ゲームや海外ドラマの感想を中心に色んな話題雑談を書いてます、ネタバレ有りです。

予告犯 -THE PAIN- 第05話

最終話、流石に最後の裁判という事でどんでん返し的なものもなく、良い意味で王道展開が描かれ、
いかに花山事務総長を追い込むか、に焦点が当てられた内容でしたが、過去の4件の公開裁判と違い、
今回の内容は証拠品の切り出し方や追い詰め方が、この予告犯というドラマらしい流れではなく、
どちらかというとゲームの逆転裁判のような印象を受けました、非常に盛り上がる流れの追い詰め方というか。

▼最後まで警察は全くの役立たず
吉野は公開裁判の映像を見てすぐに色々と言い当てたり、今回も吉野の奮闘がなければ佐久間は銃による
自決で後味の良くない終わり方を迎えていたかもしれないので、吉野は登場以降唯一頑張っていたものの、
その他の警察関係者が、これ以上ないぐらい何の役にも立たずに終わったのが印象的でした。
見せ場の作りようがない状況だったので仕方ないものの矢崎は結局口が悪いだけで今回はほぼ出番もなく、
いわゆるその他大勢の警察官に関しては、今回なんかは自決しようとする佐久間の周囲で何を牽制してるのか
止めにも入らず、かといって仲間の動きを見るだけで自分達は何もせず右往左往するだけ、挙句に佐久間の
立証で罪が暴かれ退廷しようとする花山事務総長が部屋を出て行くのをただ見ているだけで逮捕もせず。
警察からしてみれば追っている立場の佐久間が真実を全て明かしてくれたので何かと苦い気持ちもあり、
この流れで花山事務総長を逮捕するというのも確かに滑稽なものがありますが、マジで何をしてるんだと。
元々日本や海外を問わず、警察だったりの組織が中心になって描かれる作品以外だと警察は無能という扱いで
構成されている事が多いものの、ここまで警察が役に立たない作品というのも非常に珍しいというか。

▼全05話を見終えての感想
原作は既読済みなものの映画は未見、前番組のテミスの求刑が非常に面白い作品で、その枠で放送される、
という事でなんとなく見てみるか、その程度の気持ちで見始めたんですが最後まで面白かったです。
弁護士や検察側の視点ではなく、裁判官の視点での物語というのが何とも新しかったですし、劇中で
佐久間が語っていたように、視聴者視点で見ていても、確かに佐久間が公開裁判で提示した数々の証拠が
捏造ではなく真実だと信じこんで見ていたので「佐久間が嘘を吐いている」という可能性すら考えずに
公開裁判のターゲットを有罪だと思い込んでしまう冤罪の怖さを思い知らされたりと、良く出来た脚本。

強いてスッキリしなかったと言えば18年前の冤罪に関わっていたほうの林田でしょうか。
最後は自分で自殺してましたけど、形から言えば、言わば自分は満足して、生き恥を晒したくないとか、
そういう惨めな思いをしたくないから自殺という、完全に「自分としてはもう満足」という形での自殺。
にも関わらず、花山事務総長が関わっていた事をバラしたり、最後は周囲を巻き込んだうえに自分自身は
納得したうえでの自殺なので、犯罪者にも関わらず思い残す事はもう何もない、の状態で死んだので、
佐久間が自殺を止めなかったのは問題無いものの、もっと惨めな末路を用意しておいてほしかったかなーと。
唯一林田だけが、いわゆる損をしない形で終わっただけに妙にスッキリしないものを感じてしまったというか。

とはいえ、前述のように佐久間の仕掛けた証拠が嘘だという事実を疑いもせず信じる光景を見せられたり、
全体的に脚本が非常に優れていたというか、面白い作りだったなという印象でした、単純に面白い。
公開裁判自体が冤罪だったとはいえ、その冤罪の過程で描かれた事件等は面白い内容でしたし、
非常に完成度の高い単発エピを連続で見る事が出来たので、視聴前に全く期待していなかった事を考えると
極めて満足度の高い作品だったなーと、前番組テミスの求刑に続いてwowowの質の高さを実感しました。
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2015-07-15 : 国内ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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予告犯 -THE PAIN- 第04話

