死霊館
![]() | 死霊館 ブルーレイ&DVD(2枚組)(初回限定生産) [Blu-ray] 監督:ジェームズ・ワン 出演:ヴェラ・ファーミガ 価格:¥2,891 (2014.02.11時点) 時間:112分 発売日:2014.02.05 |
Sawのジェームズ・ワン監督の最新作、というだけで過度な期待をしてしまってはいたものの、流石に多少の
脚色こそあれど元が実話なので、言葉は悪いですが単純に面白いかどうかという点だけで言えば突飛な展開や
どんでん返しがあるわけでもない実話なので、そういう意味では少し盛り上がりに欠けたかなという気が。
1971年に起きた事件という事で、これまた前述のように言葉が悪くて恐縮ですが、実は曰く付きの家だった、
娘が見えない存在と友達になる、鳥が激突してくる、夜中に妙な音や怪現象、ホント失礼で恐縮なんですが、
実話な以上仕方無いものの、あまりにもホラーの王道中の王道の展開が繰り広げられるだけだったので、
ホラー映画が好きで色々見ている場合、正直単純な面白さとしてはやや微妙に感じる部分があるかなーと。
前述のように実話なので、実際こういう出来事に遭遇したら怖いよりひたすら不気味に感じると思いますが、
やはり王道の展開が繰り広げられるだけという事もあり、人物描写や演出が丁寧なものの、特に怪異が表面に
出始める序盤の30分ぐらいは特に冗長に感じてしまいますし、昔なのでそういった出来事がまだありふれては
おらず、知識も無いので仕方無いでしょうけど、観客の側としては正に王道の展開を見せられているだけで、
当然実話なので一家は「あぁ、ホラーでよくある展開だ」とは感じず、当然怖いので恐怖に震える展開が続く、
というのもやはり微妙に感じる部分があるかな、という印象。
ホント前述のように、別に悪いわけではないんですが、既に色んなホラー映画が存在している現代に、実話の
映像化とはいえ、見知らぬ展開があるわけではないだけに平均点以上の感想を感じにくかったかなーと。
その反面、この辺りは流石にホラー映画を作り慣れているだけはあるというか、ドキっ!というよりも、
見ていてビクっ!となるホラーとしての怖がらせ方や演出に関してはやはり秀逸だなと思わされました。
PVに出ている範囲でも暗闇の中から急に手が現れて顔の真横で隠れんぼの手を叩くアレをやってきたり、
アナベル人形に至っては冒頭で登場した瞬間に「うわ!?」と思う仕上がりを見せていたり、ある意味最も
肝心のそういう怖がらせる点に関しては昨今のホラー映画の中でも特に秀でていたのではないかなと。
むしろ、アナベル人形の造形が優れていただけに、アナベル人形を主軸とした物語を構成したほうが、
単純な物語としては面白くなったんじゃないかなという気もしました。
人形を主軸にするとデッド・サイレンスと被ってしまうので少し難しい部分もあるとは思いますが。
そんなわけで、悪くはないものの事前に過度の期待をして視聴に臨むと肩透かしを食らう作品という印象。
脚色とは言っても実話なので変に展開をいじるわけにもいかないでしょうし、悪くはなかったものの、やはり
多種多様なホラー映画や、ホラーではないにせよ優れた脚本の作品が数多く存在している現代に、こういった
王道の展開を映像化されても、残念ながら観客側の目が肥えてしまっているので、特に何とも言えず。
ただ相変わらず人形の造形が無駄に優れている監督だという事を再認識させて頂けました。
スポンサーサイト