ完結編でOGを特に入れてくるんだ、という。

そんなわけで、いわゆる感想に困るタイプの作品だったな、という印象が非常に強いです。
ゲームとしてはホント面白かったですし、シナリオの先が気になるので寝る間を惜しんでプレイ、なんて
久しぶりにやりましたし、結局トロフィーを100%にするまで楽しみもしたものの、いざ感想を考えると、
前述のようにOGっぽさが前面に出ている事や、魔装機神の完結編としては微妙だった、という事もあり、
正直評価としては決して高くないものになるかなーと、ただゲームとしては非常に面白かった、という。
実際シリーズやOGの展開を踏まえての完結編ではあるものの、シリーズのファンよりも新規プレイヤーに
オススメしたい作品、という感じでした、特に今回はサキトの目線で設定等が丁寧に語られるだけに。
残念ながら完結編として発売された以上、魔装機神単体での独立した物語はもう描かれないと思いますが、
消化不良感というか、このもやもやはなんとかOGの続編に魔装機神を登場させて鬱憤を晴らしてほしい限り。

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2015-01-27 : PS3 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ウォーキング・デッド 第02巻



ウォーキング・デッド 第02巻

作者:ロバート・カークマン
翻訳:風間賢二
価格:¥3,240 (2015.01.24時点)
発売日:2012.02.24
収録されているのは原書ペーパーブックの4~6巻、リックと別れて以降のモーガン親子のエピも収録。
何を今更という感じですが、この2巻では衣類の問題をどうするか、が描かれていたので非常に新鮮でした。
確かに今更ですが非常に重要な問題ですし、思い返せばドラマ版でもS1の序盤でキャロルが洗濯をしている
シーンが映されていたので、物語的には何度も描写する必要がないので見せないだけ、という事でいいとは
思うんですが、改めて言われれば衣類の問題は重要だなと思い知らされました。
ゾンビ映画でもあまりこういった出来事は描写されてなかったので非常に新鮮で、と同時にある意味では
時折遭遇するゾンビや略奪者と化した人間以上に重要で切迫した問題だなと。
内容的には総督編が終わらず決着が3巻に持ち越しなので、1巻に比べると多少展開の速度が落ちたかなと。
逆に言えば、原作での反省点を活かしてドラマ版はもっとテンポ良く描いてほしかったなという気も。

▼噛まれて切断しても意味があるのか否か
ドラマ版におけるハーシェルの展開、この原作だとアレンが足を噛まれてましたが、噛まれるキャラは
違えど噛まれた事でリックが足を切断してゾンビになるのを防ぐ、という展開は同じ。
ただ、残念ながらアレンに関しては恐らく出血多量が原因で死ぬ事になってしまいましたが、この事で
ドラマ版みたいに「噛まれても素早く切断すれば変化しない」かどうかが分からなくなってしまった、
というのは今後を考えると結構大きい展開ですよね、割りとマジで大きく左右する出来事。
基本的には医療設備等の関係で結局アレンのように出血多量で、となってしまうのが普通でしょうけど、
助かるのであれば文字通り死ぬレベルの痛みを我慢してでも切断するものの、結局意味が無いのなら
死ぬ前に余計な痛みを味わいたくは当然無いので、この切断が変化を防げるかどうかの確認すら出来ず、
というのは結構大きな出来事だなと思いました、そのせいでリックが鬼のように見えてしまうという。

▼リックまさかの負傷
負傷なんて生易しいレベルの展開ではないんですが、指一本とかではなく右手をまるごと切断。
これに関してはドラマ版を見ているかどうかは問題ではなく、正直まさか主人公の身にそんなシャレに
ならない不幸は降りかからないだろう、という安心感がどこかにあって読んでいるだけに衝撃でした。
ただでさえリックは1巻でドナ達を死なせてしまったという精神的負担を味わったのに、追い打ちで
今度は自分自身の身にシャレにならない被害が訪れるという、なんというエグイ展開。
この漫画の場合、文字通り容赦なくエグイ展開が繰り広げられるので、例えばリック達が総督達に
抑えこまれた後、ミショーンがレイプされてしまったように、ひょっとしたら最悪グレンが殺される、
という不安などは読者が考えても、まさかリックの右手が切断されるなんていう展開はあまりにも
予想外だったので、ページをめくるなり「!!?」という感じでした、そこまでやるかと。

▼ミショーンによる総督への熱い仕返し
仕返しなんていう生易しい攻撃ではなかったですが、これがもう最高に溜飲の下がる思いでした。
むしろ日本の漫画だと、実際紙面に載せれるかどうかという規制の問題以前に、そもそもここまで
やってしまえ、と考えれる事がほぼ無いのではないか、というぐらい熱いお仕置きで良かったです。
「もっとやれ」とか思ってるようでは逆にヤバイと思うんですが、縛り上げた総督へ思いつく限りの
拷問を仕掛けるミショーンの展開は見ていてニヤけてしまいました、正にざまぁみろと。
ただ、当然こんな拷問したりされたり、という体験をした事のある人なんてそうそう居ないので、
仮に自分がこの立場に立ったらどうするか、というのは中々考えの及ばないところですけど、
読者視点で言えば、拷問しまくった挙句に最後トドメを刺すかどうか、は難しいところですよね。
漫画的な展開で言えば、ここまでしても恐らく総督は生きていて3巻で刑務所へ復讐に来る、
というのが王道展開だと思うんですが、実際生きているかどうかは別にして、生かしたままだと
復讐に来る可能性もあるので、読者視点で言えば極力トドメを刺しておくのがベストですよね。
或いは、誰にも知られず永遠に監禁出来るような場所を確保しているのであれば、よくある
やり方ですけど一生死なないように水と食料だけは強制的に供給させて永遠に生かしたまま、
という別の意味での拷問を続けるというのも熱いんですが。

▼マルティネスの裏切りはやられた
実際には裏切りというより、総督の事は完全に見限っていたようなので、マルティネス自身が
語ったように、ウッドベリーに居る市民の為を思って刑務所から逃走したんでしょうけど、
これは個人的にもやられたなと思いました、リック同様完全に逃亡を手助けして、戻ってきた際に
刑務所がゾンビで溢れかえっていたのに掃除の手伝いをしてくれたりと、ここまでは完全に味方の
行動になっていただけに、無意識レベルで「彼はもう仲間だろう」と思い込んで読んでいただけに、
姿が見えずマジで逃亡していた、という展開にはやられたなと。
と同時に、これでこそウォーキング・デッドであり、その事をいち早く察知したリックが一人で
消しに行くというのが、またリックの精神崩壊に一役買ってしまうという悲しさ。

▼リックがドラマ版よりも冷静な描写が多い
ドラマ版と違い「いずれ俺の判断に皆は疑問を持ち始めるだろう」というセリフに集約されているように、
この原作のほうがドラマ版よりも冷静に判断して行動しているな、という描写が多いのも特徴だなーと。
例えば委員会設立の経緯なんかもそうですけど、ドラマ版だとS3~S4の間に設立してリックは外れる、
という、正直制作側にしてみれば楽で、視聴者にしてみればかなり不親切な作りになってましたけど、
原作だときちんとデールからどういう理由があって委員会を作る事になったか、の経緯が描かれて、
リック自身も納得しているので、これもまたイイ意味で原作ならではだなと。
仮にこれがドラマ版だと、原作同様リックは委員会の設立を受け入れるでしょうけど、ドラマ版の描写だと、
場合によっては「好きにしろ」的な感じで投げやりに受け入れた、と思えるような下地が出来ているので、
冷静な原作だからこそ出来た描写というか…まぁ、ドラマ版はドラマ版で、原作以上に成長している
息子のカールから「もうリーダーをやらなくてもいい」と言われているので、これはこれでイイですが。

▼感想まとめ
ゾンビ映画のお約束で、中にはゾンビの脅威を最後まで描く作品もあるものの、基本的にはゾンビよりも
そういう極限状況下に置かれた人間のほうが怖い、という展開にシフトする作品のほうが多いのが現状で、
嫌な言い方をしてしまうとこの漫画も結局ソッチ方面か、という感想をどうしても抱いてしまうのが
総督の存在なんですが、そういった略奪者の中でも、総督のクレイジーっぷりは群を抜いてるので、
その辺りの描写は非常に良かったなと思いました、いきなりリックの手を切断するとか異常極まりない。
ドラマ版のようにウッドベリーの住民や、偶然出会ったアンドレア達に対して紳士的な態度を取りつつ
裏では異常な人物、というのも二面性があって良いものの、これも失礼な言い方をすればありがちな設定。
そんな中、出てくるなり主人公の手を切り落とすわ、まだ登場したばかりで、恐らくは戦闘要員として
今後頼りになるキャラになるんだろうな、と思われたミショーンをレイプしまくるわと鬼のような敵。
正直この状況でよくグレンが殺されずにすんだなと安堵するしかないという。