遂に佐久間達の真の狙いが明らかになる、という今回でしたが、実は今までの公開裁判全てがでっちあげで、
偽の嫌疑でも、その偽の証拠や映像がそれらしいものであれば人は信じてしまう、というのが面白かったです。
特に初回エピソードで水谷がハメられた痴漢の冤罪が正にソレだったので、その事も合わせて証明した形で、
尚且つ本来ならこういう「実は嘘でした」の展開だと夢オチ等と同じでしらけてしまいやすいところを、
そうはならず、実際に別の犯罪を犯していたり、近親者が過去に起こした冤罪裁判に関わっていた、という事で
少なからず展開に意味を持たせていたのは良い形だったなと、容疑者を殺すかどうか、は流石に主役側が
やるような行為ではないので、実は殺していませんでした、になるのは流石にやむなしという感じ。

▼殺人の被害にあった者の気持ちは?
容疑者に死刑を宣告した佐久間に水谷が反論するも「殺された人間は石を投げる事が出来ない」と佐久間。
確かに裁判で裁かれるのは大事ですし、それが法律で定められた出来事なので、当然捕まった容疑者は
裁判で裁かれるのは然るべき流れですし、殺人を犯したからといって流石に自分達が公式な裁判で裁かずに、
そのまま死刑を執行するのはちょっと、という水谷の気持ちも勿論分かるものの、佐久間が言うように、
この場合殺された被害者の気持ちや憤りはどうなるのか?というのは正しい疑問ですよね。
人を殺したからといってソイツは殺されても仕方ないのか?といった倫理的な問題は勿論ありますし、あまりに
極端な事を言えば、それで犯人を殺すと、元々犯人が悪いとはいえ殺された犯人の家族や友人がまた復讐を、
となると一生終わらない展開にはなるものの、殺された人間の気持ちはどうなるのかと。
水谷の言い分だと、仮に殺された被害者の言葉を聞く事が可能で、その被害者が「殺してほしい」と言えば
別に殺してしまってもいいという事になると思うんですが、結局それはそれでやっぱり思い悩むという事に。

▼死刑に動揺する水谷
そういった流れで、流石に死刑を知り動揺するのも当然分かりますし、気持ちは分からないでもないですが、
そんな事を言い出したら程度の違いこそあれ、勝手にやっているネット上の公開裁判で、実はでっちあげ、
という事が今回判明したものの、真偽は別にして国の司法として裁くのではなく、勝手にやっている裁判で、
ソレを見たネットのユーザーの過半数以上が有罪だと認定したら容疑者の実名や顔をネット上に晒し住所まで、
という行為も当然良くはないですし水谷自身も最初はやはり動揺していましたが、今回は「死刑」という
あまりに強烈なインパクトで流石に拒否反応、ただ前述のようにネットに顔写真等を晒すのは良いのかという。
無意識レベルにおける罪の意識というか、そういうのがこれはどうしても出てしまう問題ですよね。
犯罪者で悪人だ、と判明したからといって現住所まで晒すのは流石にちょっと、と思いますし、今回の容疑者が
マジでストーカー殺人を行っていたのだとしたら、心情としては公開裁判の中継を見ていたユーザーのように
死刑執行を望むとは思いますが、それでもやはり「死刑」となるとどうしても怯んでしまうというか。
水谷のように「いや、流石にそれはちょっと」となるのは当然の反応かなーと、今回ばかりは。
沖菜が「今回の公開裁判と今までの公開裁判の何が違うわけ?悪人を裁く事にかわりはないでしょ」
そう言っていましたが、正にその通りですよね、感情を無視して考えれば別に今まで通り悪人をただ裁くだけ、
結果的に今回の容疑者に相応しい罪が死刑というだけで、別にやっている事は今までとなんら違いはないと。

▼でっち上げの展開が恐ろしく違和感がない
過去のエピソードでも見事な偽証や偽の証拠の連発だったわけですが、今回のストーカー殺人も完璧な流れ。
実はストーカー被害の報告を受けるも対応しなかった警察としては、出来れば自殺という事にしたかったので
遺書の筆跡鑑定を行わなかった、その対応をしたのが容疑者の父親なので事件をもみ消した形。
前述のようにこれらは嘘の証拠だったわけですが、真面目に働いておられる警察関係者の方にはなんとも
申し訳ないものの、こういうのはいかにも警察がやりそうな対応に思えてしまうので、いきなり死刑という
強烈な形を最初から強行しようとしていた佐久間に、これらの証拠が嘘であるという考えが出ないんですよね。
マジで言葉は悪いものの、いかにも警察がやりそうな事で、尚且つ容疑者の態度も悪かったので完全に
しらばっくれているようにしか思えない為「あぁ、コイツ多分マジでやったんだろうな」という先入観に。
2015-07-01 : 国内ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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予告犯 -THE PAIN- 第03話

今回のターゲットは過去に色々やっていたけど裁かれる罪状としては万引き、という女性でしたけど、
むしろその公開裁判よりも、冒頭から連続で描かれた恐怖の3連発が衝撃でした、とにかく怖すぎる。
水谷自身も言ってたように急に警察から事情聴取なんて受けたら当然怖いので泣きたくなるのは当然ですし、
街中で突如現れた新聞紙を頭にかぶった人物に無言で追われる、なんて恐怖以外の何者でもなく、
ターゲットの樹理が水谷に急に携帯で写真を撮影されて無言で歩いて立ち去られる、というのも完璧に恐怖。
この3点が、本筋にはこれといって関係のない描写ながらも、序盤から連続で描かれてひたすら怖すぎでした。
と同時に、追いかける新聞紙、無言で写真撮影する水谷、この2点は笑えるという意味でも映像的に凄かった。

▼気持ちの悪い怖さ
前述の恐怖3連発なんですが、中でも街中で突如現れた新聞紙に追われる、いきなり写真撮影、この2点は
言いようのない恐怖という意味でも恐ろしいモノがありますよね、ホラー的な絶望を感じる理不尽な恐怖。
前者の新聞紙に至っては何も言わずにただ追いかけてくるだけという、万引きだったり違法売買を終えた直後に
警官に追われるだけでも怖いでしょうに、何も言わずに新聞紙を顔にかぶった人物にひたすら無言で走って
追いかけられるだけというのは、何かもぅ捕まったらヤバイ事になるのは目に見えているので逃げるしかない。
後者の写真撮影も、樹理は「え…なに?変態!?」と動揺してましたけど、確かにいきなりこんな事をされると
一瞬固まるというか、怖いのは怖いですし気持ち悪いですけど、ただ写真を撮影されただけ、なのが余計怖い。
予告によると次回はストーカーがターゲットのようですけど、正にストーカーと同じで、今回のこの恐怖は
両者共に無言なのでどうする事も出来ない、というのがとにかく恐ろしいですよね、マジで対処出来ない。

▼矢崎が意外と常識的な一面を
前回の初登場ではただ不快な印象しか与えなかった矢崎ですが、今回最初の公開裁判で召喚されて確実に
新聞紙達と一度接触している、という事で水谷を事情聴取していたものの、流石にというべきか、今回は
正式な事情聴取という事もありちゃんと敬語で取り調べしていたのが、前回の態度がひどすぎただけに、
本来はコレが当然ではあるものの、きちんとした対応も出来るんだなと感心しました。
と思っていたら、上司の吉野が戻ってきて、自分から挨拶してきたのに握手に応えず座って偉そうにタメ口。
確かに吉野は休暇明けとはいえ定時に出勤しなかったのでアレではありますし、吉野も敬語こそ使っては
いたものの明らかに上から目線のニュアンスが感じられる態度だったので良くはなかったですけど、
珍しいタイプというか、吉野は容疑者ですらない一般人相手にだけきちんとした態度、という変わり種。