展開自体は先んじて見ていたドラマ版と、この2巻の時点ではまだそこまでの差がないので3巻以降が
楽しみになってきたな、という感じなんですが、展開の速度自体は1巻より遅く、前述のように結局人間か、
と感じてしまう部分はありつつも、展開自体が面白く、なおかつドラマ版よりもエグさが上で、しかも、
どちらかというとドラマ版よりもこの原作のほうが「そらそういう展開になるよな」と納得出来る部分が
多いので、むしろドラマ版を先に見ているほうが面白く感じれるのではいか、と思いました。
先に原作を読んでいると、ドラマ版はドラマ版でケーブル局の放送とはいえよくここまで出来るな、
と思えるクオリティを保っているものの、それでも原作に比べれば遥かにヌルいと思えてしまうので、
その辺りを考えると、むしろドラマ版を見てから原作を読んだほうが楽しめるのでは、と思えてきました。
2015-01-24 : 漫画 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ウォーキング・デッド 第01巻



ウォーキング・デッド 第01巻

作者:ロバート・カークマン
翻訳:風間賢二
価格:¥3,240 (2015.01.18時点)
発売日:2011.10.13
日本でも人気のある海外ドラマ、ウォーキング・デッドの原作である漫画、勿論原書ではなく翻訳された日本版。
収録されているのは原書ペーパーブックの1~3巻、元の英語は当然未掲載なので翻訳の良し悪しは不明。
読む予定は無かったんですが、最近ドラマ版のほうをS1から一気に見直したり、2012年のGOTYを受賞した
ゲーム版をプレイしたり、個人的にテンションが上がっている状態だったので、よし原作も読んでみよう、と。
ドラマ版に関しては2015年開始時点で放送されていたS5の前半終了までを視聴済みの状態です。
アメコミに関しては実はこのウォーキング・デッドが個人的には初アメコミなので、何かと驚かされました。
折角ウォーキング・デッドの1巻を購入したので、ウォーキング・デッドに関してはこの先も翻訳された日本版を
購入して感想を書こうと思うんですが、1巻目の今回に限り、ちょっと日本の漫画とアメコミの違いの感想も。
ドラマ版との比較感想なんかもあるので、基本的にはネタバレ有りでの感想になります。

▼日本の漫画との違い
前述のように、まず本のサイズに驚かされました、デカい、ゲームなんかの設定資料集並にデカイという。
この大きさに驚かされたんですが、日本人からすれば、日本の漫画の場合だと右から左に読む形式ですけど、
アメコミの場合は逆に右めくりで左から右に読んでいく形式で、当然コマも左から右なので、単純にコレがまず
違和感を感じるでしょうか、日本でも、例えば有名なところだとファミ通なんかに掲載されている漫画は
この形式なので、そういう意味ではそこまで違和感は無いんですが。
そして個人的に最大の違いを感じたのは、これは日本とアメリカのみならず、当然国によって培われてきた
文化等が全く違うので、アメリカにおける漫画としては勿論これが普通で本来の形なんでしょうけど、
日本人の視点で見ると、セリフが非常に多いなと思いました、一度の会話で一気にセリフとして進めるというか。
例えば相手の「なるほど」だったりの相槌が入らず、極端な例を上げれば「この前こういう事があって、
こういう事件が起きたんだ。それでアイツが割り込んできてこんな展開になった。俺はこうしたほうがいいと
思ったからこういう風にしたらこんな結果になって参ったよ。アイツはなんであんな事をしたんだろうな。
俺には考えても答えがわからなかったけどアイツにはアイツなりの考えがあったはずなんだ。その数日後
アイツが姿を消したって連絡があったんだよ」とかの内容を一つのコマの一つのフキダシで一気に喋る、
といったケースが多いので、これが非常に特徴的だなと思いました。
イイとかの悪いとかの問題ではなく、他にも何か物事が起きる際の「間」も無いので、次のコマになったら
いきなり誰かが食べられてた、といった感じで、慣れるまでは色んな意味で戸惑う事が多いだろうなと。
逆に言えば、前述の会話ならそこで一気に完結しますし、とにかくスピーディに物語が展開するので
テンポは非常に早いですし、間延びせずにすむので、これはこれで意味のある表現技法だとも思いますが。
なんというか、ニュアンス的な事なので伝わりにくいかもしれませんが、例えば普通の小説や、ナルニアを
初めとしたファンタジー小説でもなんでも構わないんですが、そういった海外製の小説をそのまま
漫画にした、という印象を受けました、極端さを無くしたジョジョなんかをイメージすれば分かりやすいかも。

▼ドラマ版とは展開や設定が違う
海外の記事を中心に色々と紹介されていたので原作を読む前から聞いてはいましたが、実際読んでみての
感想はというと、確かに結構違う展開だったり設定だったりが用いられているので、面白い試みだなーと。
しかもドラマ版のほうも原作者のロバート・カークマンが担当されているようなので、ある意味どちらも公式。
原作とドラマ版、展開や設定は個々様々に好みがあるのでどちらが良いとは一概に言えないものの、
確かにこういう形式のほうがファンにしてみれば一番ありがたいでしょうか。
共に原作者が担当してくれているので質の低下を心配しなくていいですし、しかも原作とドラマ版、どちらを
先に読んだり見たりしてもキャラクターの生死だったりに関するネタバレを心配しなくてもいいですし。
強いて原作のほうが明らかに良いな、と思えたのは細かな描写でしょうか。
ドラマ版のほうが一つ一つの出来事を丁寧に描いているので…よく言われるように、はっきり言ってあまりに
展開が遅いですし、振り返った時に「このエピソード必要か?」「この展開に1話丸々使う必要あるのか?」
という疑問を感じる事は正直多いんですが、そういった時間を使えるドラマ版よりも、意外というか、
当然最初のウォーキング・デッドな事もあり、例えば人間と違って血が巡っていないので冬場は早く凍る、
誰もが疑問に思いつつ流石に突っ込めない出来事ではあるもののローリのお腹の子はシェーンの子では、
こういった情報量はこの原作である漫画版のほうが多いので、この辺りは良いなと思いました。

▼逆にドラマ版のほうが良いなと思った展開
原作だと「徘徊者たち」という単語も登場していましたが、この辺りは何かとややこしくなるので、
ドラマ版のように「ウォーカー」だったり「バイター」だったりで統一しているのは良いなと思いました。
それで、個人的に最もドラマ版のほうが良いなと感じたのはハーシェルの農場でしょうか。
特に納屋のウォーカーを全滅させるシーンに関しては、ドラマ版だと単純にソフィアの死という非常に
インパクトのある出来事が用意されているものの、そもそもの「納屋を開ける」の展開。
ドラマ版だとシェーン一人が悪者にされてしまっている側面はありますけど、全体的にはドラマ版のほうが
自然な流れかなと思いました、原作のハーシェルがあまりに純粋すぎる、というのもあるとは思うんですが。

▼シェーンを殺しなおす展開がイイ
ドラマ版はドラマ版でシェーンを刺し殺した後のリックの「お前が悪いんだ!」という言葉や咆哮、
その直後にシェーンがウォーカーになって蘇った事で「噛まれなくてもウォーカーになる」と確信する、
それらの重要な要素もありましたけど、個人的にはこの原作の展開のほうがイイというか、熱いなと。
ドラマ版と違って疾病対策センターへ行く展開が無いので、全員感染してるという事を知る流れが違い、
その関係で、リックがアトランタ近郊へ戻って墓を掘り起こしてシェーンの頭部へ銃弾を撃ちこむと。
リック自身も言っていたように、これはリックが単身戻って一人で確かめなければいけない出来事で、
シェーンのゾンビに対してリック自身多くは語らなかったものの、ドラマ版同様シェーンもゾンビ化した、
という事でやはり「噛まれなくても既に感染しているらしい」と判明し、更にジュリーのゾンビ化が
シェーンより早かった、という事で死後のゾンビ化には時間の個人差があるとも判明。
どういう経緯があったにせよ、リック自身が言ったようにシェーンは「いいやつ」で「親友」だったので、
その親友がゾンビになったまま自我もなく彷徨い続けていると分かっていながら放置は出来ない、
なのでリック自身の手で安らかにしてやる、けど墓に埋めてやる気はない、というこの熱い友情が。

▼リックのミスで死人が出る展開がエグすぎる
個人個人の危機管理の無さが招いた結果でもあるので別にリックに全て責任があるわけではないものの、
ドラマ版でリックが壊れ始めるのは、明確にはシェーンを殺した事で壊れ始めたと思うんですが、原作だと
シェーン以外の人間が何か問題のある行動を起こした、という展開はまだないので、そのせいもあってか
少なからず油断はあったんだろうなーと、田舎町の保安官という事で本人も言うように普段の仕事も平和。
その結果、一晩無事に過ごせた事もあってゴーストタウンが100%安全と思ってしまいドナが死ぬ事になり、
刑務所の安全を確保したものの囚人まで無害だと思い野放しにした事でレイチェルとスージーまで命を、
という、前述のように別にリック一人の責任ではないものの、ドラマ版と違い、原作のリックは何度か
自分がリーダーであり決定を下し、皆の安全を守る立場にある、と口にしているので、そういう立場に
ある以上は守らなければいけなかったのにミスをして死者を出してしまった、という展開が非常に重い。
特に後者の二人は、そのまま農場で暮らしていても命を落とす事になったかもしれないものの、
少なくとも刑務所での死に関してはリックがハーシェル達を招いた結果起きた事なので、これは辛いなと。

▼感想まとめ
1巻に関してはまだ比較的ドラマ版とも極端な差があるわけではないものの、先にドラマ版を見ていると、
色々な違いを感じられるので、まずソレが面白いなと思いました、比較の楽しさとでもいうか。
やはりドラマ版を見ているとシェーンが想像以上に早く退場する事に驚かされますし、ディクソン兄弟不在、
タイリースが初期から加入していた、ドラマ版でも終わってるローリが原作だと別の意味で更にひどいetc
ローリに関してはドラマ版のシェーンの役割も兼ねているような感じですが、内容的にはドラマ版が
あまりにも展開が遅いのに対して、当然ながら原作のほうは割りと展開が早いのでテンポが良いなと。
あと、これは人によって感想が違うと思いますが、個人的にリックが壊れていく様子は、ドラマ版のほうが
話数と時間をかけて描いてるので丁寧なはずなのに、原作のほうが壊れる様子が分かりやすく、同時に
「これは壊れるわ」というのが分かりやすかったかなと思いました。
同様に、原作のほうが、これは漫画で一気に詰め込む事も可能な兼ね合いで、情報量の多さからくる
分かりやすさや各々の精神状態の揺れ動きが丁寧に描かれているなーと、ドラマ版も時間をかけているので
丁寧は丁寧なものの、一話辺りの展開が遅すぎて、リアルタイムで一週間に一話、のペースで見ていると
集中力等の関係で伏線なんかを忘れている事があるので、一気視聴ではなくリアルタイム視聴だと微妙。
とりあえず、ドラマ版と細部の展開が違うとはいえ流れは同じだったので、ドラマ版を見ている場合、
恐らく展開自体を楽しめるのは3巻辺りからになると思うので、この先も楽しみに読みたい限りです。
2015-01-18 : 漫画 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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ウォーキング・デッド



ウォーキング・デッド

メーカー:スクウェア・エニックス
機種:PlayStation Vita
価格:¥4,227 (2015.01.12時点)
発売日:2014.09.04

約13時間でクリア、VITA版をプレイ、原作はこのゲームをクリアするまでの時点では未読、ドラマ版は
2015年開始時点までにFOXで放送されていたS5前半最終エピまで視聴の状況。
音声や字幕ズレ等の処理落ちやフリーズは一度も発生せず、強制終了は一度発生。
エピソード4で学校の屋上から脱出する際の最後の選択肢終了後、学校でのイベントが終了した際に発生。
システム周りや処理落ち等の感想こそ芳しくなかったものの、ローカライズされたPS3版の発売直後から
シナリオ面に関する評価が極めて高いというのは聞いていたので、いつかプレイしようと思っていたところ、
DLCが収録されたVITA版が発売されたのでそちらをプレイしてみる事に、という流れ。
結論から言うと、確かにシステム周り等に関しては悪い意味で洋ゲーらしさを感じてしまいましたし、
正直ローカライズに関しても決してすこぶる丁寧だとは言えないものの、単純にシナリオだけに関して言えば、
これはもぅめちゃめちゃ面白かったです、クリアした直後はどうしても過剰評価をしてしまいがちなので、
時間を置いて冷静に評価すればまた違った印象も出てくるかもしれませんが、クリアした現時点での、
シナリオに関する感想だけで言えば、個人的に今までプレイしてきたADVの中で3本の指に入るレベルでした。
以下、シナリオ展開やキャラクターの生死を含めて、ドラマ版、ゲーム版、のネタバレ有りの感想です。

▼良い点
・独特のグラフィックなので一瞬敬遠されがちなものの、実際にプレイしてみるとイイ意味で普通。
・その後の流れが変わるかは別にして、相手の言葉に対する反応を4個選べるので意思を反映させやすい。
・読み込みに多少時間は要するものの、死亡時のリトライが直前からなのでリトライが苦にならない。
・キャラごとにセリフの文字色が違うのは分かりやすくて良かった。
・各エピソードクリア後、他のプレイヤーがどういう選択をしたか、を見れるのは面白い。
・イヤホンだったりヘッドフォンをする必要があるものの、音響が非常にリアル、特に雷の鳴る音が秀逸。
・洋ゲーにありがちな「変な場所で改行」「字幕の入るタイミングがおかしい」もほとんど気にならない。

▼悪い点
・VITA版限定の要素なものの、メニュー画面がタッチパネル操作にしか対応していない。
・独特のグラフィックは実際プレイすると味があるものの、質的に言えば決してハイレベルではない。
・このゲームに限った事ではないものの、相変わらず洋ゲーの字幕は文字が非常に小さい。
・いわゆるBダッシュが無いうえに、移動速度も遅いので煩わしく感じる時がある。
・キャラが立っていて、複数人で激昂しながら会話するシーンもあるだけに吹き替えも収録してほしかった。
・吹き替えじゃない関係上、周囲で喋っている会話が翻訳されていないので英語が分からないと理解不能。
・簡単な英語なので理解出来ないわけではないものの、壁に書かれた文字等は翻訳されていない。
・頻繁という程ではないものの読み込みの回数が多く、若干読み込みが長く感じる。
・カメラの、ポインタの操作の際の上下左右のカメラ操作が固定、上下だけそのままなので違和感が凄い。

▼カメラが不親切
洋ゲーをローカライズしてくれる際に、例えば今回だとカメラ操作が左右は反転なのに上下はそのままで、
オプションで反転の有無を変更する事も出来ないので正直不便に感じる事が多かったわけなんですが、
この手のシステム周りは、ローカライズで勝手にユーザーフレンドリーに変更する、はダメなんでしょうか。
なんとなくのイメージだと、ローカライズに際して日本語の字幕吹き替えを追加、という程度でシステムには
基本的に触れていない、というイメージが強いものの、ユーザー側が便利に感じる変更なら、当然ですけど
むしろしてくれたほうがいいので、この辺りはもう少しサービスしてほしかったなと。
VITA版の場合、確かにDLCの追加収録はありがたいものの、PS3版の発売からかなり間を置いてVITA版の
移植が決まったわけなので、追加で吹き替えまでは無理でも、システム面のブラッシュアップぐらいは。

▼携帯機だからこその良さ
元々携帯機自体がADVと相性の良いハードですけど、このゲームに関しては特にVITAで良かったです。
同じADVでも和ゲーだと、文字通りいつでもスタートボタンを押せばメニューが開けてセーブも出来て、
という作りになってるのに対して、洋ゲーのADVは、このゲームやヘビーレインのように、いわゆる定期的に
自動でセーブしてくれるシステムなので安心と言えば安心なものの、和ゲーのように画面下部にテキストが
表示されて、それを自分でボタンを押して次の文章を表示させる、というタイプでは基本的に無いだけに、
いつでも電源を落としてスリープモードに突入、好きなタイミングで電源を入れてそのまま続きから再開、
というプレイ方法が取れるVITA版のほうが、プレイしてませんがこのゲームに関してはPS3版より良い気が。
勿論PS3版のほうが大画面でプレイ出来るわけなので、迫力や臨場感はあるでしょうけど、前述の理由から
プレイのしやすさや、画面こそ小さいものの集中しているという事で没入感なんかはVITA版が上の印象。
画質は決して良いとは言えませんが、逆に言えば、それらも含めてPS3版よりVITA版のほうが良かったです。

▼没入度が凄い
リアルさという点では容赦の無い映像に仕上げているドラマ版のほうが上ではあるものの、逆にドラマ版や
原作との最大の違いとして、リーの行動をプレイヤー自身が選択出来る、という点ですよね。
ゲーム中何度も選択を迫られる場面がありますけど、分かりやすい一例としてAとBどちらを助けるか?
状況的にどちらもウォーカーに噛まれる寸前という状況で、明らかにどちらか片方しか助けれない。
しかもゲームとはいえ選択を選ぶまでに時間制限が設けられている、早く決めなければならない。
心情的に、どうしてもプレイヤー心理としては好きなキャラ、或いは子供、そういった優先順位で
選ぶでしょうから、役に立つ人物かどうかなんて一切関係無いものの、とにかくどちらか片方を選ぶ。
その結果、自分が選ばなかったほうは無残にもウォーカーに食い殺されて人生の幕を閉じる事になると。
他にも似たような選択で、例えばエピソード2の序盤では10人の人間が居るにも関わらず食料は4人分、
プレイヤー自身が誰に食料を渡すか決めなければならない、といった具合に、ドラマ版とは違って、
当然ながらプレイヤー自身がその状況に介入して物語を決めていくので、その結果誰かが死んだり、
そのことで「何故あの時Aを助けてBを助けなかったんだ」的な恨み言を聞かされる結果になったりと、
そういう厳しい現実が待ち受けているケースが非常に多いので、とにかく没入感が凄いなと思いました。