▼万引きに対する罪の意識の無さと軽さ
樹理の友達は「ただの万引きじゃん、ごめんなさいで十分でしょ」と言っていましたが、これは単純に
他人事なので深く考えていないとか、公開裁判の際に証言として使われていた映像でも分かるように樹理が
そもそもあまり良く思われていなかったので別にどうでもいい、というのもあっての発言だとは思いますが、
それ以上に、そもそもの考えとしては実際はこんなものというか「たかが450円の万引きだろう」という
気持ちはやっぱりありますよね、程度の軽い重いに関わらず犯罪ではあるものの、どうしても意識は低く。
実際、公開裁判の冒頭で樹理自身が万引きの事実を認めて、形式上のものとはいえ一応謝罪もしていたので、
確実に「万引きをしました」と本人が認めているのに、何故か集計結果では有罪が53%、無罪が47%という、
本人が認めたのに何故か約半数が無罪と回答、とかいう冷静に考えればちょっと異常な集計結果に。
ただ視聴者視点でも、初回が痴漢冤罪での詐欺グループ、前回が社会復帰を手助けするという名の元に
行われていた悪徳業者の実態、この流れで、今回の樹理が過去に色々やっていたとはいえ主題が万引き、
となると規模の低さを感じてしまったのも事実なので、やっぱり意識レベルで万引きは「まぁいいじゃないか」
程度ですまされてしまうような考え方が根底にあるんだろうなと思いました。

▼今回もノリノリの佐久間
言動面でそういった描写があったわけではないものの、樹理が罪を認めた後で、既に自分の顔写真や住所が
ネット上で晒されている事に関して「どうかこれ以上、私の個人情報を流すのはおやめ下さい」と懇願。
万引きや樹理が過去にしてきた事は犯罪ですが、この発言に関しては正しいというか、確かに顔写真や
住所を晒すのは流石に良くないと思いますし、その結果初回エピソードや今回のように公然と、犯罪者では
あるものの白昼堂々周囲から写真を撮影されまくる、という二次被害が起きてしまうので、水谷も最初に
困惑していたように「流石にやりすぎでは…」という可哀想な気持ちが芽生えてくるのは当然なものの、
この流れで佐久間が過去に樹理がしてきた個人情報を容赦なく流していくのが笑えました、やめたれよと。
物語的には「個人情報を流すのは勘弁」と言う樹理自身が実は過去に謝礼目当てで大量の個人情報を流した、
と判明するので非常に痛快というか、樹理に文句を言う資格無しという展開なのが熱かったです。
2015-06-23 : 国内ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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予告犯 -THE PAIN- 第02話

地上波のように従来のTVシリーズなら全10話前後なので、3話ぐらいまでは似たような構成で話が続いて、
となるところを、全5話という事もあってか、2話目でいきなり公開裁判の対象者を初回エピソードとは違い、
いきなり有名人を名指しで有罪と告発する、という意外な展開にまず今回は驚かされました。
初回の公開裁判の内容が結構面白かっただけに、良い意味でシナリオで魅せれる内容だなと感じたので、
そういう意味では今回も従来通りの構成で見たかったという気持ちがありつつも、こうして話数の少なさを
逆手に取って物語が一気に進むというのも、これはこれで面白いなという印象。

▼裁判官同士の会話が結構エグイ
裁判官の飲み会で「身重の奥さんが居る等の情報が目に入って」「そんな瑣末な事にいちいち」という、
正直聞いている分にはとんでもない会話が繰り広げられていたものの、実際そんなもんでしょうか。
ホント言葉は悪いですが仕事として判決を下す必要があるので、どんな事情があるにせよ、そういう情報を
知ってしまったからといって罪を軽くするのは良くないので、一見フザけた会話に聞こえてはしまっても、
言ってる事とやってる事は正しいかなーと、佐久間の事を「でもそれが本来あるべき裁判官の姿だろ」
と言っていた裁判官が居たように、残念ながら日本人はどうしても周囲の評判だったり人の目がどうの、
というのを気にしてしまいがちなものの、そういう「こんな事情があると知ってしまって」という事を
口に出すのは良くないものの、実際は「まぁ関係無いけど」というのは正しい判断かなーと。