▼主人公がリーダーなわけではない
ドラマ版だと主人公であるリックが保安官という立場上もあってか自動的にリーダーになってましたけど、
このゲーム版だと主人公のリーがケニー達と共に逃げ込んだ先のドラッグストアには既に高圧的な態度の
リリーがリーダーとして君臨していて、以降もリリーがリーダーとして指揮を取り続けているという状況。
この場合は前述のリックと同じで、性格がどうだろうとリリーは空軍で働いていたようなので、そういった
事も含めて人を指揮する立場には置きやすいでしょうから、ソレは別にいいんですが、面白いのは
やはり主人公のリーがリーダーというわけではない、という点ですよね。
単純に原作やドラマ版との差別化を図っただけだとは思うんですが、リリー自身がリックとは違って
言いたい事をはっきり言いまくる性格な事もあって、例えばエピソード2でリーに語っていたように、
別にやりたくたやっているわけじゃない、底をつきかけている食料係なんて嫌な役回りやりたいわけがない、
といった具合に、リーダーはリーダーで当然嫌な決断だったり難しい判断をしなければいけないわけで、
そういう「いや、めっちゃ苦労してるんだぞ」という側面も描かれているというのが良いなーと。
リリー程性格に問題があったわけではないですけど、言わばリックではなく、シェーンがそのまま
グループのリーダーとして色んな決定を下し続けていてS2終盤のように精神崩壊気味になってきた、
という感じでしょうか、リックやリーのように優しい性格だと、こういう破滅的な世界観だといつかは
取り返しの付かない状況になってしまう、というケースも度々あるでしょうし。

▼当然ドラマ版とは差別化が図られている
このゲームをクリアするまでの時点では原作の方を読んだ事がなく、ドラマ版は2015年1月時点で見れる
S5の前半終了までの分を見ている状況だったんですが、当然ながらドラマ版とは様々な面で差別化が
しっかりと図られているので、まずその点が良かったなと思いました。
前述のリーダーの立ち位置に関する扱いをはじめ、ドラマ版のリックとは違い、これはゲームならではの
要素ではあるものの「明らかに片方しか助けれない」の状況で二者択一を選ぶ展開が用意されていて、
子供が死ぬという点では同じものの、ドラマ版では既にウォーカーになっていたソフィアに対して、
このゲームでは噛まれた事で「今から死んでウォーカーになる」という、つまり「まだ生きているのは
生きている」状態のダックを楽にしてやらねばならない、という展開だったり、様々な面でドラマ版とは
違う展開や演出が用意されていたので良かったなーと、と同時に明らかにドラマ版よりも重い展開が多い。

▼エピソード2で遭遇した森の中の女性への対応
マークがボウガンの矢を食らったので盗賊のキャンプを見に行くと女性が居て、恐らく選択次第で誰が
撃つかは変更可能だと思うんですが、リーが撃たないでいるとダニーが銃殺するという展開。
この場合実はダニーが食人鬼だったとかは抜きに、この一連の展開は判断が非常に難しいですよね。
リーにせよプレイヤーにせよ、出来る限り女性から情報収集したいところではあるものの、女性の様子を
考えると明らかに錯乱状態で、しかもこちらに対して銃口を突きつけているので、極端な例で言えば、
たまたま誰かが通りがかって物音を立てた、とかその程度の理由でもドキっとしてつい引き金をひく、
とかの展開も十分ありえるので、いつこっちが射殺されるか分からない状況になっていると考えれば、
安全性を考えて、自分達の身の安全優先で先に相手を射殺、も流れとしては仕方無いのかなーと。
説得が必ずしも成功するとは限りませんし、かといって相手に先に撃たれたら人生終了になりますし。

▼リーに子育てをする資格があるのかどうか
エピソード4でベンを見殺しにして、その事でヴァーノンにそういった選択をする人間に子育てをする資格が
果たしてあるのかどうか、と問われてましたけど、これはもう非常に難しい問題ですよね。
別にヴァーノン自身もリーの選択を間違いだとは一言も言わなかったので、いわゆる大人としての考えなら、
リーのした事は正直正しいだろう、という判断だと思うんですが、確かに高校生のベンを見殺しにした、
その事実を考えると果たしてリーに子供を育てる資格はあるのかどうか。
勿論、逆に言えばどんな事をしてでもクレメンタインを守るし常にクレメンタイン中心で考えている、
というのは誰の目にも明らかでしょうし、何よりこんな世界なので世間一般としての常識は一切通用せず、
仮に自分が死んだらクレメンタインの世話を誰がするのか、という問題が浮上してくるので、となると
優先順位としては当然クレメンタインが第一、その次にリー自身も何があろうと死ぬわけにはいかないので、
他の何を犠牲にしてでも生きる為の選択が出来る、という点ではリーは保護者として最適。
ただ、道徳的な観念から考えると、厳しい選択の出来るリーが子育てを、というのもやっぱり考えもので。
まぁ、結局は「そもそも守りきらないとダメだろう」になると思うので、正しい行動だとは思いますが。
仮にあの場で何とかベンを引き上げるも時間がかかった事でリーが死のうものなら意味が無いですし。
ただ、こんな言い方はアレですが、ケニーはカーチャとダックを亡くして数日しか経っておらず、数時間前に
誰が原因だったかを知らされた、その原因のベンが死んだ、という事でまともな精神状態ではなかったので、
考慮する余地はあるものの、リーも言ったようにクレメンタインが聞いている場で「リーが正しい判断をした」
とか余計な事を言う必要はなかっただろうというのはやっぱりプレイヤー的にもありますよね。
実際ケニーからすれば「死んでせいせいした」の気持ちでしょうし、はっきり言ってプレイヤーの大半は
ベンの死を望む…は言い過ぎにしても、ボートに乗せるかどうかで言えば「置いていくに決まってるだろ」
の気持ちだったと思うのでベンの死は悲しくないんですが、クレメンタインに聞かせなくてもいいだろうと。

▼とか言い出したヴァーノン自身が腐ってた
クリスタが言うように、ガンの宣告だったり、クロフォードの圧政に近いような状況だったり、単純な環境、
という点ではリー達以上に苦しい思いをしてきたのは間違いないでしょうけど、リーにクレメンタインの
子育てをする資格が云々と、確かに真っ当な疑問を投げかけてきたのは事実なものの、そんな事をリーに
言っておきながら、自分はそのクレメンタインすら見捨てて、直前に医療品入手をヴァーノンからすれば
手伝ってくれたリー達が脱出用にと文字通り命がけで入手して、その結果ベンが命を落とす事になったのに、
黙ってそのボートを盗んで行くという、勿論前述のように酷い状況下にありましたし、こういうご時世なので
自分の事を第一に考えなくてはいけないとはいえ、流石にこれはいくらなんでもひどすぎるんじゃないかと。
クレメンタインに関してヴァーノンがリーに言った事自体は正しかったものの、そのヴァーノン自身が
ベンを見捨てたリー以上に最低な行動を取ったというのが、リーに子育てがどうとか言う資格があるのかという。
ああいう状況なので、クリスタの言うように別に不思議な行動ではないので、リアルな選択ではありますけど。
エピソード4に関しては、丁度同時期に一緒に行動して、ボートで逃げれる状況にまで到達したのに、
見返りを求めず、恐らくは妹用の薬を入手出来た事で満足してリー達の元を後腐れなく離れたモリーが非常に
良いキャラをしていただけに、その対比でヴァーノンが余計ひどく見えました。
VITA版で追加されたDLCのスペシャルエピソード:400 DAYSで、くしくもヴァーノンが実はボートを盗んだ後
どうやら死んでいたらしい、と判明してプレイヤー的には多少なりとも溜飲が下がる思いではありましたが。

▼何故リーはすぐに腕を切断しなかったのか?
結果的にはヴァーノン達の隠れ家で結局腕を切り落とす事にはなったものの、ドラマ版でハーシェルの足を
リックがすぐに切り落とした時とは違い、やはり多少時間が経過した事で全身に菌というか、回ったのか
折角腕を切断したものの間に合わずにウォーカーへと変貌していく事に、という展開になってましたが、
何故リーは噛まれて、その場でウォーカーを排除した後すぐに腕を切断しなかったのか?
このゲームの場合、選ぶ選択次第でリーが冷静だったり激昂したりするので、そういう意味では単純に
リーがあの瞬間どういう心境だったのか、を察する事は出来ませんが、敢えてあの場では切らなかった理由を
推測してみると、噛まれた事実を知った時は当然焦るでしょうからそこまで余裕が回らなかったのかも、
とも思いつつ、ケニー達へ正直に話した冷静さを考えると、仮に腕を切断したところで感染しないかどうかは
やってみないと分からないものの、当然ながらやらないよりはマシなわけで。
ただ、腕を切り落とすとなると当然意識を失いますし、しばらくは動けなくなるのでクレメンタインを
探せなくなってしまう、今は一刻も早くクレメンタインを探さなければいけない。
強いて腕をすぐに切断しなかった理由を挙げるとすれば、恐らく理由としてはこんなところでしょうか。

▼ケニーの成長が素晴らしい
序盤で出会って以降、最後まで一緒に行動する事になるケニーですけど、ホント良いキャラだったなーと。
身の安全の為に心肺蘇生中のラリーにトドメを刺した事でリーともわだかまりが出来てしまい、
ダックは噛まれ、カーチャは自殺、完全に自暴自棄になって、ドラマ版のシェーンをなぞるかの如くリーとも
口論や、リーが窮地に陥っても以前のようにすぐには助けてくれなかったり、色々あったものの、最後には
残された者を見捨てた形になったカーチャの自殺という選択を「間違い」と言い切って、噛まれたリーの
残り時間が少ない事もありとにかくクレメンタインを探す事を優先してくれて、最後にリーとも和解。
無線機を階下に落としてしまったのは完全にケニーの、あまりにもくだらない肩ポン!というしょうもない
ミスのせいとはいえ、その無線機を回収する為に降りたクリスタが危なくなったので自分が降りて救出。
王道の流れとはいえ、非常に良いキャラクターだったなーと。
最初から主人公の相棒ポジションとしての役割を担っていたので、意図的にドラマ版のシェーンとは違う、
という結末を最初から予定していたとは思うんですが、なんとも熱い男でした。
最後も別に死亡が確定したわけではないので、コレに関しては恐らく王道で生きているんじゃないかなーと。
非常にありがちな流れですけど、S2で生存が判明してクレメンタインと再会、その時点での生死がなんとも
言えませんが、クリスタやオミード同様リーの代わりにクレメンタインの保護者として活躍、最後は死亡、
という王道展開か、或いは生存判明後、最終的にサイコパスとして別の意味で活躍、とか。

▼エピソード1:新たな夜明け
農場で助けたのはダック、腕を噛まれていたモーテルの女性には銃を渡す、ドラッグストアで助けたのはダグ。

「シナリオがめちゃめちゃ良かった」というぐらいしか知らずにこのゲームをプレイしたので、
まずグレンとハーシェルが登場した事に驚かされましたが、このエピソード1で感じさせられたのは、
ネットで絶賛されているようにシナリオの良さも勿論感じさせられましたが、それ以上に、何よりも
演出の巧みさに唸らされました、確かに発売時期を考えると決してグラフィックの質が高いとは言えないものの、
見せ方だったりの演出が非常に上手いなーと、護送のシーンからして既にリーに一体化させられたというか。
ハーシェルの農場でいきなり二者択一の選択を迫られて片方が死ぬというのは流石に驚かされましたし、
当然色んなタイプのキャラクターが居ないと物語が面白くないとは分かっていながらも、リーは逃げ込んだ
ドラッグストアでいきなり身内の死を知らされ、それどころか弟は既にウォーカーになっていたと判明。
ラリーは誰がどう見てもあまりにひどい人物で、リーなんて命の危険をおかしてまで店の外に出ては薬を回収、
にも関わらず感謝の言葉が無いどころか「ここで死ね」とばかりに店に置き去りにして謝罪も無し。
そこでクレメンタインの次に出会った人物であるケニーが助けに戻ってきてくれる展開が何よりも熱い。
クリアした今にして思えば、他のエピソードに比べるとそこまで衝撃的な展開が用意されておらず、
良い意味で導入部として掴みはOK、という内容だったものの、早くもドラマ版との違いを思い知らされたなと。

▼エピソード2:飢えとの戦い
デビッドの足は切断しようと思ったものの時間切れ、ジョリーンは撃たず、ラリー殺害は手伝わず、
セントジョン兄弟は二人共殺さず、車から食料は盗まず。

このエピソードはいきなり森の中でトラバサミの罠にかかった男性を助ける為に足を切断するかどうか、
という強烈な幕開けに驚かされました、しかも周囲には大量のウォーカー、鎖を切ろうにも当然切れない、
ならもう足を切断するしかない、間に合わない状況になったら見捨てるべきかどうか、なんというエグイ展開。
結果、キャンプ地のモーテルに戻ったら戻ったで「何故そんなやつらを助けた、もう食料はないんだぞ」と口論。
助けたリー自身に責任を負わせる為もあってか、10人居るのに4人分しか無い食料をわける作業という、
前述の「リーダーではない」の感想とは逆に、今回はプレイヤー自身に苦渋の決断をさせて、このゲームでの
リリーであったり、ドラマ版の主人公であるリックがどういう気持ちで様々な決断を下しているのか、
を味あわせるこの流れがとにかく秀逸だなと思いました、もぅとにかく重い。
その後、兄弟の「牧場」へ行くという流れが結構上手かったなと思いました。
原作なりドラマ版なりを先に経験していると「ハーシェルが農場だから次は牧場か」という程度の気持ちで、
リリーが警戒しているのを見てようやく「ひょっとして何かヤバイ一家か?」という気持ちになるものの、
正直メタ的な意見で言えば、まさか2話からそんな壮絶な展開もあるまい、と油断していたらまさかの食人鬼。
2015年現在だとS5でギャレス達が人肉を食っているので衝撃は無いものの、ゲーム版は2012年発売、
日本版の移植も2013年なので、ホラー映画に精通しているプレイヤーでも、この展開は驚いただろうなと。
食人鬼という設定は読めても、やっぱり「2話でそこまでするか」というこの早い展開に驚かされたというか。
また王道ながらも、母親は最初の時点だと「このままだと死ぬ、それは勿体ないから食べる」という類の
考え方の持ち主だったので、不思議と「まぁ確かにな」と納得させられる部分もあったというか。
食人鬼判明後の展開は、足を切断された状態のマークが自分の状況より先に「肉を食うな」とアドバイス、
この展開が不覚にも感動したというか、よくそんな状況でそこまで他人を気遣う余裕があるなと。
最後の車にある食料をどうするかに関しては、誰しも良くない事だとは思いつつも、やっぱりあの場に
クレメンタインが居なければリーも生きる為に物資を強奪していた可能性は十分にあるでしょうか。
まさかここでの展開が最後に伏線となって再登場するとは思ってもいなかったのでやられた、という感じ。
余談ながら、食人鬼の母親がカーチャを人質にして階段を登るシーンの映像的な演出が非常に優れてたなと。
屋内は暗くて、時折雷のお陰で一瞬明るくなる、上にはウォーカーになったマークが居るのが見える。
光と影の映像的バランスも見事で、全体的にこのエピソード2は恐ろしく完成度の高いホラー映画みたい。

▼エピソード3:遠き道のり
路上に居た女性を撃たない、リリーを見捨てない、ケニーと争わない、ダックを撃たない、クリスタを助けた。

とりあえず上記選択肢の中で、ダック関連が今イチどちらなのか分かりにくかったです。
ケニーに撃たせる事にしたんですが、扱い上これはどちらを選択した事になるのか、ローカライズの問題?
内容の方は、早速物資を回収する為に悲鳴を上げている女性を楽にしてやるか、自分達が物資を回収するまで
囮として使う為に放置するか、の選択がこれまたエグイなと、確かに助からない状況なもののなんという。
個人的には女性を囮にしてしまったんですが、物資回収中も女性の悲鳴が聞こえ続ける演出がまたイイ。
物資を盗賊に渡して取引してたのは誰か?という問題で確たる証拠もなくリリーがベンを名指しで犯人扱い、
結果的にベンを庇ったダグが撃たれて死亡という最悪の結末を迎えてしまいましたけど、これは正直、
プレイヤー的にもこのメンバーの中で誰が犯人だと思うか、と言われたらやっぱりベンですよね。
やはりベンだったという事が後程判明しますけど、メンバーの中で一番の新参者とかは抜きに、性格的に
やりそうなやつは誰か、で考えるともはやベンしか居ないというか。
最終的に明かされる事は無かったものの、妙にダグがベンの味方をしていた事を考えると、ひょっとしたら
ダグはベンが犯人だと知っていたけど槍玉に上げられないように隠してあげようとしたのかな、という気も。
そしてダグを射殺してしまったリリー、ケニーに「人殺し」と言われて「リーも人殺しだ」とか、
もう最悪の言い逃れみたいなタイミングでバラし始めるとかいう、このギスギスした空気。
まさかここでリリーが車を奪ってそのまま二度と出てこないとは思いもしませんでしたが、更に最悪な出来事は
続いて、実は噛まれていたダックを楽にする為にカーチャが森の中へ入るも先に自殺。
撃てないのは分かりますけど息子と旦那を放置して先に逝くとかいう…ケニーの事を考えてやれと。
その後のクリスタとオミードは、何気に重要なキャラではあったものの、このエピに関して言えば、
エピの中盤に相当する展開でリリーの暴走やケニー家の悲劇という一大イベントがあっただけに、
むしろチャック加入後は何かと安心して見ていられる展開だったなという印象。