▼矢崎の態度の悪さが驚いた
作品同士の繋がりは無いので全く関係無いですが、同じwowowのドラマWの前番組として放送されていた
テミスの求刑、アレにも相当態度の悪い警察官や検察官が居ましたが、後番組として放送されているこちらも
ソレを遥かに凌駕する態度の悪い警察官が現れるという、何かこの番組枠は警察に恨みでもあるのかという。
今回なんかはそもそもの河原があまりに問題のある人物でしたが、本人が言うように河原の元を訪れた
時点で何も証拠が無いのに、河原が来た後もガムをずっと噛み続けて、河原はちゃんと敬語で対応するも
矢崎は完全に上から目線のタメ口で喋り続け、恐ろしい事に警察官にも関わらず自己紹介すら無し。
河原が警察上層部にも知り合いが居る、と言った途端退散するとかいう、あまりにも印象の悪い初登場。
今後どういう扱いで描かれるキャラクターなのか分かりませんが、久しく見なかったただ嫌われる為だけに
出てきたレベルで印象の悪いキャラクターとでもいうか、マジで何事かと思うレベル。

▼初回エピと違いノリノリの佐久間
公開裁判における演出が非常に優れていたのも佐久間のノリノリっぷりに輪をかけていたとは思うんですが、
今回は河原が映っているTVをペチペチと叩いたり、最後のワンクリックで1万円という笑わそうとしてるとしか
思えない行動だったり、狼狽える河原に「お前のほうこそ公開裁判の趣旨が分かっていない。正規の方法で
裁けるのなら、誰かが告訴状を書けばすむ話だ」と、言ってる事は正しいもののあまりにも開き直った
発言をしたり、トドメが「私がお前にかけてやれる言葉は一つだけ。恥を知れ、クズ野郎」
新聞紙をマスク状にしてかぶり、冷静に喋り続ける裁判官の役、というだけで十分佐久間は異様な雰囲気と、
シリアスな笑いとでもいうか、つい笑わされてしまう魅力があるのに、今回は行動までノリノリで、更に
いちいちセリフが面白いという強烈な展開でした、佐久間自身のキャラクターが良すぎる。
2015-06-16 : 国内ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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予告犯 -THE PAIN- 第01話

原作は既読済みで劇場版は未見、実はドラマ版が放送される事も知らなかったんですが、wowowの番宣で
紹介されているのをたまたま見たので「とりあえず録画しておくか」程度の軽い気持ちで録画して、
それで見てみた、という流れでした、原作も別にそこまで面白かったという印象はない、というレベルの感想。
で、いざこのドラマ版の感想はというと、正直かなり面白かったなーと。
序盤はどうしても様々な紹介だったり、原作でもそうですがニコニコ動画に代表されるような画面にコメントが
流れる生放送、というのはどうしても…特にTVで見ると痛々しさが先立ってしまい微妙だったんですが、
公開裁判が始まって以降の展開は思わぬ流れもあり一気に最後まで熱中して見る事が出来たというか。
主役である佐久間自身が語っていたように、決して良い事だけを行っているわけではないという微妙な題材が
面白さに華を添えていて、今回なんかだと初っ端の犯人というか、諸悪の根源が未成年でしかも女子高生。
それをネット上に素顔を晒したうえに現住所まで晒すという、逆に日本のドラマでここまでするのが凄いなと。
原作とは関係のないドラマオリジナルの展開が用意されているという事なので最後まで楽しみにしたいです。

▼痴漢の冤罪は可哀想すぎる
劇中でも紹介されていましたけど、実際痴漢における冤罪は「やっていない」という証明のしようがなく、
トゲのある言い方をしてしまうと男性の側としてはハメられる可能性があるだけで、とにかく不利な状況。
今回のように女性側が示談金目当てで仕掛けてくるケースもありますし、その時点で「この女ハメたな」
と確信出来ても「示談金を渡せば警察には言わない」と言われれば、やっぱりその場ではどうしようもないので
一旦金を渡してとりあえず終わらせる、という選択をする人も居るでしょうから、とにかくひどいというか。
また今回の水谷の裁判なんかだと、家宅捜索で自宅に制服を着た女性に対して痴漢プレーが出来るイメクラ、
というとんでもない風俗の本があったようで、これで更に周囲の印象が「アイツ絶対やってるな」的なものに。
本人はライターで仕事として以前記事を書いた、と言っていましたが、この真偽がどうだろうと、証拠は
何一つ無いのに「そういう雑誌が家にあった」というだけでもう決めつけられてしまうというエグイ状況。
結果、しつこくも証拠は無いのに裁判では有罪判決、弁護側の尋問で女性が「示談金で120万程貰った」
というコメントをしていたのに、どういうわけかその件には触れずに有罪判決、なんというエグイ世の中。
いかにも実際にありえそうな展開でしたし、いざ映像としてこういう展開を見せられると、水谷ではないですが
確かに何も信用出来なくなるのは当然というか、物語の流れ上仕方なかったとはいえ、ずっと育ててくれた
おばあちゃんまで「裁判官が嘘を吐くとでも言うの?」と、孫より「裁判官」という肩書きを信用して
孫にそんなひどい言葉を浴びせるという、そら水谷も絶望するわと。