▼エピソード4:追い詰められて
屋根裏の少年は殺した、ヴァーノンに正直に接した、クレメンタインを連れて行った、ベンを見殺しにした、
噛まれた事を仲間に告げた、誰がついてきたか?は生存者全員、ケニー、クリスタ、オミード。

何かもうベンの株が全力疾走で崖を走るかの如く落ちる一方だったエピ、とにかくベンがひどすぎました。
盗賊との取引なんて勿論言えないでしょうけど、結果的に黙っていたせいでリリーが離脱、庇ったダグが死亡、
ダックが感染、カーチャが自殺、少なくとも4人の人生を狂わせたのに、サヴァナ到着後ウォーカーに
襲撃された際、自分が助かりたかったからか真横に居たクレメンタインを見捨てて先に逃げるとかいう、
流石にこればかりはまさかの行動、極限状態でもつい子供は助けてしまうのに迷わずダッシュ。
上記犠牲者達に加え、ここでベンが逃げたせいで結果的にチャックも死んでしまうわけなので、ベンこいつ…。
まぁ、このエピに関して言えばリーはリーで問題がありましたよね。
正直言うと、言葉は悪いですが信用の面で既にベンは信用も信頼もしにくい状態になってるのに、
にも関わらずリーはこの後二度に渡ってベンにクレメンタインを任せるとかいう迂闊すぎる選択。
そんな中でも明るさを失わないクレメンタインの「たらーん!」にはリーさんどころかプレイヤーも確実に
撃沈させられたのではないかと思いますが、ここはここで屋根裏で餓死した少年とかいうまた重い展開。
展開的に新しいなと思ったのはクロフォードでしょうか、子どもや年寄りを見捨てて圧政を強いる集団、
というのは非常にありがちで王道なものの、いざ物資等を失敬する為に潜入すると既に全滅していた、
というこの流れは新しいなと思いました、それぞれが心の準備をしていざ行ったのに既に凡ミスで内部崩壊。
これに関しては出産を認めないクロフォードの掟が招いた結果なので、自業自得としか言えないですが。
最後リーがウォーカーに噛まれるという展開は流石に予想外でしたけど、キャラクター的に言えば
モリーが非常に良かったですよね、王道と言えば王道なものの、実は妹の薬の為に医者と取引してたり、
最初はあれ程ボートに乗せろと言ってたのに目当ての薬を入手出来たようで何事も言わずに去ろうとしたり。
リリー同様、ここで別れて以降モリーは再登場せずに終わりましたが、全キャラ中唯一途中で後腐れなく
綺麗に良い関係のまま別れたキャラだったなと思いました。

▼エピソード5:タイムリミット
リーの腕を切断、怒りで我を忘れた、武器を捨てた、クレメンタインが男を殺害、リーが変化しないように。

クレメンタインを誘拐した人物が実はエピソード2のラストで、皆が物資等を失敬した車の持ち主だった、
というこの流れには「やられた!」と思いました、言葉は悪いですがゾンビ作品は結局最終的に人間同士の
争いがメインになるので、仮にラスボスに相当する敵が出るとなるとこのゲームも人間だろうな、というのは
誰もが考える事だと思うんですが、プレイヤーの選択次第で車の物資をリーも奪う事にするのかどうか、
は自由に選べるとはいえ、過去に自分達が強奪した物資の持ち主が誘拐犯だった、というのは、これは
正直胸が痛いというか、確かにぐうの音も出ない状況になるよなと思わされました。
男の言うように、リー自身が盗まなかったとしてもリーの仲間は実際に物資を盗んだわけで、やろうと思えば
飢えを無視してでも「いや、そういう事をするのは良くない」という事で止める事も出来たのにそうはせず。
何の関係もないクレメンタインを誘拐したのは流石にアレですけど、車の一件でリー達のグループが執拗に
付け狙われる事になったとしても、こればかりは自業自得なので、これは上手い伏線を使ったなーと。
男を殺害するのはクレメンタインかリーか、どうやら選べるようですけど、流れ的にはクレメンタインが
誘拐犯にトドメを刺す、を強制展開にしたほうが良かったんじゃないかなとも思いました。
最終的にED後のクレメンタインは、クリスタとオミードと合流出来ていれば大丈夫でしょうけど、
そうでなければこの先誰か頼れる大人や仲間を見つけるまでは一人で生きていく事になるわけなので、
ここで初めて人間で、しかも悪人の男を自分が殺す、最後に「楽にしてあげる」という事で愛する人間の
リーを殺す、この二つの行動を取る事で、リーとしてもこの先のクレメンタインに少なからず安心を
抱く事が出来るというか、変な意味での不安や躊躇への心配も無くなるでしょうし、彼女自身の為にも。
設定面で言えば、ドラマ版でも使用されていた「ウォーカーの返り血や腐臭のおかげで気付かれない」を
最後の最後で持ってきた辺りが面白いなと思いました、ドラマ版同様雨で流れそうな気配を見せておいて、
実はそこからの展開はドラマ版とは違う、というのもまた憎い演出。

▼スペシャルエピソード:400 DAYS
ダニーの足を撃った、車に残った、ネイトを置いて去った、リーランドに正直に答えた、ステファニーを殺した。

5人のキャラクターそれぞれが、エピソード単位での尺や完成度に多少のバラつきがありましたけど、
S2への布石というか、本編開始前の展開としては良く出来ていて面白かったです、各々のキャラも非常に良く。
完成度の高さで言えばシェルのエピソードでしょうか、ドラマ版S2のランダルを処刑するかどうか、のエピと
流れとしては同じでしたが、言葉の分からない男を逃がすべきかどうか、という展開。
デールと同じように反対する人物も居ましたが、主人公も賛同して逃すのに賛成、けどそのせいで一人が死亡。
キャンプがもはや安全ではない状況になったので、主人公の友達も逃げようとするが物資を盗んだのがバレて、
「主人公のミスで死人が」「安全じゃなくなった」という展開や、主人公自身がケジメをつける為に友人を射殺、
妹ベッカのキャラクター、どれもが非常に良い感じでした。
ゲーム本編のほうで、どうやらボートを盗んだ後のヴァーノンが死んだらしい、というのも溜飲が下がる。
流石にリーとクレメンタインの物語に比べると、まだまだこのエピソードはそれぞれの序章というオムニバスで
構成されている事もあって完成度は落ちるものの、S2への期待を抱かせてくれるには十分な内容でした。

▼クリア後の感想まとめ
いやもぅめちゃめちゃ面白かったです、正直ここまで楽しめるとは全く予想もしていませんでした。
ネット上でシナリオが非常に評価されているというのは聞いていたので、正直に言うとそれだけが楽しみで
「とりあえずやってみるか」的な気持ちだったんですが、まさかここまで面白い内容に仕上がっているとは。
確かにゲームとして考えた場合は、そもそもジャンル的にADVの場合、和ゲーで基本の画面上部に二次元の
キャラがバストアップで表示、画面下部に数行のテキストを表示して定期的に選択肢を選ぶ、という方式。
このゲームやヘビーレインに代表されるような洋ゲーの、コミック調なりリアル調なりでキャラを表現して
映像的な演出面をひたすら強化、選択肢は応対する際のセリフで決定、という方式。
この二種類どちらかしか無いので、ゲーム性という点ではこのゲームも一切無いようなものですし、
豊富に用意されている「どちらを助けるか?」もその部分では分岐しても結末には影響を与えないので、
ルート分岐もなく再プレイへの意欲としては弱いですし、セリフやイベントのスキップも不可。
悪い意味で洋ゲーらしい部分も多いものの、基本的にADVが好きな人の目当ては当然シナリオだと思うので、
シナリオという点だけで考えると、ホント最初から最後まで楽しめました。

クレメンタインって言えばLOSTのソーヤーの娘と同じ名前だな、とかそういうしょうもない気持ちでゲームを
スタートさせたんですが、キャラクターもまさかここまで、と驚かせるぐらい魅力的なキャラが揃ってました。
リーとクレメンタインの素晴らしいキャラや相棒ポジションのケニー、その他誰一人キャラクター的に
かぶっておらず、選択もどちらを助けるか、生きる為に人肉を食う食人鬼、ルールを作ったが為に内部崩壊、
キャラクターも良ければ各エピソードごとに重い展開や設定が用意されていて、ホント面白かったです。
展開の速度だったりも含めて、ネット上で散々言われてるように、個人的にもドラマ版よりゲーム版のほうが
シナリオやキャラクターの良さというのは遥かに上ではないかなと思いました。
人それぞれ好みや好き嫌いもあると思いますけど、良い意味で、ドラマの場合はどうしても規制的な問題で
やりにくい展開だったりがある反面、その辺りはまだゲームのほうが多少許されるというか、少なくとも
ケーブル局での放送とはいえTVで放送されるドラマよりはゲームのほうがまだエグイ展開も可能、という面が
少なからずあると思うので、そういった厳しい描写が可能な事も含めて、ホントこのゲームは良かったです。
既にS2も発売されているようなので、こちらも極力早くローカライズして輸入して頂きたい限りです。




2015-01-12 : VITA : コメント : 2 : トラックバック : 0
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ロッジ



ロッジ LODGE [DVD]

監督:トラヴィス・オーツ
出演:ミーナ・スヴァーリ
価格:¥3,036 (2015.01.05時点)
時間:92分

発売日:2014.12.03
レンタルDVDで視聴、画質音質は普通、いわゆる「TSUTAYAだけ!」の作品。
ジャンル的には一応ソリッド・シチュエーション・スリラーでいいと思うんですが、むしろ劇中で最終的に
明かされる事はないものの、断片的に提示されている部分から考えると、むしろSFホラー的な感じかも。
よくある事ですが、他の映画をBDでレンタルした際に予告映像が収録されていて、BDなのでフルHD画質で
予告が収録されていたのにレンタルはDVD版しか存在していない、というのが何よりも衝撃でした。

▼意外な冒頭
物語開始と同時に、男性が誰か女性を絞め殺さんばかりに首を絞めている、というシーンからいきなり開始。
その直後にタイトルコールがあって当日の朝というか、本編がスタートする構成でしたけど、ドラマだと
この手の「本編の途中の状況」を見せて「○時間前」で開始する手法はよくありますけど、映画でこの手の
展開をやるのは結構珍しいなという気がしました、シリーズ物ではなく単発の新規タイトルなわけなので、
観客は当然登場人物の事を知らないので、どういった狙いがあってこの構成を選んだのかは分かりませんが。

▼演出が古き良き王道
パっと思い出せる範囲でも、車の中の女性が動かないので死んでいるのでは、と思いかけられていた上着を
どけようとすると実は寝ていただけ、というあまりにも王道の展開から始まり、物語的には意味が無くとも、
キッチンの戸棚を開けた際、丁度開けた人物からは見えない位置にHELP MEと書かれてあったり、
どうやらマジでただ単に意識を取り戻しただけだったっぽいものの深夜の異常な状況で玄関をノックする音。
最近はこういった、良い意味であまりにも王道の演出や展開というのは少なくなっていたので、
これは人によって良し悪しがあると思いますけど、個人的にはなんとも懐かしい感じがして良かったです。

▼雰囲気作りは非常に良かった
ロッジに到着するも他の客がおらず従業員すら見当たらず、でも食事の最中だったりベッドには荷物、
備え付けの浴槽にはお湯が張られていたり、ロッジの外には他の客のものと思わしき車も停車。
明らかに人が居た雰囲気はあるのに誰も居ないという謎の状況で、虫の気配すら無し。
そうこうしている間に主人公グループの友達まで忽然と姿を消し始めて、一体なんなんだこれはという状況。
序盤で議論されていたように、虫に関しては、動物は予め何かを察知して逃げたのではないか、という事で
説明は可能ですし、人が居ないのは何らかの有害物質なりの発生で避難したのでは、と一応説明も可能。
仮に殺人鬼が居たとしても非常に静かだし血の痕すら無く争った痕跡も無し。
とにかくなんなんだこの状況は、という雰囲気作りは非常に良かったです。
誰がどう考えても明らかに普通ではないですし、かといって車で去ろうにもガソリンの量的に近くの町まで
行けそうにはない、でも残ったところでもし自分達も同じように消えてしまったらどうする?という。

▼聖書の女性アメリアが消えるシーンは秀逸
冷蔵庫を開けた際に画面上からはアメリアが消えるので、観客としては「恐らく次に冷蔵庫を閉じたら
消えてるんだろうな」という分かりやすい予測を立てれるものの、この場面はジャックがしっかりアメリアへ
視線をやっているので消えない、そして実際冷蔵庫が閉じられた際も普通にソコに立っていると。
それがもう一度冷蔵庫を開ける事になり、ジャックが一瞬視線を外して冷蔵庫を閉じると急に消えている。
たまたまこの時は誰もアメリアのほうを見ていなかった、流れとしては「二度目の冷蔵庫開閉で消える」
が十分読めるものの、それでもこの消え方は非常に秀逸だったなと思いました。
前述の王道演出の類で、分かっていてもニヤリとさせられるというか、そうこなくては、という感じ。

▼結論から言えばジャックが悪い
何をリーダーシップ発揮しようとしているのか知りませんが、比較的問題を起こしやすいタイプの
アレックスが車で逃げようと提案した際にジャックはロッジに残る事を提案、しかも多数決で決めると。
結果的に残る事を選択したメンバーが多かったのでアレックス達も残る事になったわけですが、
「なぁジャック、これだけは覚えとけよ。これからここで何が起ころうと、俺は反対した」と。
ジャックにしてみれば急に彼女のトレイシーが消えたので放っておいて逃げるわけにはいかないですし、
当然の残るべき理由があったとはいえ、何故か妙に「全員でここに残ろう」という事に固執したので、
アレックスが言うように最初に消えたトレイシーとノア、この二人以降の消失はジャックのせいですよね。
勿論、仮にアレックスが言うように車で途中まで逃げたとしてもどうなっていたかは分からず、
場合によっては車中で忽然と姿を消したサムのように結局ロッジ周辺からは出れなかった、という
結果になったかもしれませんが、それでもロッジにとどまった事で起きた消失はジャックが悪いかなと。
逃げたいやつは勝手に逃げればいい、のスタンスにすれば良かったのにアレックスの首根っこを
押さえつけてまで残らせようとしたので、そういう行動をされると暴力の心配があるので他のメンバーは
どうしても萎縮してしまいますし、状況的にジャックに逆らいにくい雰囲気を作ってしまったという。

▼感想まとめ
最終的に何故消えたのか、という根本的で唯一の謎が一切明かされずに終わったものの、個人的には
最初から最後まで結構楽しめました、謎の消失に関して理由が描かれなかった事も特に不満が無く。
なんというか、この辺りはホラー映画が好きな人はなんとなく受け入れれるというか、気にしない気が。
変な話ですが、面白かったらそれでいいじゃないか、という感じとでも言えばいいのか。
一般的に評価されにくいタイプの映画だというのは分かるんですが、個人的には結構楽しめました。

登場人物の中で、この謎の消失に関して何かしらの糸口というか、どうすれば消えるか、を理解したのが
最後にトイレから自発的に消えたシャーロットでしょうか、サムが車内の真横で急に消える事になって、
それ以降一言も喋らなかったのに急にトイレで「行くわね」と言って消えたので、これは思わせぶりな
演出等ではなく、シャーロットは原因が分かったから自分も消える事にした、なのかなーと。
基本的には劇中で軽口レベルで語られていたように、エイリアンだったり宇宙人が絡んでる、という
オチでいいと思うんですが、なんにしてもこの手のB級ホラーとしては久しぶりに楽しませて頂きました。

2015-01-05 : 映画 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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アンダー・ザ・ドーム S2 第13話 「光のほうへ」

最終話、まず最初に言える事としては、S1のラストは文字通りあと2分でいいから、というレベルの恐ろしく
いいところで終わっていたのに対して、今回は正直それ程でもないというか、いいところと言えばそうでも、
S1程続きが気になる場面での終わり方ではなかったので、まずそこに安心しました、あー良かったと。
しかし終わってみればS2、レベッカ、サム、ライル、ポーリーン、メラニー、ドン、ハンター。
後者二人はゼニスの人間なので、ドーム関係の新キャラは5人、その5人のうちメラニーは現代人というか、
普通の人間ではないので除外すると4人、その4人のうち殺人を犯したサムだけ生き残ったというのがなんとも。