▼弁護士側も諦める痴漢の冤罪
有罪判決で3ヶ月も拘留された後で控訴する為に水谷が弁護士事務所を複数尋ねるも誰もが渋い顔をして、
「やはりコレ勝てませんよ」という言葉まで言われるという展開、プロの弁護士までが諦めるという事実。
ただ実際、確かに「やった」「やっていない」の「証拠」を見せるのは、これはもう正直100%不可能なので、
弁護士が言っていたように被害者の証言だけが全てのようなものなので、偶然居合わせた他の乗客が
何かしらの助け舟を出してくれない限りはどうしようもないでしょうから、弁護士の側としても、心情的に
依頼人が恐らく無罪だろう、と分かっていても無罪を証明出来ない、というのがエグイですよね。
その辺りは裁判官も正直分かってはいるんでしょうけど、証拠や証言に基いて判決を下す裁判の場では、
現実問題としてどうしようもないので、冤罪をでっち上げたもの勝ち、みたいな状況がひどすぎるというか。
ただ冷静に考えると、そもそも痴漢の冤罪ってシステム的に有罪にしかならないレベルですよね。
例えば何事においても、容疑者として疑われている本人や家族友人、この辺りの証言は「庇ってるのでは?」
という事で証言の有用性が無効とされているのに、今回なんかだと実は痴漢をされた、とした女子高生も
実はやらされていたので当然なものの、本人は何も言わず「一緒に居た友達の女子高生が証言した」
なわけじゃないですか、なのに何故か被害者側の友人の証言はしっかり採用されるとか、被害者なので
本来は当然だとしても、ただでさえ有罪にされる痴漢の冤罪でこのシステムは無いだろうという気が。

▼事件の真相が面白かった
単純に痴漢の冤罪を暴くだけかと思いきや、実は痴漢をされたという女子高生はイジメられていて、
この痴漢冤罪に関しても無理強いされていたと判明、挙句に諸悪の根源が未成年で女子高生という事実。
先程も書きましたが、これがまず凄いなと思いました、いくら地上波ではない有料チャンネルのwowowでも、
やっぱり日本の場合だと悪い意味で周囲の目を気にする民族という事もあり、実は泣ける裏話が、
主犯格は犯罪の常習犯で男、みたいなオチかと思いきや、ただ金が欲しいからやってただけという金持ちの
お嬢様が犯人、本人の性格もただ単にクズなだけという、このまさかのオチ。
無難に安定を狙いたい最初のエピソードでこの真相という展開がまず凄いですし、実際に公開裁判で有罪が
確定した事で素顔や住所を晒されて、最後はカラオケで歌っているところを周囲の人達が携帯で写真撮影。
挙句にその様子をネットの掲示板に画像付きでアップするという流石にいきすぎた行為。
痴漢の冤罪でハメられた水谷でさえ流石に微妙な面持ちでその様子を見つめていましたし、視聴者視点でも、
やっぱりこれだけひどい事をしていたとしても「流石にそこまでしなくても…」とは確かに思ってしまう部分も
あるにはあるんですが、そこまでちゃんと描いている、というのが何よりも良いなーと。
実際問題、後味スッキリ!という展開では確かに無いですが、物語として面白いなーと、マジで良かった。
2015-06-10 : 国内ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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