▼ドームに選ばれたのは?
瀕死のポーリーンがジュリアに「他にも居るけど、彼は選ばれた事を知らない」と、ドームに選ばれた人物は
ジュリア以外にも居る、と発言してましたけど、当然「彼」と言ってるので男性、尚且つ「男の子」ではなく
「彼」と呼称したのでジョー達のような年齢ではなく、これもやはり大人の男性。
言うまでもなく王道で考えればバービーでしょうか、S2初回エピでもドームに選ばれたジュリア、自身を
生贄として捧げる事が出来るかどうか試されていたビッグ・ジム、何故かこの二人以外でバービーだけが
最後まで意識を失わずにずっと動けていたので、主人公という点を除いても何かしらドーム関連の重要人物。
ただ逆に言うと、この手の重要人物に関してだけは仮に今後登場する新キャラでも微妙に許されるような
側面があるので、まだ姿を見せていない人物、という可能性もあるにはあるでしょうか。
普通ならバービーでしょうけど、正直に言うとそれはそれで普通すぎてあまり面白みが感じられないですし、
このS2最終話で「ポーリーンが見たのは結局誰だったのか?」を最終的に明かさなかったので、意外とこれは
バービー以外の、それこそ今回出てきた農場の男性の息子という可能性も何気にあるでしょうか。

▼農場のオッサンいくらなんでも悲惨すぎ
申し訳ない事に最後まで名前を覚えられませんでしたが、この人物に関するS2の展開だけを挙げていくと、
飼っていた豚がインフルエンザに、レベッカ達がウィルス散布を計画したせいで共犯だと住民に思われる、
感染が進んでいて豚を全部処分する羽目になる、家族の為に親族の形見の品と交換で食料を入手する、
ドームの外へ出られると聞き内心相当喜んだでしょうに数時間後に穴が閉じる、町が凍りついた際に妻が凍死、
収縮の影響で物が落下し足が潰される、落雷のせいで自身は感電死、息子だけが一人残される。
最終的には残されてしまったこの息子も非常に可哀想な境遇になってしまいましたが、この農場のオッサンが
何か悪い事でもしたのか、というぐらいひたすら悲惨な目に遭わされているのがなんとも…。
言葉は悪いですが、これはもうレギュラーキャラの煽りを受けたというのが正しいでしょうか。
意外とこのドラマは人が死ぬものの、かといってレギュラーキャラに上記のような展開を用意するわけには
いかないので、例えばフィルだったりこの男性のように、セミレギュラーとして時々出てる人物だと視聴者も
知っているしそれなりに思い入れもあったりするので、ポっと出の、そのエピの悲惨の展開の為だけに出した、
というキャラよりかは視聴者も感情移入出来るので、悲惨な展開の為だけにS2で投入された、という感じの。

▼ポーリーンのせいでビッグ・ジム暴走
個人的な好き嫌いを抜きに、物語的にはポーリーンの存在は大きかったし必要だったな、という印象。
特にビッグ・シムにしてみれば既に亡くなったと思っていた奥さんが実は生きててまた会う事が出来た、
これがまず何よりも嬉しかったでしょうし、嘘を吐かれたとか、息子のジュニアまで死の偽装で苦しんだ、
という許せない気持ちはあるでしょうけど、でもやっぱり愛している女性なので生きていたのは嬉しい。
実際ポーリーンの為に好きでもないライルを湖から救出したり、良い意味での変化が見られていたのに、
結果的にそのポーリーンを救おうとして卵を先んじてゼニスへ送ったり、ポーリーンが死んだ事で
以前のようなブラック状態に戻ってしまったわけなので、物語的にはビッグ・ジムが悪人へと戻る為の
布石として重要な役割を果たしたんじゃないかなという気はしました。
勿論、逆に言えば、そもそもポーリーンなんか居なくても元々悪どい性格だったので、結局ポーリーンは
S2全体を使って尺の時間稼ぎをしただけ、という嫌な見方をする事も出来なくはないんですが。

▼S2 全13話を見終えての感想
フルシーズンではなく今のところS1もS2も全13話というコンパクトな放送形態を取っていたわけですが、
いくらコンパクトとは言っても流石に「これ絶対必要無いだろう」と思われるようなエピソードは、
そういうのはどんなドラマにでもある事ですし、例えばS1なんかに関しても終盤のマックス関連の展開は
最初からバービーがそういう裏稼業の人間である旨の伏線は張っていたので必要な措置ですし、
マックス死亡の報を受けてバービーが殺人者として追われる、という布石にもなっていたので必要ですけど、
正直このS2に関して言えば、あまりにも必要が無いというか、たかが全13話という短い話数なのに、
いくらなんでも引き伸ばし過ぎにも程があるんじゃないか、という印象がありました。

閉鎖空間のドームとはいえ、そんなに都合良くドームの謎に迫れる新事実ばかり判明する、というのも
流石にどうかとは思いますし、例えばS1から何度か描かれているように食料や衣料品等はドーム発生前から
チェスターズ・ミルにある在庫の分しか無いので、S1で略奪行為が横行したように限りある資源をどうするか、
このままだと暴動が起きるのでは、的な側面を描くのは確かに大事ですし、逆に何も起きずにドームの謎を
追いかける本編のみだと、それはそれで「そんな都合良く町で何も起きないわけがないだろう」という
ツッコミが入るのも当然ですけど、S2に関しては明らかな時間稼ぎだったり、見せ方なんかの演出が
非常に悪かった気がします、もうちょっとなんとかなったんじゃないか、という。
例えばS2の3話目で描かれた赤い雨なんかは映像的にも非常に優れていたので面白かったですけど、
解決する際の全体的な見せ方が、レベッカが奮闘したというのは分かりますし、そういう誰かがあの事件では
役に立った、というのも重要なものの、赤い雨も、町に砂嵐が発生したのでレベッカの指示でビッグ・ジムが
砂嵐を収めたのも、映像的にも演出的にも、見せ方が同じなんですよね。
そちらにばかり時間を裂くのもアレですし、分かりやすく必要最低限の映像と演出で解決する展開を見せた、
というのは良い事なんですけど、あまりにもS2はそういった「全く同じ見せ方で問題を解決」という描写が
多すぎて、赤い雨にせよ砂嵐にせよ、大変なのに「単発エピで時間を稼いだ」としか思えなかったというか。

そこへ輪をかけるように、全体的に説明のセリフが多すぎたような気もしました。
顕著なのがポーリーンで、赤い扉を探す際にサムとライルに「昔ジュニアが公園でアンジーを見かけて」
といった会話をしているシーンなんかがありましたけど、よくあるタイプというか、映像だったり、
映像作品なのでニュアンスは違いますが行間で視聴者に感じさせるところを矢継ぎ早に喋って説明、
という感じの「こういう設定」というのを予め視聴者に覚えさせる為の展開がちょっと多すぎたというか。
このポーリーンなんかは画面が切り替わった瞬間本編には関係無い過去の出来事を一気に語って、
語り終わったら「はい赤い扉発見」みたいなケースが多すぎた気がします。
最初から用意されていたのか後付の設定なのかは分かりませんが、ポーリーンに関してはS1では基本的に
死亡した事になっていて、S2最終話で死ぬので、限られた時間の中で出番を増やさないといけない、
と考えれば、こういう扱いになってしまうのも分からないではないんですが。

逆に良かったところで言えば、個人的にアンジーは非常に好きだったのでいきなりの退場は残念でしたが、
アンジーの死後、ジョーだけはこのS2の最後までアンジーの事を話題に出していたのが良かったです。
絶対とは言えませんが、アンジー死後の12話でジョーがアンジーの話題を出さなかったのは確か一度だけ。
ジュニアはさっさとメラニーに目移りしてしまい「愛じゃなかった」とドームのアンジーに言われたり、
あまりにもアンジーの扱いがぞんざいになる中、ジョーだけはアンジーの事を想っていて良かったなーと。

感想を書く段階になるとどうしても文句が多くなってしまいますが、このアンダー・ザ・ドームという作品。
S1は前述のように終盤のマックス関連の展開で「こういうのはいいから…」と思ってしまいましたし、
S1の初回エピソードの時点ではそこまで面白いと感じなかったものの、個人的にS1は最近のドラマの中でも
傑出の面白さだと感じていたのでS2には非常に期待していたんですが、期待しすぎていただけに、
正直に言うとこのS2は個人的にかなり今イチでした、面白くないというより楽しくなかったというか。
本編が動いた初回エピやこの最終話のように、良いエピソードは良いものの、そう思えなかったエピソードが
極端に悪いというか、あまりにもどうでもいい内容に感じてしまったかなーと。
新キャラのうち、特にポーリーンとメラニーがどうしても好きになれなかったので、ソレもあるんですが。
こういった連続ドラマの場合、どうしても中だるみというか、有名なところで言えばLOSTのS2のように、
よく言えば「登場人物を掘り下げている」なものの、視聴者にしてみれば展開が遅すぎて脱落する人が出る、
の状態になりやすいと思うので、S3はせめて引き伸ばさずに何とか頑張ってもらいたいなと思いました。
無理を承知で言えば、視聴者にしてみればもうワンシーズン全6話とかでいいので本編だけで展開を。
2015-01-04 : 海外ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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